【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

ねじれ解消の安倍自民党が数の横暴で強行採決 社会保障制度改革プログラム法案 衆・厚労委

2013年11月15日 12時44分13秒 | 第185臨時国会(2013年10~12月)秘密保護法

 安倍自民党が数の横暴に出ました。

 民主党公認で初当選しながら、お金をもらって自民党に移籍した後藤茂之・厚生労働委員長は、社会保障制度改革プログラム法案(185閣法2号)について、「民主党の3党合意に反して、公共事業と税の一体改革になっている」、「世帯年収570万円以上の難病患者には負担増になる内容が入っている」との指摘に対して、不誠実答弁を繰り返したうえ、「決める政治とは強行採決のことか」「社会保障が成長戦略の重荷だというのか」(ともに中根康浩さん)の声をかきけし、2013年11月15日(金)午後12時20分過ぎに、採決に入りました。

 民主党とみんなの党が、民主政治を守るために、強行採決に抵抗しました。

 今回の強行採決は、来週火曜日ないし水曜日を予定している、国民の目と耳と口をふさぐ平成の治安維持法「特定秘密保護法案」の原案通りの強行採決の地ならし、という自民党の思惑がある可能性も否定できません。

 後藤委員長は、午後12時36分、採決し、賛成多数だとして、可決を一方的に宣言。

 一方、委員会報告書の作成に関しては、通例の発声でなく、起立採決を求め、自民党と公明党のみの賛成多数で委員長に一任されるという異例のプロセスとなりました。

 民主党は社会保障と税の一体改革での、「社会保障、とくに年金の将来像」が示されていないことを「メーンディッシュのないメニュー」と批判しており、昨年の通常国会での理念から、自民党による消費税増税分ネコババが続いています。

  自民党は、特別秘密保護法案に関しても、来週、数で強行採決する方針があるとみられます。

 成長戦略を具現化する法案では、「産業競争力強化法案」(185閣法3号)が、民主党・自民党・公明党の3党修正で可決し、3党提出の附帯決議が田嶋要さんによって提出されました。企業再編の新陳代謝をはかるのは民間企業主導にする附帯決議や、国会への定期的な報告を求める附則がつきました。

 「民法の非嫡出子相続差別規定を削除する改正法案」(185閣法20号)は、衆・法務委で与党の審議がされて散会しました。 



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