【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

政府保有ビッグデータ販売のため情報公開法・個人情報保護法など改正法案、第190回国会に提出か

2015年09月23日 05時09分42秒 | 第190回通常国会(2016年前半)

[写真]総務省、東京都千代田区霞が関、2015年、筆者(宮崎信行)撮影。

 平成27年2015年9月23日付日経新聞2面は、「行政機関保有の個人情報 公益目的で民間に提供 政府方針」として「行政機関の持つ個人情報に関し、公益のために利用する場合に限り本人の同意がなくても民間企業に提供できるようにする方針」で「秋の臨時国会に法案を提出し、2017年(平成29年)の施行を目指している」と報じました。

 この記事をもとに考えると、改正個人情報保護法(平成27年9月9日法律65号)と、情報公開法、公文書管理法を改正して、ビッグデータを民間に販売できる改正法案と考えられます。国立病院の診療情報を個人名を塗りつぶして、ITゼネコンにビッグデータとして販売する意向が総務省内関係部局にあるようです。

 改正個人情報保護法の施行は、「公布から2年以内の政令で定める日」となっており、平成29年と考えられます。この法律で個人情報保護委員会ができます。これとは別に、改正国家行政組織法(平成27年9月11日法律66号)で、情報公開審査会(現在は情報公開・個人情報保護審査会に改称)を内閣府から総務省に移すことが決まりました。

 アベノミクス第3の矢成長戦略である「日本再興戦略」に、民民間のビッグデータ販売の国による指針作りが入っていましたが、この延長線上として、国が持つ莫大なビッグデータを「宝の山」として、総務省、ITドカタが目をつけたようです。ビッグデータ市場は、映像などの容量が多いデータなどを取り込んでいかないと、あっという間に天井にぶつかり、市場が失速すると予測され、速やかな再改正を関連企業がロビイングしているのかもしれません。

 ただし、第190回国会は、平成27年2015年秋に開かれるにしても、第3次安倍第1次改造内閣(10月上旬発足)で就任した閣僚の所信表明とそれに対する質疑だけで終わる可能性が高くなっています。TPPが妥結すれば別ですが、補正予算(案)は編成されておらず、提出されないの確実。前会(第189回国会)の閉会が9月27日のため、短期間の会期となる見通しで、仮に提出されても、審議入りは、平成28年2016年3月以降になると考えられます。

 そもそも記事が正しいかどうか分かりませんが、総務省内にそのような考え方の課長、課長補佐がいることは間違いないでしょう。

このエントリー記事の本文は以上です。

(C)宮崎信行 Nobuyuki Miyazaki 
(http://miyazakinobuyuki.net/)

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