【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

海江田流やさしさで、もう喧嘩はやめよう 安倍自民党の強行採決、「3法律、4回」しかない

2014年12月03日 05時01分39秒 | 第47回衆院選2014年12月アベノミクス解散

 公示日のテレビを見ていて思ったのですが、我が党(民主党)公認の、元職、新人の中で、「強行採決を繰り返した安倍自民党」という演説をしている方がいるようです。

 ただ、このブログをスタンダートにしてみれば、第2次安倍内閣の2年間で、当ブログが「強行採決」と認定しているは次の3法律のみです。

 (1)2013年11月15日の、3党合意をほごにした社会保障制度改革プログラム法の衆議院厚生労働委員会での強行採決(関連エントリー

ねじれ解消の安倍自民党が数の横暴で強行採決 社会保障制度改革プログラム法案 衆・厚労委

 ) 

(2)2013年11月26日の衆議院NSC国家安全保障に関する特別委員会の特定秘密保護法の強行採決。(関連エントリー

NHK国会中継終了とともに強行採決で国民の目と耳ふさぐ平成翼賛会 特定秘密保護法案可決 衆・特別委

) 

(3) 2013年12月5日の、同じく特定秘密保護法の、参議院NSC特別委員会での強行採決

(関連エントリー

悪魔が来たりて笛を吹くーー特定秘密保護法案を強行可決、本会議へ 参・特別委【追記あり】



(4)2014年6月20日の参議院議院運営委員会の改正国会法と参議院情報監視審査会規程の強行採決

(関連エントリー

「参議院情報監視審査会規程案」が不十分な内容・審議のまま会期末にどさくさ強行採決 特定秘密保護法

) 

 と合計で、3法律、4回の「強行採決」しか定義していません。

 これらの本会議も強行採決はありましたし、衆議院厚生労働委員会でも強行採決はありました。法務委員会でも打ち切り動議を採決したうえでの、討論・法案採決はありました。

 ただ、この2年間、さらに昨夏の衆参ねじれ解消後も、自民党国会対策委員会は、野党に対して十分な質問時間を割り振ってきました。そして、与党内では、なるべく公明党に割り振りました。このため、自民党若手からは不満が漏れました。

 それどころか、我が党は、労働者派遣法改悪法案を、通常国会では審議入りすらさせず廃案、臨時国会では衆議院段階での審議入りと法案審査1日だけで廃案という野党としては極めて大きな闘争に勝ちました。

 さらに、採決で反対した直後に、民主党が附帯決議案を発議して全会一致で採択することもたびたびありました。インターネット中継の影響もあるでしょう。これらの事情から、この2年間の安倍自民党の強行採決は4回だけといっていいでしょう。

 昨秋、社会保障制度改革プログラム法、衆議院での特定秘密保護法がNHK中継が切れた直後の可決、参議院でのサヨクに限らない国民各層の国会議事堂包囲の印象が強いといえます。

 なお、上のプログラム法のエントリーの強行採決の瞬間のスクリーンショットを見ていただければ面白いことがあると思います。抗議している他の野党の議員が、全員、我が党公認候補としてともに闘っています。

 政権担当能力のある日本で唯一の野党として、正しい論戦でたたかいましょう。



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