こつなぎの写真ノート

身近な自然の彩りを楽しみながら

夕日による虹、2019年6月

2019-07-10 | 

オホーツク海高気圧と梅雨前線の停滞によって、当地においても先月下旬から曇りと雨の天候が続いている。それでも、時には僅かの間、朝日や夕日が近くの山並みとその上空を照らすことがある。このときも、突然に雨が小降りになり夕日で東方向が明るくなった。咄嗟に、私は先日放送されたNHK番組「チコちゃんに叱られる」での内容を思い出した。それは、「雨の中で太陽が見えたら太陽の向かって走れ、そして雨から抜けたたとき後を振り返ればそこに虹が見えるだろう。運が良ければ。」である。

窓から東の方向を眺めてみた。運が良かった。東側の山並み(標高、250-300 m)の上空に、大きな虹が現れていた。

 

主虹がこれほどまでにはっきりと現れたのは数年振りである。

 

虹の右端(南側)、副虹も見え始めた。

 

虹の弧(広角 20 mmにて)

 

急に雲が切れて青空が背景になりはじめた。そして、主虹、副虹(外側)そして過剰虹(内側)から成る三重の虹が現れた。過剰虹が現れることは稀であると言われている。

 

夕日に染まる雲への架け橋として。

 

ここでの虹では、赤色が目立ち、そして弧の中も赤味を帯びている。その理由はと聞かれるならば、つぎのように答えるつもりだ。太陽の高度が低くなると、日差しの光路が長くなる。そのため、青い光(波長が短い)は散乱されて、雨滴まであまり届かない。しかし、赤い光(波長が長い)はそれほど散乱されずに雨粒まで届く。だから、赤色が目立つ虹が現れる。この答えならば、チコちゃんに叱られないだろう。もっとも、正解(チコる、番組での造語)ならば、漢字を書かされて閉口することになりそうだ。

さらに条件が整えば、弧とその内側がより赤い虹が現れるに違いない。ともかく、落日の間際に現れる虹には、魅せられるものがある。

 

撮影、6月28日午後7時頃。