【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

「外弁法改正案」は成立せず参議院先議に、成立は2020年4月以降に、第201回通常国会

2019年12月09日 18時08分21秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」

[写真]森山裕・自民党国対委員長、ことし2019年10月、国会内で、宮崎信行撮影。

「外弁法改正案」は、2020年1月からの第201回通常国会で、参議院先議の議案となり、参・衆両院での採決が必要となりました。成立は早くても2020年4月以降になります。

 国会は、きょう2019年12月9日(月)閉幕しました。参議院法務委員会は「外国弁護士による法律事務の取扱いに関する特別措置法の一部を改正する法律案」(第200回閣法12号)の審議が進まなかったため、継続調査議案とすることにし、本会議で議決しました。これにより、第200回臨時国会の、政府提出法案成立率は93・3%、継続法案を含めると94・1%となりました。先週木曜日に法務委を開いていれば、これが100%となったでしょう。「桜を見る会」をめぐる抵抗野党路線をとる、安住淳・新国会対策委員長に対して、就任2年目を迎えた森山裕・自民党国対委員長が、ちょっと早めのクリスマスプレゼントを兼ねて、法案成立率100%を回避させたのかもしれません。

 外弁法改正案は外国人弁護士が弁護士法人の所長になれる内容を含んだものです。第200回臨時国会では、法務委員会では、給与法、改正会社法、外弁法改正案と、唯一3領域の法案が課せられた忙しい委員会となりました。来年は4月に改正債権法が施行される年となり、対政府一般質疑が注目されます。が、大型法案の審議は予想されないので、法務委に一つだけ継続審査議案を残したものと思われます。また、「士業」をめぐる法案は、当事者にとっては重要ですが、SNS時代において拡散して広がっていかないテーマなので、最終盤国会のかけひきとして与党が審議未了未成立を容認する傾向が、近年高まっています。


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