2019 年1月4~7日の4日間、南房総市岩井にて、福島から9家族32名をむかえた冬保養を無事に成功することができました。第15回目の千葉保養は、多くのボランティアスタッフに支えられました。 カンパなどのご支援をいただき感謝申し上げます。 詳しくは、会報『NEWS LETTER』で報告いたします。
初めて参加された家族の方の感想より(抜粋)
真剣に話し合う場こそ必要
災害から8年ちかくが経ち、目に見える復興は進んでいると思っています。 しかし一方では、福島で生計を立てている人々の各々の立場により自らの主張を表現することが地域全体を表すものとならない現実が年々顕在化しています。
保養を必要と考える人たちが必要とする理由を声高にすることは隣人の生業を脅かすことになるということを福島に住む人間は知っています。
だからこそ保養を必要とする人々が集まり、自らの意見をはばかりなく話せる場がより一層必要となっていると思います。
子どもたちは真剣に話をする親たちの話を良く聞いています。すべてを理解しているとは思いませんが、その多くを年齢なりに理解しているはずです。
考えの異なる夫婦だから、なおのこと、保養の場を利用して、少しでもお互いの考えを真剣に話し合う姿を子どもたちに見せてあげることが大切な教育の一つであり、その場を作ってくださっている支援者の方々に感謝する次第です。(いわき市・Aさん)
みんなでつくる保養に感謝
スタッフの皆さんが、主になって、プログラムもたくさん企画してくれてアットホームな保養だなぁと思いました。
家族紹介の写真に子どもたちの名前のふりがなや学年まで書いていただいて、とてもわかりやすかったです。スタッフの皆さんの詳しい担当や参加日程も書いてあり、パパ・ママ・子どもたち・スタッフ「みんなでつくる千葉保養」というのが、よく伝わってきました。
原発事故から8年が経過しようとしていますが、今では保養の場でないと放射能の話をする機会もないので、親も保養に参加して、心のバランスが取れます。また保養を継続していただけることによって、これからの未来を背負っていく子どもたちを守ろうと協力していただいていると思え、福島県での生活の力にもなります。
かかわってくださったすべての皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。(郡山市・Bさん)
「放射能安全」教育の中学校
4日間、ありがとうございました。とても楽しかったです。
この前、学校で放射能の副読本をもらいました。先生から、「福島県はもう何も心配いらないので安心してください」と言われました。本当なのかな? って思っていましたが、家に帰ってお母さんに言ったら、「えー、本当に?」とやはり言われました。買い物をするときも、お母さんはいつも産地を気にしていて、どんなに安くても福島県産を買いません。
私はよく鼻血を出すのですが、保養に行くと出る回数が減るというかあまり出ません。お母さんによれば、放射能のせいでもあるのではないか、らしいです。学校で友達が鼻血を出して保健室に行ったとき、「鼻血は出やすいタイプ?」と先生に聞かれて、私が、「出やすいです」と言うと、「体質なのかなー?」と言われたので「お母さんは放射能の影響もある」と言ってましたけど…」というと「えー、そんなの関係ないと思うよ。5年以上たっているんだから、震災から」と言われました。
まわりの人の放射能に対する関心が低いので、夏休みとかの休みにほぼ家にいない私に「どこいくの?」と友達がよく聞いてきますが、『保養』って言っても「保養って何?」だし、かと言って旅行ではないし、…最終的には「いっぱい旅行行ってるね。お金持ちじゃん」となります。そうじゃないんだけど…。お母さんには「保養に行く」とは言わないで、と言われます。でも言わないと「旅行ばっかり行っている」と思われます。」 どうすればいいのかよくわからないけど、震災にあった私たちを支えてくれるボランティアのみなさんに感謝しかないです。
今回は本当にありがとうございました!! (参加した子どもの感想より)