[写真]荒川両岸を見つめる筆者。
菅首相は5月5日まで解散しないと理解できる発言をテレビ東京番組でしましたが、成立が前提となると思われる「デジタル庁5法案」が衆議院を通過し、今次第204回国会は早くも峠を越しました。
【衆議院本会議 きょう令和3年2021年4月6日(火)】
デジタル5法案の採決はていねいに行われました。
日程第一「デジタル社会形成基本法案」(204閣法26号)
日程第二「デジタル庁設置法案」(204閣法27号)
日程第三「デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律案」(204閣法28号)
日程第四「公的給付の支給等の迅速かつ確実な実施のための預貯金口座の登録等に関する法律案」(204閣法29号)
日程第五「預貯金者の意思に基づく個人番号の利用による預貯金口座の管理に関する法律案」(204閣法30号)。
委員長報告は、日程第一は「修正すべし」、日程第二乃至第五は「可決すべし」。
採決は日程第一・三・五は立憲・共産反対、自民・公明・国民・維新の賛成多数で委員長報告通りに議決して、参議院に送られるはこびになりました。日程第二・四は、共産反対、自民・公明・立憲・国民・維新の賛成多数で可決し、参議院に送られるはこびとなりました。
このうち日程第一は、立憲が主張した「障害者への配慮」が取り込まれましたが、地方自治体への配慮が取り込まれず、立憲は原案反対に回りました。このことを、討論の中で維新の足立康史さんは「障害者の方も乗った船を転覆させた」と批判し、議場が静まりました。また日程第三は立憲が「個人情報保護法一本化の規定で、自己情報コントロール権が入らなかった」と反対し、第五は「預金保険機構が強くなり過ぎる」として反対しました。デジタル庁法案そのものは立憲は「課長が多過ぎるが、賛成する」としました。
上述の足立さんに加えて、討論では立憲で予算委員と内閣委員を兼ねる森山浩行さんが「9年間の暗黒の安倍・菅情報隠ぺい内閣だ」と非難。森山さんは「デジタル庁以前に、危機管理庁をつくったり、足元の官邸を情報公開したりすべきだ」と語りました。但し、立憲はデジタル庁法案に賛成したので、思いが強く伝え過ぎたようにも思います。国民民主党の岸本周平さんは「マイナンバーをすべての銀行口座番号に付番すべきだったとはいえ、残された課題への機運が出来たのは良かった」とし、持論の財政再建に加えて全銀行口座へのマイナンバー付番を今後進めていく方針を強調しました。
この後、「自然公園法改正案」(204閣法48号)が共を除く賛成多数で可決し、参議院に送られました。
最後に「地方公共団体情報システムの標準化に関する法律案」(204閣法31号)が武田総務大臣から趣旨説明され、代表質問が行われました。
【衆議院法務委員会 同日】
政府与党が、デジタル庁のほかに解散前に仕上げたい法案と思われる「少年法改正案」(204閣法35号)の参考人質疑がありました。
公明党は、今国会中に「銀座クラブ」で創価学会の佐藤浩副会長とともに切られた遠山清彦前議員の代わりに繰り上がった吉田宣弘さん。4年前の通常国会では、共謀罪法案に賛成討論をし、党内外から「創価学会は治安維持法で弾圧されたのではないか」と懸念されましたが、その後落選し、福岡県議を経て、再び衆議院議員となっています。そして共謀罪法適用第一号は、自公政権の一人、秋元司衆議院議員の再逮捕事案という皮肉な格好となりました。
その吉田さんは少年法をめぐって、福岡市内で「21歳の女性が15歳の少年に刺さつされた。家裁に送られ、検察官逆走され、裁判員裁判を受けている最中だ。被害者の母親は、うわべだけの反省を述べているだけにしか思えません、厳罰に処してほしいとしている」と手紙を読みながらむせびました。被害者の家族の当事者であり支援者でもある弁護士が「先生のおっしゃる通り、被害者の中には生々しいことを言うご家族もある」と語りました。吉田さんは「今回の審議にあたり、多くの手紙をもらったが、被害者からの手紙はほとんどなかった」としました。
[写真]荒川土手の桜の下の筆者。
かくいう私は、民主党下野直後に、創価学会員に営利目的で集団監禁され、他の幹部から叱られた35歳以上年上の当事者から号泣謝罪された経験を持っています。80代半ばの老人から号泣謝罪されたんだからもうゆるしてやれよ、と思われるでしょうが、連座した会社の専務が足立区役所からその後の8年間に14件以上の受注を受けていることが最近分かりました。私に、ほんのわずかな発言の齟齬(「初めて入った」と語った日よりも前の日の事象について断定調で認めた矛盾)をつかれてなぜか、唐突に志村けんさんの「変なおじさん」の物真似をすることで究極の修羅場の屋台崩しに走った専務です。グーグルストリートビューで会社を見ると、けっこういい車に乗っているようですから、集団監禁に連座してでもアベノミクス地方創生をすすりたかったというのが実情でしょう。でも、コロナ禍で終わりです。共謀罪に賛成し、少年法でむせぶ吉田さんのカメレオンぶりに公明党のなんたるかに思いをはせたところです。たんによく分かっていないだけかもしれない。
【参議院法務委員会 同日】
衆議院側の法務委員会が参考人質疑ですので、上川法相の体は参・法務委へ。「裁判所職員定員法改正案」(204閣法15号)の審議。共産反対、自民・公明・立憲・碧水会などの賛成多数で可決すべきだと決まりました。法案は「4月1日又は公布日に施行する」とあります。この法制執務は5年ほど前から流行しています。
【衆議院総務委員会 同日】
もともとは、IWJ(インディペンデント・ウェブ・ジャーナル、岩上安身代表)が総務大臣記者会見で当てた「フジ・メディア・ホールディングス」(完全子会社にフジテレビ)が過去に2年間ほど外資規制20%に抵触していたことを、朝日新聞の取材を受けて、昨夜、フジ社長が認めて記者会見をした事案が浮上しています。
立憲民主党の岡本あきこさんは「武田総務大臣の不信任案を出さざるを得なかったのは残念だ」と菅正剛氏と東北新社、NTT問題をめぐる姿勢を批判し「ただし、政策の方向性は私に近い」とし「肝に銘じてほしい」と語りました。その後、フジ・メディア・ホールディングスの事案に関して、吉田・情報流通行政局長は「昨日、同社経営企画部から、地上放送課長に連絡があった」と答弁しました。大臣は「きっちりと正確につかんだものを持ってくるよう指示した」と語りました。同局は「外資規制はマスメディア集中排除原則の実効性を担保するために必要な条項だ」としました。ちなみに、同社の株は少し下がっているだけのようで、マーケットは深刻に受け止めていないようです。
この後、「プロバイダ責任制限法改正案」(204閣法38号)が審議入りする公算。
【衆議院農林水産委員会 同日】
「農業漁業法人投資円滑化法改正案」(204閣法40号)の趣旨説明がありました。
これに先立つ審議で、内閣府規制改革推進会議農業ワーキングチームの「ホクレン分割論」について農相は「指定団体が大きくなり過ぎて系列外の市乳の運搬を拒否されるなどの不公正な取引があったかどうか、省としては承知していない。仮に事実なら、問題だ」としました。立憲議員からも、胆振東部地震での活躍をたたえながらも、ホクレンも反省すべき点があると受け止められる発言があり、農協べったりだった旧民主党農林族からの脱却が感じられました。
【衆議院安全保障委員会 同日】
「防衛省設置法改正案」(204閣法19号)が審議入りしました。日印ACSAを落とし込む内容。これに先立ち、岸大臣の発言があり「国会提出資料に含まれる参照条文に、カナダ軍を英国軍と一か所間違えた」と謝罪がありました。
【衆議院地方創生に関する特別委員会 同日】
養父市農地特区を延長する「国家戦略特区法改正案」(204閣法54号)が審議入りするはこび。
【参議院環境委員会 同日】
「瀬戸内海環境保全特措法改正案」(204閣法43号参先議)が審議入りしました。これに先立つ一般質疑で、立憲の徳永エリさんは小泉進次郎環境大臣に養父市農地特区を問い、小泉大臣は「特区であるかどうかにかかわらず」改革が必要だとしました。徳永さんは「農地を転用して再生エネルギー施設にする動きがある」とし小泉さんは「再エネは地域の方の理解がないと進められない」とし環境省が規制するとしました。徳永さんは「時代遅れと言われるかもしれない」としつつ「ていねいに議論してください」としました。現在、耕作放棄地は年間で全体の0・5%、日本全体でわずか2万ヘクタールしか出てきておらず、米消費の減少を見ても、自民党政権が進める農地改革の方向性が支持されるのは当然といってよく、農業者戸別所得補償は大きく評価されながらも、協同組合主義を過剰に重んじ過ぎた民主党農政は敗北を迎えつつあります。
【参議院第一種常任委員会 同日】
上述の法務委、環境委のほか、内閣委、厚労委、経産委、国交委が開かれました。
【参議院内閣委員会 同日】
東京新聞の望月衣塑子記者のスクープだった、ニチイ学館が家事代行特区で来日したフィリピン人労働者の寮に立ち入り下着を含めて写真を撮ったとされる事案について、共産党議員から質問がありました。坂本哲志・地方創生相は「プライバシーの侵害であり問題だ」と非難しました。
この後、「ストーカー行為規制法改正案」(204閣法41号参先議)が小此木国家公安委員長から趣旨説明されました。GPSを勝手に取り付ける行為を規制。但し、県警のGPS捜査の令状問題が解決されていないことを皮肉る世論もあります。警察庁はクロスボウ規制の銃刀法改正案も参議院先議で提出しています。
【参議院厚生労働委員会 同日】
「育児・介護休業法改正案」(204閣法42号参先議)が審議入り。
【参議院国土交通委員会 同日】
「海上交通安全法改正案」(204閣法49号参先議)が審議入り。
【参議院経済産業委員会 同日】
立憲の有田芳生経産委員長のもと、遅れていた大臣所信に対する一般質疑が終わりました。これで、いわゆる店開きが、すべての第一種常任委員会で終わりました。
【衆議院消費者問題に関する特別委員会 同日】
「デジタルプラットフォーマー法案」(204閣法53号)が審議入り。これに先立ち、井上消費者相は「3か所に誤記があった」と語りました。単に「誤記」なので、インデント、文字空けの間違いだと思います。
●衆議院財務金融委員会は開かれませんでした。「銀行法改正案」の誤記が発覚しています。
●衆議院厚生労働委員会は理事懇談会を開き、後期高齢者2割負担法案の審議を話し合ったようです。災害対策特別、原子力調査特別両委員会も理事懇談会を開催。
●衆議院議院運営委員会も開かれました。
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菅首相は5月5日まで解散しないと理解できる発言をテレビ東京番組でしましたが、成立が前提となると思われる「デジタル庁5法案」が衆議院を通過し、今次第204回国会は早くも峠を越しました。
【衆議院本会議 きょう令和3年2021年4月6日(火)】
デジタル5法案の採決はていねいに行われました。
日程第一「デジタル社会形成基本法案」(204閣法26号)
日程第二「デジタル庁設置法案」(204閣法27号)
日程第三「デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律案」(204閣法28号)
日程第四「公的給付の支給等の迅速かつ確実な実施のための預貯金口座の登録等に関する法律案」(204閣法29号)
日程第五「預貯金者の意思に基づく個人番号の利用による預貯金口座の管理に関する法律案」(204閣法30号)。
委員長報告は、日程第一は「修正すべし」、日程第二乃至第五は「可決すべし」。
採決は日程第一・三・五は立憲・共産反対、自民・公明・国民・維新の賛成多数で委員長報告通りに議決して、参議院に送られるはこびになりました。日程第二・四は、共産反対、自民・公明・立憲・国民・維新の賛成多数で可決し、参議院に送られるはこびとなりました。
このうち日程第一は、立憲が主張した「障害者への配慮」が取り込まれましたが、地方自治体への配慮が取り込まれず、立憲は原案反対に回りました。このことを、討論の中で維新の足立康史さんは「障害者の方も乗った船を転覆させた」と批判し、議場が静まりました。また日程第三は立憲が「個人情報保護法一本化の規定で、自己情報コントロール権が入らなかった」と反対し、第五は「預金保険機構が強くなり過ぎる」として反対しました。デジタル庁法案そのものは立憲は「課長が多過ぎるが、賛成する」としました。
上述の足立さんに加えて、討論では立憲で予算委員と内閣委員を兼ねる森山浩行さんが「9年間の暗黒の安倍・菅情報隠ぺい内閣だ」と非難。森山さんは「デジタル庁以前に、危機管理庁をつくったり、足元の官邸を情報公開したりすべきだ」と語りました。但し、立憲はデジタル庁法案に賛成したので、思いが強く伝え過ぎたようにも思います。国民民主党の岸本周平さんは「マイナンバーをすべての銀行口座番号に付番すべきだったとはいえ、残された課題への機運が出来たのは良かった」とし、持論の財政再建に加えて全銀行口座へのマイナンバー付番を今後進めていく方針を強調しました。
この後、「自然公園法改正案」(204閣法48号)が共を除く賛成多数で可決し、参議院に送られました。
最後に「地方公共団体情報システムの標準化に関する法律案」(204閣法31号)が武田総務大臣から趣旨説明され、代表質問が行われました。
【衆議院法務委員会 同日】
政府与党が、デジタル庁のほかに解散前に仕上げたい法案と思われる「少年法改正案」(204閣法35号)の参考人質疑がありました。
公明党は、今国会中に「銀座クラブ」で創価学会の佐藤浩副会長とともに切られた遠山清彦前議員の代わりに繰り上がった吉田宣弘さん。4年前の通常国会では、共謀罪法案に賛成討論をし、党内外から「創価学会は治安維持法で弾圧されたのではないか」と懸念されましたが、その後落選し、福岡県議を経て、再び衆議院議員となっています。そして共謀罪法適用第一号は、自公政権の一人、秋元司衆議院議員の再逮捕事案という皮肉な格好となりました。
その吉田さんは少年法をめぐって、福岡市内で「21歳の女性が15歳の少年に刺さつされた。家裁に送られ、検察官逆走され、裁判員裁判を受けている最中だ。被害者の母親は、うわべだけの反省を述べているだけにしか思えません、厳罰に処してほしいとしている」と手紙を読みながらむせびました。被害者の家族の当事者であり支援者でもある弁護士が「先生のおっしゃる通り、被害者の中には生々しいことを言うご家族もある」と語りました。吉田さんは「今回の審議にあたり、多くの手紙をもらったが、被害者からの手紙はほとんどなかった」としました。
[写真]荒川土手の桜の下の筆者。
かくいう私は、民主党下野直後に、創価学会員に営利目的で集団監禁され、他の幹部から叱られた35歳以上年上の当事者から号泣謝罪された経験を持っています。80代半ばの老人から号泣謝罪されたんだからもうゆるしてやれよ、と思われるでしょうが、連座した会社の専務が足立区役所からその後の8年間に14件以上の受注を受けていることが最近分かりました。私に、ほんのわずかな発言の齟齬(「初めて入った」と語った日よりも前の日の事象について断定調で認めた矛盾)をつかれてなぜか、唐突に志村けんさんの「変なおじさん」の物真似をすることで究極の修羅場の屋台崩しに走った専務です。グーグルストリートビューで会社を見ると、けっこういい車に乗っているようですから、集団監禁に連座してでもアベノミクス地方創生をすすりたかったというのが実情でしょう。でも、コロナ禍で終わりです。共謀罪に賛成し、少年法でむせぶ吉田さんのカメレオンぶりに公明党のなんたるかに思いをはせたところです。たんによく分かっていないだけかもしれない。
【参議院法務委員会 同日】
衆議院側の法務委員会が参考人質疑ですので、上川法相の体は参・法務委へ。「裁判所職員定員法改正案」(204閣法15号)の審議。共産反対、自民・公明・立憲・碧水会などの賛成多数で可決すべきだと決まりました。法案は「4月1日又は公布日に施行する」とあります。この法制執務は5年ほど前から流行しています。
【衆議院総務委員会 同日】
もともとは、IWJ(インディペンデント・ウェブ・ジャーナル、岩上安身代表)が総務大臣記者会見で当てた「フジ・メディア・ホールディングス」(完全子会社にフジテレビ)が過去に2年間ほど外資規制20%に抵触していたことを、朝日新聞の取材を受けて、昨夜、フジ社長が認めて記者会見をした事案が浮上しています。
立憲民主党の岡本あきこさんは「武田総務大臣の不信任案を出さざるを得なかったのは残念だ」と菅正剛氏と東北新社、NTT問題をめぐる姿勢を批判し「ただし、政策の方向性は私に近い」とし「肝に銘じてほしい」と語りました。その後、フジ・メディア・ホールディングスの事案に関して、吉田・情報流通行政局長は「昨日、同社経営企画部から、地上放送課長に連絡があった」と答弁しました。大臣は「きっちりと正確につかんだものを持ってくるよう指示した」と語りました。同局は「外資規制はマスメディア集中排除原則の実効性を担保するために必要な条項だ」としました。ちなみに、同社の株は少し下がっているだけのようで、マーケットは深刻に受け止めていないようです。
この後、「プロバイダ責任制限法改正案」(204閣法38号)が審議入りする公算。
【衆議院農林水産委員会 同日】
「農業漁業法人投資円滑化法改正案」(204閣法40号)の趣旨説明がありました。
これに先立つ審議で、内閣府規制改革推進会議農業ワーキングチームの「ホクレン分割論」について農相は「指定団体が大きくなり過ぎて系列外の市乳の運搬を拒否されるなどの不公正な取引があったかどうか、省としては承知していない。仮に事実なら、問題だ」としました。立憲議員からも、胆振東部地震での活躍をたたえながらも、ホクレンも反省すべき点があると受け止められる発言があり、農協べったりだった旧民主党農林族からの脱却が感じられました。
【衆議院安全保障委員会 同日】
「防衛省設置法改正案」(204閣法19号)が審議入りしました。日印ACSAを落とし込む内容。これに先立ち、岸大臣の発言があり「国会提出資料に含まれる参照条文に、カナダ軍を英国軍と一か所間違えた」と謝罪がありました。
【衆議院地方創生に関する特別委員会 同日】
養父市農地特区を延長する「国家戦略特区法改正案」(204閣法54号)が審議入りするはこび。
【参議院環境委員会 同日】
「瀬戸内海環境保全特措法改正案」(204閣法43号参先議)が審議入りしました。これに先立つ一般質疑で、立憲の徳永エリさんは小泉進次郎環境大臣に養父市農地特区を問い、小泉大臣は「特区であるかどうかにかかわらず」改革が必要だとしました。徳永さんは「農地を転用して再生エネルギー施設にする動きがある」とし小泉さんは「再エネは地域の方の理解がないと進められない」とし環境省が規制するとしました。徳永さんは「時代遅れと言われるかもしれない」としつつ「ていねいに議論してください」としました。現在、耕作放棄地は年間で全体の0・5%、日本全体でわずか2万ヘクタールしか出てきておらず、米消費の減少を見ても、自民党政権が進める農地改革の方向性が支持されるのは当然といってよく、農業者戸別所得補償は大きく評価されながらも、協同組合主義を過剰に重んじ過ぎた民主党農政は敗北を迎えつつあります。
【参議院第一種常任委員会 同日】
上述の法務委、環境委のほか、内閣委、厚労委、経産委、国交委が開かれました。
【参議院内閣委員会 同日】
東京新聞の望月衣塑子記者のスクープだった、ニチイ学館が家事代行特区で来日したフィリピン人労働者の寮に立ち入り下着を含めて写真を撮ったとされる事案について、共産党議員から質問がありました。坂本哲志・地方創生相は「プライバシーの侵害であり問題だ」と非難しました。
この後、「ストーカー行為規制法改正案」(204閣法41号参先議)が小此木国家公安委員長から趣旨説明されました。GPSを勝手に取り付ける行為を規制。但し、県警のGPS捜査の令状問題が解決されていないことを皮肉る世論もあります。警察庁はクロスボウ規制の銃刀法改正案も参議院先議で提出しています。
【参議院厚生労働委員会 同日】
「育児・介護休業法改正案」(204閣法42号参先議)が審議入り。
【参議院国土交通委員会 同日】
「海上交通安全法改正案」(204閣法49号参先議)が審議入り。
【参議院経済産業委員会 同日】
立憲の有田芳生経産委員長のもと、遅れていた大臣所信に対する一般質疑が終わりました。これで、いわゆる店開きが、すべての第一種常任委員会で終わりました。
【衆議院消費者問題に関する特別委員会 同日】
「デジタルプラットフォーマー法案」(204閣法53号)が審議入り。これに先立ち、井上消費者相は「3か所に誤記があった」と語りました。単に「誤記」なので、インデント、文字空けの間違いだと思います。
●衆議院財務金融委員会は開かれませんでした。「銀行法改正案」の誤記が発覚しています。
●衆議院厚生労働委員会は理事懇談会を開き、後期高齢者2割負担法案の審議を話し合ったようです。災害対策特別、原子力調査特別両委員会も理事懇談会を開催。
●衆議院議院運営委員会も開かれました。
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