起きて半畳 寝て一畳

株式投資の記録を中心に、日々感じた事や考えたこと、読んだ本のことなどなど

司馬遼太郎 李朝と明治維新・日韓断想私抄

2005年07月16日 22時47分22秒 | 本・司馬遼太郎
 きょうから三日間たっぷり時間があるので、文章を綴る楽しみを味わいながら、碁を打ったり、本を読んだりの合間に色々書いてみたいと思います。

 囲碁】
 今は午前八時前、さっきまでパンだネットで碁を打っていたが、最悪の相手だった。中盤戦で勝負がついて、50目~70目の差があるのに、延々と私の確定地(?)に無い手を打ち続けられ、結局ヨセも終わり近くまで相手をさせられた。
 この人とは二度と打ちたくないので、「対局申し込みを受け付けないブラックリスト」に登録した。これで三人目です。

 棋力のほうは一向に上達の気配が無い。むしろ低落傾向が今も続いてる。「7級★」に落ちて一ヶ月以上経つ。7級★に落ちた頃は、あと二つか三つ勝ち越せば6級に上がるというところで、勝ったり負けたりしていたのが、気がつけば、いつしか逆にあと二つか三つ負け越せば「7級」に下がるという位置まで落ちてきている。

 今日からの三連休の間に、7級に落ちるという予感がしてならない。「どうせ落ちるなら早く落ちろ」、その方が気分的に楽になると云う気持もある。
 

【私と韓国のかかわり】

 私が未だ若い頃、司馬遼太郎さんのエッセイで、京都の広隆寺にある国宝の弥勒菩薩(半跏思惟像)とそっくりの像が、韓国にあるという話を読んだのが、朝鮮に興味をもつようになったきっかけです。
 もっと正確に書くと、掲載されていた韓国の弥勒菩薩像のイラストに先ずひきつけられ、知的好奇心を大いに刺激された。

 それ以外に私と朝鮮を結ぶものは何もありません。神戸で生まれ育ったので、在日朝鮮人や中国人は周りに大勢いたはずですが、朝鮮人の友人や知人を得る機会は無いまま現在に至りました。
 
 司馬さんのそのエッセイは当時、週刊朝日に連載されていた「街道をゆく」だったと思います。念のため確認しようと、昨日、朝日文庫の「街道をゆく」シリーズの二巻目「韓のくに紀行」を求めて本屋を数件回ったのですが、残念ながらどこにも置いてませんでした。

 「街道をゆく」シリーズは、週刊誌連載中にその一部を読んだことがあるだけで、単行本や文庫本で読んだことはありません。ちなみに朝日文庫からは全四十三巻が出版されています。

【李朝と明治維新・日韓断想 私抄】

 タイトルの「李朝と明治維新・日韓断想私抄」は、堀田善衛さんの「定家明月記私抄」を盗用したものです。私はこの初版本を持っているが、果たして値は出ているのだろうか?

 文春文庫「以下、無用のことながら」に収められている"日韓断想"の一つ前に"概念!この激烈な"という一篇が載っています。その最初の数行を書き写します。

『私には、物事を悲観的に見たがる傾向はない。
 しかし、朝鮮・韓国人と日本人の、集団対集団の間柄については、楽観的気分をもちかねている。隣人として、互いの文化と歴史を、尊敬しあえるときがくるのは、百年以内ではとてもという気持がある。』
(「季刊三千里」第四十号、一九八四年十一月一日刊)

 今から20年ほど前に書かれた文章ですから、司馬さんの"百年以内ではとても(無理)という気持"が正しければ、少なくともあと80年以上は、"悲惨で滑稽で、それ以上に危険な関係"が続くことになる。

 宇宙人から見れば"滑稽"でしかないだろう。その滑稽さの度合いは、日本人よりも朝鮮人の方においてかなり大きい、と感じている私なんかも、宇宙人からみれば滑稽でしかないのだろう。

 日本人から見れば、いや、正確をきすると、私から見れば、盧武鉉(ノムヒョン)大統領をはじめとする韓国側の言動はユニークそのもので、結構、"滑稽"に思う面がある。
 そんな韓国側の言動に憐れさと哀しさを感じる時もある。一方では不愉快に思うときもある。

 司馬さんが20年前に感じた"韓国の将来の輝き"は今後も続くのだろうか?
 最近の韓国を見ていると、「個人の尊厳」よりも「民族の尊厳」をより重視する方向に傾いているように思える。もしそうだとすれば、それは「歴史の逆行」でしかないだろう。
 
 司馬さんは、朝鮮人の友人には遠慮して言わなかった「文明は、その運動律として交流がある。交流なくして文明などは成立しないし、その国の進歩もない。日本が憎いという感情はわかるが、本来共用されるべき文明まで拒否することはない」、「そんな弱いことを言っていては、国の体質はつよくならない」というメッセージを中央日報の読者である朝鮮人たちに発信している。

 その点、戦後日本の民主教育、人権教育は大筋では間違っていない。方向は正しいと自信を持っていえる。「Cool Japan」の輝きは今後も増していくことは間違いないと思う。
 
コメント
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