【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

維新の党・丸山穂高さん吉村洋文さん、「安保法案政府案は(武力行使の)要件ではなく理由だ」、あす採決へ

2015年07月14日 19時28分04秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

【平成27年2015年7月14日(火)衆議院我が国および国際社会の平和安全法制に関する特別委員会】

 安保法案はあす採決される見通しです。

 先週金曜日に5党党首会談をした、民維共生社5党合計で138名。衆議院の過半数は今の任期から238となったので、自民党290名のうち100名が造反して反対してくれれば、否決されます。最後まで頑張りましょう。

 この委員会はほとんど、水曜日、金曜日に開かれてきたのですが、きょうは異例の火曜日開催となりました。

 民主党と共産党が欠席したため、委員長が空回しで対抗しました。

 維新の党の吉村洋文さんは、維新の党独自案(189衆法25号、189衆法26号)について、同党の丸山穂高提出者との間でやりとりをしました。

 吉村さんは、「政府案は、理由を要件にしているから分からない」と語り、新武力行使の3要件が「武力行使をしない歯止め」ではなく、「武力行使をしたい理由」を書いており、そのため国民の理解が遠のいていると指摘しました。

 武力行使の新3要件は(1)存立危機事態を排除し、(2)他に適当な手段がないときに、(3)必要最小限度の実力を行使するーーという政府案(189閣法72号、ほかに189閣法73号)です。

 吉村さんは「現在の武力攻撃事態法で、何が足りないと維新の党の独自案は考えているのか」と問いました。

 同党の丸山穂高さんが答弁。

[画像]答弁する丸山穂高さん、2015年7月14日、衆議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

 丸山さんは「中国の軍事力が増大し、北朝鮮のミサイルの脅威が増し、日本周辺を守るためには、日本一国ではできないという考えは(政府と維新は)一致している。日本周辺で、他国が攻撃されているときに、見て見ぬふりができず、チームワークで構成要件を形成するのが、我が党の狙いだ」として、日米韓豪などの周辺での相互防衛の必要性は自民党と維新の党は共有しているとしました。

 丸山さんは「我が国が自国防衛として、座して死を待つわけにはいかないときに、国民の生命、財産を守るために、厳格な構成要件を設けたのが維新の党の独自案だ」と答弁しました。

 委員会には、民維共同提出の「領域警備法案」(189衆法27号)も付託されています。

【同日 衆議院法務委員会】

 刑事訴訟法改正案(189閣法42号)。きょうは「通信傍受の拡大」がテーマ。ある委員からは、「ブラック企業の取り締まりなど組織犯罪対策には通信傍受が必要だが、もともと日本では負の側面から始まっていることに留意すべし」との意見がでました。さすがに、自民党政務三役らに疲れが見えだしていますが、まもなく与野党修正協議入りして、出口が近づいてくる見込みです。

【同日 参議院厚生労働委員会】

 一般質疑で、漏れた年金について国政調査しました。ハッキリしない政府側を津田弥太郎さんが一喝する場面がありました。丸川珠代委員長のていねいな議事進行が続いています。

  「労働者派遣法改正案」(189閣法43号)と「同一労働同一賃金推進法案」(189衆法22号)が趣旨説明されました。

 一般質疑を終えて散会しました。

【同日 参議院農林水産委員会】

 「農協法改正案」(189閣法71号)。日本共産党の紙智子さんは「この法案で、農家所得が向上すると言われていたが、どうしてなのかと農家の人にも言われる」と語りました。山田太郎さんは、「農水委に所属して3年経つが、今回の法案を見て、農協改革はこの程度なのかとがっかりした」としました。

 きょうの質疑の後、参考人質疑と委員派遣をすることになりました。人選や日程は後日。

【同日 参議院内閣委員会・文教科学委員会連合審査会】

 遠藤利明五輪相の所信表明演説に対する一般質疑が、きょうも連合審査会で開かれました。会長は今回も、大島九州男内閣委員長が務めました。

 このところ話題になっている、メーンスタジアム、新国立競技場の建設費用の莫大さに関して質疑が終了しました。個人的には、自民党政権と土建屋の問題について「政府債務が8兆ドルになったのに、何を今さら・・・」という気もしますが、これだけ話題になっていますから、これからは関心を持っていきたいと考えています。質疑が一巡し、連合審査会は終了。散会しました。

このエントリー記事は以上です。

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