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http://blogos.com/article/147468/?utm_content=buffer4f648&utm_medium=social&utm_source=twitter.com&utm_campaign=bufferより転載
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- 2015年12月01日 17:01
【新語・流行語大賞】「トリプルスリー」「爆買い」が受賞、トップテンには「アベ政治を許さない」「SEALDs」も
12月1日、年末恒例の『2015 ユーキャン新語・流行語大賞 』(現代用語の基礎知識)が発表され、「トリプルスリー」(柳田悠岐・山田哲人の両選手)「爆買い」(羅怡文・ラオックス社長)が受賞した。(昨年は「ダメよ~ダメダメ」と「集団的自衛権」。)
また、併せて「トップ10」も発表された。
■「トップ10」一覧
受賞語 | 受賞者 |
アベ政治を許さない | 澤地久枝 |
安心して下さい、穿いてますよ。 | とにかく明るい安村 |
一億総活躍社会 | 安倍晋三 |
エンブレム | 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会 |
五郎丸(ポーズ) | 五郎歩 |
SEALDs | 奥田愛基 |
トリプルスリー(大賞) | 柳田悠岐・山田哲人 |
ドローン | 野波健蔵(千葉大特別教授) |
爆買い(大賞) | 羅怡文(ラオックス社長) |
まいにち、修造! | 松岡修造 |
候補となった50語については、政治にまつわる単語が多いといった指摘も上がっていた。
これについて選考委員長の鳥越俊太郎氏は「今年は自民・公明が支える安倍政権が衆・参両院で安保法制を強行採決した結果、国民の反対運動も広がり、政治関連の言葉がどうしても多数となった。ノミネート50語のうち15語を占めた。」とコメント。
他の選考委員からも、
国会での舌戦から生まれた言葉や政治色の濃厚な言葉が際立った年だった。ほんわかとしたギャグや駄洒落が少なく、むしろ尖ったストレートな言葉が流行語になった年であり、その分、世相の中に余裕がなくなりつつあることの反映かもしれない。」(姜尚中氏)
そりゃ選考委員のそれぞれには、日頃の政治的スタンスというものがある。しかし、流行語の選考はそれに立脚したものではない。時代の言葉を渉猟し、記録に留める作業というのは、言ってみれば知的なゲームの類だ。己れの意にそぐわぬからといって、それに目クジラ立てているようじゃあ、自由主義国家の名が廃る。 「アベ政治を許さない」にしたって、解釈を変えれば「アベ政治をゆるしてやってもよくね?」ともとれる。それくらいの遊び心がなくてどうするよ。(やくみつる氏)
明るい言葉であればいいなと思いながら、 僕はこの選考に参加しています。 「なでしこジャパン」も「じぇじぇじぇ」も好きでした。今年なら「五郎丸ポーズ」のような。 選考委員にはそれぞれの思いがあるとは思いますが、この賞はあくまでも「語」とその背景、および当事者に対して、賛同や反対を唱えるものではなく、否定も肯定も含め多く人の口の端に上ったものを、あくまで今年という一年を象徴するいくつかの語として選出されるものなのだと思います。(箭内道彦氏)
今年いちばん面白かったのは「自民党、感じ悪いよね」という、自虐ネタのような自己批評のような言葉。こういう面白い言葉が必ずしも流行しないところに、いまの時代の傾向があるのかもしれません。』(清水均・『現代用語の基礎知識』編集長)
といった選評が寄せられた。
なお、委員会から発表された「解説」によると、「アベ政治を許さない」「SEALDs」の受賞理由については、それぞれ
このフレーズは、要求ではない、追求でもない、つぶやきだ。
強要しないつぶやきが、これまでのイデオロギー対立では現れてこない層に共有されたのだった。 「私たちの世代は、 左でもない右でもない、中道でもない、前だ」と話したアラフォーのラジオパーソナリティーがいたが、対立軸とプレーヤーがはっきりしていた時代のヘルメットにタテカン、アジ演説という昭和のアイテムとは違う、多様な意見を包み込む、囲わないゆるさで効果を見せてくれた。
シールズ。最初にこの字面を見た時、新しいアイドルグループかなと思った無礼をお許し願いたい。S・E・A・L・D・s(シールズ)とは「自由と民主主義のための学生緊急行動」の意味だそうだ。彼らの反対デモはイケてるルックスにファッションとそしてコールという。
いつもの言葉でラップにのせて盛り上がる、つまり普通のイマドキの学生さんなのだ。その学生さんたちが、"「日本国憲法」とってもいいじゃない、自分たちも努力していかないと"と国会前でデモを行うという形で行動したのである。平成生まれのいわゆる「ゆとり世代」とくくられる世代。この年代の若者はものおじしないとか自分らしさを優先するなどと評され、オトナ社会ではちょっと劣勢気味だった。
自分で見聞きし学ぶ軽やかな行動力はバブル世代にはない真摯さがある。SNSで共感したらリアルで繋がるなんて当たり前、ウェブサイトは言葉もデザインもかっこよくなくっちゃ、というデジタルネイティブのセンスは、すでに既存政党を凌駕する発信力をもっている。
世界も平等に世代を重ねている。純粋な「あたりまえ」が次の時代を切り拓くことがあるかもしれないという気にもなる。
としている。
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