幅跳びの記録が風でどのくらい変わるのかを計算した。
まず、踏み切り時の水平方向の速さはおとといのプログラムで求められる値を使う。
ただし、踏み切り準備のために必ず減速するので、トップスピードの何%で踏み切ってるかはユーザの勘で直接入力してもらう。
この踏み切り直後の水平方向の速さをv[m/s]とする。
ある試技で、記録がL[m]、風がw[m/s]だったとき、空気抵抗による負の加速度をa[m/ss]、滞空時間をt[s]として
L=vt-(1/2)at^2
が成立する。
この前と同じように空気抵抗は速度の2乗に比例して比例定数がb=0.2744[kg/m]で、体重がm[kg]だったら、滞空中の運動方程式は
ma=b(v-w)^2
これで負の加速度aが
a=(b/m)(v-w)^2
で求まって、さっきの式
L=vt-(1/2)at^2
から滞空時間tが
t=(v-√{v^2-2aL})/a
で求められる。
水平方向の風がいくら吹こうと滞空時間は変わらないから、今度はwを変数としてaを変えて、それを使って風が違ってた場合の記録を計算できる。
これ。
L=vt-(1/2)at^2
プログラムはこれ。
必要な数値を入力すると、『もしも、あのときあんな風が吹いてたら…。』という願いが叶う。
昨日の結果を入力したときの実行例
続き
一方、弘前の東北総体の場合(このとき大学公認ベスト)
1年半前の、入部したてのときの北大戦の場合(大学非公認ベスト)
大学ベスト(公認、非公認とも)よりも、昨日のほうが数字がいい。
こんなことやってたら、なんか虚しくなってきた。
偶然に支配される風で記録がこんなにも変わる。
それでも結果が全てなわけで、パフォーマンスの良し悪しに関係なくわずかな風で一喜一憂し、自己ベストや日本記録になったりあるいは平凡な記録で終わったりすることもある。プロとしてやってる人は風の気まぐれで人生が左右されることだってあるだろう。
幅跳びなんか、ちょっと追風が吹けば助走が伸びてファールすることがしょっちゅう。
この場合トラック種目と違って参考記録にもしてもらえない。
1[cm]はみ出ただけで、たとえどんな大ジャンプでも有無を言わさず記録を消されてしまう。
これまでで、歴史に残るような記録がいくつこれで消されてきたことだろう。
でも、跳躍前に風を選んだり、風で助走距離を変えることも実力のうち。
「風のせいだ」なんて言ってもバカにされるだけ。
それでも陸上競技にこれほど『運』の要素が絡んでるとは思ってなかった。
みんな分かってて口に出さないだけなんだろうけど。
ルールだからしょうがない。
まず、踏み切り時の水平方向の速さはおとといのプログラムで求められる値を使う。
ただし、踏み切り準備のために必ず減速するので、トップスピードの何%で踏み切ってるかはユーザの勘で直接入力してもらう。
この踏み切り直後の水平方向の速さをv[m/s]とする。
ある試技で、記録がL[m]、風がw[m/s]だったとき、空気抵抗による負の加速度をa[m/ss]、滞空時間をt[s]として
L=vt-(1/2)at^2
が成立する。
この前と同じように空気抵抗は速度の2乗に比例して比例定数がb=0.2744[kg/m]で、体重がm[kg]だったら、滞空中の運動方程式は
ma=b(v-w)^2
これで負の加速度aが
a=(b/m)(v-w)^2
で求まって、さっきの式
L=vt-(1/2)at^2
から滞空時間tが
t=(v-√{v^2-2aL})/a
で求められる。
水平方向の風がいくら吹こうと滞空時間は変わらないから、今度はwを変数としてaを変えて、それを使って風が違ってた場合の記録を計算できる。
これ。
L=vt-(1/2)at^2
プログラムはこれ。
#include <stdio.h> #include <math.h> int main(void) { float r,weight,SD,wind,T,v,f,a,L,c,p; printf("100m加速走のタイム?(無風と仮定)\n"); scanf("%f",&r); printf("30mSDのタイム?\n"); scanf("%f",&SD); printf("体重?\n"); scanf("%f",&weight); printf("幅跳びの記録?\n"); scanf("%f",&L); printf("そのときの風?\n"); scanf("%f",&wind); printf("トップスピードの何%で踏み切ってると思いますか。\n"); scanf("%f",&p); p/=100; v=100/r; r=L; f=weight*v/SD; a=(f-0.2744*pow(v,2))/pow(v,2); v=p*(wind*0.2744+sqrt(pow(0.2744*wind,2)-(a+0.2744)* (0.2744*pow(wind,2)-f)))/(a+0.2744); c=0.2744*pow(v-wind,2)/weight; T=(v-sqrt(v*v-2*c*r))/c; printf("風[m/s] , 記録[m] , 実記録との差[m]\n"); for(wind=-2.5;wind<=2.5;wind+=0.1){
v=p*(wind*0.2744+sqrt(pow(0.2744*wind,2)-(a+0.2744)* (0.2744*pow(wind,2)-f)))/(a+0.2744); L=v*T-0.2744*pow(v-wind,2)*T*T/(2*weight); printf("%7.1f , %7.2f , %7.2f\n",wind,L,L-r); } return 0; }
必要な数値を入力すると、『もしも、あのときあんな風が吹いてたら…。』という願いが叶う。
昨日の結果を入力したときの実行例
続き
一方、弘前の東北総体の場合(このとき大学公認ベスト)
1年半前の、入部したてのときの北大戦の場合(大学非公認ベスト)
大学ベスト(公認、非公認とも)よりも、昨日のほうが数字がいい。
こんなことやってたら、なんか虚しくなってきた。
偶然に支配される風で記録がこんなにも変わる。
それでも結果が全てなわけで、パフォーマンスの良し悪しに関係なくわずかな風で一喜一憂し、自己ベストや日本記録になったりあるいは平凡な記録で終わったりすることもある。プロとしてやってる人は風の気まぐれで人生が左右されることだってあるだろう。
幅跳びなんか、ちょっと追風が吹けば助走が伸びてファールすることがしょっちゅう。
この場合トラック種目と違って参考記録にもしてもらえない。
1[cm]はみ出ただけで、たとえどんな大ジャンプでも有無を言わさず記録を消されてしまう。
これまでで、歴史に残るような記録がいくつこれで消されてきたことだろう。
でも、跳躍前に風を選んだり、風で助走距離を変えることも実力のうち。
「風のせいだ」なんて言ってもバカにされるだけ。
それでも陸上競技にこれほど『運』の要素が絡んでるとは思ってなかった。
みんな分かってて口に出さないだけなんだろうけど。
ルールだからしょうがない。