【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

全国の地方組織で小沢一郎同調造反議員切り、村井宗明さんはさしかえへ 当ブログも重大なけじめ

2012年07月01日 21時20分58秒 | 第180通常国会(2012年1月~9月)一体改革

[画像]川内博史造反者。後ろは左が鉢呂吉雄・社会保障と税の一体改革に関する特別委員会筆頭理事、右が岡田克也・社会保障・税一体改革担当大臣、衆議院インターネット審議中継から。

 2012年6月26日の小沢一郎氏の謀略による大造反劇から最初の土日を迎え、全国の地方組織から造反議員切りの動きが当然のことながら起きました。

【鹿児島1区・川内博史さんは「除籍しないで」と命乞い】

 報道によると、民主党鹿児島県常任幹事会では、県連代表を務める川内博史造反者が辞任。記者団に対して「除籍はしないでくださいという思いだ」と述べ、青票1枚であることから、除籍処分しないでと命乞いをしました。情けない男ですね。除籍が怖くて、造反するな。二度と国会に戻ってくるな!

【連合愛知会長、造反2人に刺客を示唆】

 中日新聞によると、連合愛知は県選出国会議員との会合を30日開きましたが牧義夫造反者と鈴木克昌造反者を招待されませんでした。神野進会長は「対抗馬を立てたらいいじゃないか」と語り、刺客擁立を示唆。会合後記者団に「党本部が造反者にどういう処分をしようと、考え方が違う人を推せない」として、輿石東幹事長や倫理委員会などの党本部の処分にかかわらず、牧造反者と鈴木造反者を第46回総選挙で応援しないことを明言しました。愛知県は、民社党の春日一幸さん、塚本三郎さん、公明党の石田幸四郎さんら野党党首が輩出した中道勢力の牙城で、海部俊樹首相こそ出ましたが自民党は長年劣勢の地。連合ないし自民党地方組織、創価学会などの応援がないと、選挙は戦えない県です。

【兵庫県連の世襲議員には「もう後援会役員を辞める」】 

 毎日新聞によると、兵庫5区の世襲議員、梶原康弘造反者は、本会議後に、抗議の電話やファクスが事務所に殺到し、「もう後援会役員を辞める」との縁切りも。

【福田衣里子さんは「雨の中サッカーをしたい」と謎の発言】

 福田衣里子造反者の7月1日のブログでは、長崎市内の県連常任幹事会に参加したと報告しながら内容の記載はありませんでした。そのうえで、小沢一郎事務所出身の岩手県出身の女性秘書と2人で雨の中街頭演説する写真を載せて、「先ほど、貝塚の交差点で無謀にも街頭演説したら、一瞬でびしょ濡れ、ビニール傘ももちろん折れました(^_^;)でも、なぜか楽しくなり、このままサッカーボールを蹴りながら、泥んこになりたい気分(笑)」とし、精神的にかなり追いつめられてきた様子がうかがえました。だったら造反なんかしなければいいのに。

【富山1区村井宗明さんはさしかえへ】

 読売新聞などによると、富山1区の村井宗明造反者は、30日の富山県連常幹で、「これほどの重要議案で事前に相談がなかった」「県連一同、憤りを感じている。政党人として反省すべきだ」との批判を浴び、県連会議への出席を禁じる「謹慎処分」を決定。県連幹事長は「軽々には決められないが、党本部と十分相談することになる」として、第46回衆院選の公認さしかえを検討することを明らかにしました。富山県は自治労が強く、自治労富山県本部からは又市征治さんが参院比例代表(社民党)で3選しています。さしかえにならなくても、いずれにしろ、次の選挙はたたかえないでしょう。

 自民党で富山3区の橘慶一郎さんは5月24日の社会保障と税の一体改革に関する特別委員会で「きょうは、野田総理、総理としては初めて質問をさせていただく機会であります。富山県の歌で、そして家持が歌った歌で、八つ峰という言葉が出てくる歌がありましたので、これを御披露させていただいて、始めさせていただきたいと思います。万葉集巻十九、四千百五十二番。奥山の八つ峰の椿つばらかに今日は暮らさねますらをの伴」。野田佳彦総理は「まずは、冒頭、富山県の八尾にまつわる万葉集を詠んでいただきました。私の父の出身が八尾でございますので、大変ありがとうございました」と応じています。ところで、この八尾(やつお)、越中八尾ですが、ここは富山1区で村井さんの選挙区なんですね。


[写真]民主党の第1次野党期最後となった第171通常国会召集日の代議士会で和装姿に揃えて最前列に座る泉健太さん(左)と村井宗明さん(右)=背中、筆者撮影。

 さらに、衆議院本会議の社会保障と税の一体改革関連法案の審議入りで、まっさきに子ども・子育て新システム法案の質疑に立ったのは、村井さんが大学時代にルームシェアをした仲で、同期当選の泉健太さんです。政権交代と同時に内閣府政務官として、新システムや事業仕分けを担当した泉さんと違い、村井さんはいまだに政務三役入りしていませんが、そういった仲間たちを裏切る行為であり、これからの人生も彼は同じ事を繰り返すでしょう。富山県連の判断は当然であり、当然にしてさしかえるべきです。誰のおかげで当選できたと思っているんでしょうか。

【なぜ造反してはいけないのか】

 街頭演説で「消費税反対」と演説すれば「頑張れよ」と言われることが多いでしょう。しかし、選挙を闘うのは、連合、地方議員、および、総支部スタッフとボランティア15人くらいのコアメンバーです。造反をするとこのコアメンバーが議員(候補)を信頼できなくなります。議員にはリコール規定がありません。ですから、当選後から任期中4年間、ひたすら党議に造反し続けても、行政法上も、刑事法上も、民事法上も、その議員を止めさせたり、損害賠償や慰謝料をとることができません。年間13兆円を恒久法的に動かし続け、民主党代表である総理が「政治生命をかける」とまでおっしゃた議案に造反するような議員は、第46回衆院選で消えていただくしかありません。それで精神科病院に行く人も数人は出てくるでしょう、これは過去にも何人もいました。そして反省したならば第47回衆院選の挑戦しても良いですが、例えば、議院運営委員でありながら、菅内閣不信任案、原子力協定、一体改革関連8法案すべてに造反している太田和美造反者もいます。こういった人間は選挙に出しても周りが背中を押せません。間接民主制の危機。党内手続きに問題があったからと本会議場で造反するのは、夫婦げんかを職場に持ち込むようなものです。公私混同であり、これは小沢一郎主謀者と同様に政治家の能力の根底にかかわります。

 そして歴史の流れを読み違えたという問題があります。「消費税増税は将来的に必要だがその前にやるべきことがある」などという理屈は震災後のスピードが速い日本で通用しません。その程度の歴史観がない議員は国会から去るべきです。

 1度裏切る人間は2度裏切ります。裏切り者に死を。情けは無用、造反者の政治生命を絶つべきです。

 
[画像]日経新聞から。

【当ブログ「ガソリン値下げ隊」で川内博史さん表彰を取り消しへ】

 当ブログは2008年12月1日付で、「ガソリン値下げ隊」を2008年新語・流行語大賞に決め、川内博史さんを表彰しました(「ガソリン値下げ隊」が2008年の新語・流行語大賞に 当ブログが独自選出)。

   
[写真]当ブログが授与した表彰状を手にする野党時代の川内博史さん、2008年12月、旧衆議院第2議員会館。

 このように川内博史さんは私がつくった表彰状を旧議員会館の議員室の資料棚のガラスに張っていてくれましたが、ことここにいたりて、彼のことを信用できないし、自分自身の見る眼のなさ、不明を恥じ入ります。このブログを見て、川内隊長に興味を持った皆さん、本当にごめんなさい。

 2012年6月26日付をもって、2008年12月1日付の表彰を取り消し、近く表彰状を返してもらいにうかがうつもりです。

 いろいろテレビで引っ張りだこのようですが、川内さん、誰のおかげでスターになれたか分かってんのか?

【総理は政治生命を懸けて小沢一郎を切れ】

 1997年12月の小沢一郎氏による新進党解党から15年。今度こそ小沢一郎の息の根を止めてやる。造反者はすべからく小沢一郎の同調者であるから同罪です。巻き添えになって死んでいただく。私は一歩もぶれずに小沢切りを進めます。新進党解党15年の恨みを必ず晴らす。ぜひ、野田佳彦・総理代表も政治生命をかけて、小沢一郎を切り捨てろ。

 
[写真]野田総理の決断を見守る西郷隆盛像、東京・上野公園、筆者撮影。

 小沢一郎よ、新進党を返せ。返せないなら命を差し出せ。消せ!つぶせ!息の根を止めろ!新進党解党の歴史の落とし前を付けろ!

 総理よ、総理よ、総理よ、もっと勇気を持て!

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