【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

民主党の足立信也さんが震災直後に「被災者健康支援連絡協議会」をつくっていたことが明らかに

2014年03月03日 23時59分00秒 | 第186通常国会(2014年1月)好循環実現国会

(初投稿は2014-03-04 17:27:29で、そこからバックデート)

【2014年3月3日(月)参・予算委 基本的質疑1日目】

 民主党の足立信也さん(大分県、2016年改選)が、東日本大震災の直後に、個人的なつながりをいかして、日本医師会など19組織36団体を束ねて「被災者健康支援連絡協議会」を組織。医師会から延べ5万人(医師会からの派遣薬剤師・看護師含む)、歯科医師会、薬剤師会、看護協会をあわせて、延べ10万人が被災地で医療にあたる態勢づくりをしていたことが分かりました。

 足立さんは開業医。

 逆風の2010年7月の参院選で1人区大分で圧勝しました。

 「3・11」、大分県は揺れたのでしょうか。「3・11」、決算委員会の審査中に与党政府外議員として震災にあい、「あのとき政治家としての一つの試練だ」と感じたそうです。このとき答弁にあたっていたのは、民主党の細川律夫厚生労働大臣でしたが、落選してしまいました。

 足立さんは「被災者健康支援連絡協議会」をつくったのは、民主党の藤田一枝・民主党衆議院議員(当時、現福岡3区公認候補予定者)、仁木博文衆院議員、川合孝典・参院議員と、もう1人の女性参院議員(=除籍)だと明かしました。安倍晋三首相は「足立委員が中心になってつくり、顧問をされている」と答弁しました。


[写真]藤田一枝・民主党衆・福岡3区公認候補予定者

 足立さんは厚労政務官としても復旧にあたりました。

 政権交代後の自民党の政務三役があまり支援してくれない、と政府をただし、古屋防災担当相から災害対策基本法の運用などについて答弁を引き出しました。

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伊達忠一・参議院自民党国会対策委員長「野党のみなさんのご協力もいただいて」3月中旬(?)の採決示唆

2014年03月03日 17時24分10秒 | 第186通常国会(2014年1月)好循環実現国会

【2014年3月3日(月)参・予算委 平成26年度予算(案)基本的質疑1日目】

 平成26年度予算(案)の審査は、自民党から山谷えり子・参議院政策審議会長(全国比例)と、伊達忠一(だて・ちゅういち)参議院国会対策委員長(北海道)が質問に立ちました。

 総裁派閥清和会に属する伊達国対委員長は「きょうからいよいよ参院で予算審議が始まりました。安倍内閣にとっても、国民にとっても、大事な予算審議であり、野党のみなさんのご協力もいただいて早く審査を終えたい」と語り、自動成立の3月31日よりも前に、参での審査を終え、採決・成立させたい構えを見せました。

 伊達さんは「補正予算を通すのは苦労したが、ソチオリンピック開会式に出席する総理の姿を見て、国民のみなさんも国会で審議して、すぐにソチに行ったんだな、と感心した人も多いと思う。私も、総理の行動力に敬意を表したい」と述べ、2月6日(木)に平成25年度(1次)補正予算を成立させたのは、7日(金)のソチオリンピック開会式に総理を出席させるためだったことを自ら明かしました。(参考エントリ平成25年度5・5兆円補正成立 「責任野党」とは何かが議論に

 この日の民主党の質問に対する閣僚の答弁が不十分でたびたび中断したことから審議日程が遅れていることについて伊達国対委員長は「朝から熱心な方がおられたので、端折って質問したい」とし、52分ほどの短い時間で質問を終えました。

 山本順三・国会対策筆頭副委員長は「好事魔多し」と言うとし、自民党総務会で国家戦略特区で激論になったり、自民党と公明党の間に集団的自衛権をめぐってしっくりいかない論点が出ていたりするとの例を出して、政権運営の微修正をはかりました。 


木材直交集成板「CLT」による断熱性のある質の良い住宅「党を越えて進める」小川勝也さんと太田昭宏国交相

2014年03月03日 17時21分30秒 | 第186通常国会(2014年1月)好循環実現国会

【2014年3月3日(月)参・予算委 平成26年度予算(案)基本的質疑1日目】

 まもなく在職20年になる民主党の小川勝也さん(50歳)が登場。

 戦後日本の大きな負債といってもいい「杉などの木材」。

 その活用法について、さまざまな角度から、太田昭宏・国土交通大臣や林芳正農相とやり取りを交わしました。

 CLTという言葉は初めて聞きました。これは「直交集成板」と翻訳されていて、杉などを、繊維が直角になるように交差させて集成した合板。建設の段階では寸法安定性があり、竣工後は、断熱性、耐熱性、遮音性にすぐれているそうです。高知県庁が来年度予算案に、実験も兼ねて盛り込んでいるようです。(参考ホームページ 日本CLT協会など)

 小川さんは、欧州の例をみせて、「高層建築物にも使われている」とし、太田大臣は「日本で使うとなると、耐震、耐火を考慮する必要があるが、3階建ての集合住宅もできている」としました。

 小川さんは「私は北海道だが、個人住宅は断熱が利いている。鴨長明は方丈記で、『家づくりは夏をもって旨とすべし』と書いているが、あのころはエアコンもないし、京都盆地は風通しが良いのではないか。今はエアコンがあることもあって、(風通しよりも)高気密高断熱の住宅材が必要ではないか」としました。そして、「国土交通省の(事務ナンバー2である)技監がドイツの最新の情報を取ってきたはずだが、大臣に報告は上がっているか」と与党経験も踏まえた質問。ここで、太田大臣は「ただ、日本は個別の部屋ごとに時間を区切ってエアコンを使っているので、その点はスマート住宅だと言える」とやや後ろ向きな答弁。

 そこで、小川さんは「今の日本は住宅ローンを返すことと子供の教育費のために働いていると言っても過言ではない。住宅の質の向上は、前田武志先生とずっと考えてきたことだ」と話すと、太田さんは「これは、党を越えたスマート住宅、スマートシティ、さらには福祉も入れたスマートウェルネス住宅を進めていかねばならない時代だし、今日議論したことを進めていこうと思います」と前向きな答弁になりました。

 いわば、私たち新進党勢で、その高い倫理性で尊敬を集めている前田武志参議院議員(自民党→新生党→新進党→民主党)の名前が出たことで、小川さん、太田大臣ら新進党勢の心がつながった瞬間でした。

 小川さんは31歳にしてあの広い北海道で初当選し、連続4期当選。「新進党公認」の名の下に、一議員秘書が北海道で選挙を闘えた人材です。公明党さんは11月17日に立党50年だそうです。もちろん、新進党再結党などいうことはあり得ないわけですが、新進党の志をいつまでも大事にしていきたいものです。  


櫻井充ネクスト官房長官「私が財務副大臣でつくったグループ補助金」26年度本予算(案)参予算委スタート

2014年03月03日 13時02分50秒 | 第186通常国会(2014年1月)好循環実現国会

【2014年3月3日(月)参・予算委 平成26年度予算(案)基本的質疑1日目】

 召集38日目。衆院は日切れ法案の審査について3月31日(月)の年度末、そして、6月22日(日)の会期末に向けて、中盤国会が始まりました。

 平成26年度(2014年度)本予算(案)の参・予算委での審査が始まり、参議院も本格的にスタートです。

 櫻井充(桜井充)ネクスト官房長官の質問で、さあいよいよ参議院も本格開業。予算委員長は山崎力さん、筆頭理事は自民党が北川イッセイさん、民主党が大塚耕平さん。なお、趣旨説明は、補正の審議時に済ませてありました。

 民主党政権の復興事業で評判が良かった「グループ補助金」について、「私が東日本大震災の後に財務副大臣になったときに、地元・宮城県に対して、『お金がないから復興ができないということには絶対にしない』と宣言した。私が経済産業省さんと相談しながら、企業でなく、個人にお金が流れるよう工夫して作ったのが、グループ補助金だ」と話しました。

 そのうえで、現在、グループ補助金の申請が経産省に認められた後に、建築資材の高騰で、補助率の75%が実質的に下がる(総事業費の足が出てしまう)ことが多いと指摘。「なぜ公共事業では着工後の設計変更が認められるのに、グループ補助金では着工後の設計変更が認められないのか」 とただしました。茂木敏充・経済産業大臣は「そのような現状は把握している」としたうえで、「そのために、20年間、無利子の融資制度を用意した」と語り、個人向けに融資でしばりつける方針を示しました。

 桜井ネクスト官房長官は、経営者の厚生年金保険料使用者負担分などの社会保険料負担の重さについて質問。麻生太郎財務大臣から「経営者から見て、企業の収益が上がると、社会保険料も上がるのは大きな問題で、長期的課題だ」と語り、現行の報酬比例の厚生年金保険料などが経営者の雇用を増やそうとする判断を阻害しているとの認識でほぼ一致しました。

 桜井さんは、質問の冒頭で経済の現状認識を確認する中で、「5兆円の公共事業を積み増しすれば、GDPが1%上がるのは当たり前だ」と指摘しました。安倍晋三首相は「私はあまり自分でアベノミクスという言葉を使ったことがない」「残念ながら景気回復を実感している人は限られている」「復興特別法人税の1年前倒し廃止は評判がよくない」との答弁を引き出しました。