【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

自民党の松川るいさんがTPPより先行の観測もある「RCEP」で懸念「在韓国大使館員だったころ、日中韓首脳会議は韓国発祥だと間違って喧伝されていた」衆議院では決算分科会[きょうの国会]

2016年11月21日 17時38分46秒 | 第192回臨時国会(2016年9月から12月まで)条約・カジノ再延長国会

【参議院環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会(参TPP特)平成28年2016年11月21日(月)】

 「TPP条約の承認を求めるの件」(190条約8号)と「TPP条約の国内実施法案」(190閣法47号)の一般質疑がありました。

 著作権に関する質問が重なりました。日本維新の会の浅田均さんは「金型の設計図に著作権があるのか」と質問。答弁に立った大臣政務官は「創造性がある金型は著作権があり、秘匿性の高い金型の設計図は不正競争防止法にもとづく営業秘密だ」と語りました。私はこれは知らなかったのですが、現在の法制では、営業秘密の漏えいが非親告罪、著作権侵害は親告罪となっていますが、TPPが発効すると、ともに非親告罪になります。

 7月に当選した自民党の松川るいさんはTPPが遅れてしまい、RCEP(アールセップ、東アジア地域包括的経済連携)が先行する場合の懸念を取り上げました。在韓国大使館に勤務していた時の経験を念頭に、まず、「日中韓首脳会談を始めた国はどこか?」と質問。外務省官房審議官が「1999年、日本の小渕首相だ」と答えると、「その通りです」とし、「韓国勤務中、韓国が始めたと喧伝していたので、それを議事録に残したかった」と話しました。

 質疑の後、地方公聴会の報告がありました。

 第1班の北海道帯広については、道選出の民進党の徳永エリさんが報告しました。「農家のほとんどが懸念している」とのことでした。

 第2班の水戸については、自民党の滝波宏文さんが報告して、散会しました。

【衆議院決算行政監視委員会第一分科会 平成28年2016年11月21日(月)】

 きょうは、「平成24年度決算」及び「平成25年度決算」の分科会がありました。決算審査の分科会は4つ設置することになっています。

 第一分科会は、後藤田正純理事が主査となり、内閣府、外務省などの審査があり、菅官房長官らが決算の概要を説明。会計検査院局長が検査報告をし、その後、各委員が質問しました。私は初めて気が付いたんですが、会計検査院の第一局から第五局までの間に、「防衛検査第一課」などはありますが、「内閣府検査課」とか「内閣官房検査課」という課は無いんですね。

【衆議院決算行政監視委員会第二分科会 平成28年2016年11月21日(月)】

 第二分科会は、決算行政監視委員長経験者でもある民進党の石関貴史さんが主査。麻生財務大臣や大塚拓財務副大臣が答弁しました。大塚副大臣は、もう閣僚のようなたたずまいを感じています。私は団塊ジュニア最後の年度である、昭和48年度(1973年度)生まれです。この学年では、世襲の小渕優子さんが在職16年を超えており、圧倒的に長いのですが、非世襲では大塚拓さんが在職7年10カ月となっています。以前は、民進党の石川知裕さんが、非世襲でもっとも長かったです。大塚さんは配偶者が丸川珠代五輪相ですが、親族に政治家はいないようです。

【衆議院決算行政監視委員会第三分科会 平成28年2016年11月21日(月)】

 第三分科会は、厚生労働省などの質疑がありました。

 塩崎厚労大臣の平成24年度決算の概要説明で、私は驚いたんですが、一般会計の不用額(予算がついているのに執行しなかった金額)が、同省は0・6兆円もあったようです。決算書を見ると、特別会計への繰り出し分もありますが、医療施設への助成費、医薬品の買い上げ費、保育所運営費など、幅広く不用額があり、0・6兆円になったようです。

 質問に立った、日本維新の党で、委員長経験者でもある松浪健太さんは「今頃平成24年度決算なんて間が抜けている」と運営を批判しました。参議院では、おととし6月11日に審査を終えています。私は、国の決算は、売上高にあたる歳入は、財務省分で数兆円の上振れ下振れがあるだけですし、さほど大事なものだとは考えていません。

【衆議院決算行政監視委員会第四分科会 平成28年2016年11月21日(月)】

 第四分科会は、公明党の伊藤渉主査の下、法務省、国土交通省などの審査がありました。審査が終わり、伊藤主査が一言述べて、散会しました。

【衆議院情報監視審査会 平成28年2016年11月21日(月)】

 開かれました。今国会の案件を見ていると、特定秘密をどれだけ、議事録に残すか(いずれにせよ議事録は非公開)についての議論があるように、推察できます。また、時間があれば、後々、元委員などに、それとなく聞いてみたいところです。

この記事の本文は以上です。

(C)宮崎信行 Nobuyuki Miyazaki 
(http://miyazakinobuyuki.net/)

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