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希望の党の公認を辞退した篠原孝氏が激白「小池さんのクツは舐めない」 〔AERAdot. 2017.10.4〕

2017-10-05 16:42:30 | 第48回衆院選

希望の党の公認を辞退した篠原孝氏が激白「小池さんのクツは舐めない」

西岡千史 2017.10.4 22:04dot.
希望の党の公認を辞退した篠原孝氏前衆院議員 (c)朝日新聞社
 
 希望の党の公認を辞退した篠原孝氏前衆院議員 (c)朝日新聞社
 

「排除の論理」を掲げ、希望の党を率いる小池百合子東京都知事が、早くも公認候補者から三行半(みくだりはん)を突きつけられた。

 希望の党からの公認を辞退し、無所属で出馬するために辞退届を4日に提出したのは、長野1区の民進党前職の篠原孝・元農林水産副大臣(69)だ。篠原氏を直撃すると、希望の党の不可解な公認の実態が浮かび上がった。

 篠原氏は民進党きっての農政通として知られ、安保法制反対、反TPP、脱原発を主張してきた。そのため、希望の党が突きつけてきた政策協定書にサインしなかった。

 ところが、希望の党が3日に発表した第1次公認候補で、篠原氏は公認されてしまった。小池都知事は、公認を出す基準について「政策の一致が前提」と語っていたが、実態は異なるようだ。

 篠原氏は言う。

「離党届と政策協定書にサインするよう連絡が来たのが2日の18時で、3日の朝9時までに提出するよう求められました。しかし、政策なんて何もない政党と政策協定書にサインさせるなんて、小池さんの前で土下座して、クツを舐めさせるような行為です。私は、政治家として14年間歩んできた矜持から、サインはしないと伝えました」

 篠原氏には、2日の夜から民進党本部や同党長野県連の議員から政策協定書にサインするよう求める電話が相次いだという。もちろん篠原氏は拒否したが、希望の党は翌日に篠原氏を“強行公認”した。協定書のサインは県連の議員が勝手に代筆したとも報じられている。

「当選回数の多いベテランの民進党議員は、希望の党からほとんど排除されました。だから電話では『新しい党を運営するときに重石になってほしい』と言われました。政策協定書の中身も、穏当なものになったから納得してほしいと。しかし、そもそも民進党の個人の議員と政党が政策協定書を結ぶことがおかしい。小池さんのやり方は尊大です」(篠原氏)

 衆院選では政党に所属すれば、小選挙区で負けても比例区で復活当選できる可能性がある。だが、無所属の場合は比例復活ができず、落選のリスクは高まる。

 長野1区は、篠原氏と自民前職の小松裕氏、共産新人の長瀬由希子氏、維新新人の橋本将之氏が出馬予定で、激戦は必至。篠原氏は、比例復活のない背水の陣で選挙戦に挑むことになる。篠原氏は言う。

「比例復活の道を残すために、不本意に政策協定書にサインした民進党の議員はたくさんいると思う。こんなやり方は絶対に許されません。だからこそ、私は泣く泣くサインさせられた人たちの気持ちを代弁していくつもりです」


* * *

 篠原氏のインタビュー要旨は以下のとおり。

■最初の政策協定書には安保法制を「基本的に容認」と記述

──公認を辞退したのはなぜですか。

 そもそも希望の党に公認の申請はしていません。私は、以前から安倍政権に対抗するには野党再編で野党が大きくまとまることが必要だと党内で訴えてきて、小池さんとの連携も前原(誠司・民進党代表)さんに進言してきました。しかし、希望の党への合流は全員が公認されることが前提です。それが、フタを開けたら政策なんて何もない政党から政策協定書にサインをするよう求められました。

 党本部はそれでも「政策協定書の内容は穏当なものになったから、サインしてほしい」と言ってきましたが、そもそも民進党の個人の議員と政党が政策協定書を結ぶことがおかしい。小池さんのやり方は尊大です。

──政策協定書へのサインを求められたのはいつですか。

 2日の18時に連絡がありました。翌日の朝9時までに離党届と政策協定書にサインし、提出するようにとのことでした。その後、党本部や長野県連から電話があり、サインをするよう求められました。

 というのも、今回の民進党で公認を受けた候補者を見たらわかるように、当選回数の多いベテランの民進党議員が排除されています。私は当選5回で、公認を受けた候補者の中ではベテランになります。それで、党本部からは「新しい党を運営するときに重石になってほしい」と言われました。しかし、こんな政策協定書にサインさせることは、小池さんの前で土下座して、クツを舐めさせるような行為です。私は、政治家として14年間歩んできた矜持から、サインはしないと伝えました。ところが、翌日に公認されてしまったのです。

──政策協定書にサインしなかったのはなぜですか。

 政策協定書のオリジナル版には「限定的な集団的自衛権の行使を含め安全保障法制を基本的に容認」と書かれています。こんな内容は受け入れるわけにはいけません。ですが、希望の党の公認がなかったら比例復活の道が閉ざされることになる。それで泣く泣くサインした人たちがたくさんいます。私は、そういった人たちの気持ちを代弁していくつもりです。

──公認辞退について後援会の反応は。

 昨日も40人ほどで会議をしましたが、無所属で戦うべきだとの声がほとんどで、公認を受けるべきだと意見したのは2人ほどでした。熱心な支持者ほど、「応援するから無所属で戦ってほしい」と言います。希望の党の人気が高まっていると言いますが、政治に関心の高い人ほど小池さんのやり方には批判的だと感じています。

(AERA dot.編集部・西岡千史)

 

 

 


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