庭に住み着いた「ニホンアマガエル」(日本雨蛙)が、今年も繁殖しました。
体長3~4cm、雌の方が少し大きく、
肉食性で、小さな昆虫やクモ類を捕食し、寿命は数年?
目から耳にかけて黒褐色の太い帯が通り、
退色は腹側が白く、背中側が黄緑色が多いのですが、
居場所によって茶褐色や灰褐色に変えることが出来る、保護色です。
草の上にもいますが、樹上生活に適応し、上は庭のリンゴの樹で休んでいます。
下は菜園のキュウリに乗っていますが、前足4本後ろ足5本の指先には、
吸盤があって、垂直面でも平気で登ります。
冬は地中で冬眠します。4月初め、地表に出てきた親カエルは土色です。
繁殖は4月から8月初めまで行われ、オスがメスの背中に抱きついて抱接。
産卵は夜間、つがいはこの状態で睡蓮鉢や貯水槽の水面を泳ぎ、
産卵・放精が行われます。
7月に見たペアは、体色が緑色になっていました。
ふ化直後は、睡蓮鉢の土上や壁面に付いて動かずジッとしています。
(今年撮り忘れたので、次の2枚は過去写真です。)
卵の栄養を使いつくすと泳ぎだします。(金魚や熱帯魚の繁殖も同様です)
遊泳し出したら、メダカや熱帯魚の餌を与えました。
日増しに成長し、尾びれの付け根から後足を、えら穴から前足を出してきます。
小粒の金魚の餌を食べて大きくなったオタマジャクシ。
頭部が角ばってきて、水中で制止するようになると、間もなくカエルに変態し、
えら呼吸から肺呼吸に変わります。
まだ長い尾を付けていますが、尾部の栄養を吸収するまでスイレンの葉上にいます。
尾が短くなってきました。
間もなく容器から飛び出します。指先に丸い吸盤があり垂直面でも平気で登ります。
アマガエルは基本的には樹上生活をします。バラやオオヤマレンゲの花で休んだり、
昆虫やクモなどを食べ、リンゴの樹の葉や枝に居たりします。
雨の降る前には一斉に鳴き出したりします。
庭にアマガエルが住み着いて、毎年繁殖するようになりました。
歩いて数分のところにあった水田から、庭にやってきたのだろうと思いますが、
現在は宅地造成されて、私のウォーキング範囲に水田は無くなりました。
睡蓮鉢や水やり用の貯水槽で、今年産卵した親カエルの例、3ペアです。
体色は保護色で、環境によって変えることができます。
オタマジャクシからカエルに変態した若カエルは緑色ですが、
親カエルの多くは灰色や茶色で、斑紋があります。
落ち葉や土の中での冬眠から目覚め、繁殖に入った4月~5月の画像です。
繁殖期は連夜、近所から苦情が来ないかと心配するほどの大合唱となります。
特に睡蓮鉢として使っている昔の火鉢は、音響効果抜群です。
産卵翌日、受精卵は細い寒天質の紐でつながっています。
細胞分裂を繰り返し、水温によって長短あるが2~3日で孵化します。
孵化直前の姿です。
卵から1ヶ月余りかけて、4~5cmのオタマジャクシに成長しました。
カエルへの変態は、尾の付け根から後足を出し、次に鰓穴から前足を出します。
この頃のオタマジャクシは、あまり泳がずに水中でジットしています。
丸い体も角ばってきて、内部では鰓呼吸から肺呼吸へ変わり、カエルになるための
大きな変化(変態)が起こっているのです。
肺呼吸に変ると水上に出てきます。 スイレンの葉上で尾が短くなるのを待ちます。
褐色の体色で長い尾を付けた姿から、尾を短くしカエルの体形と緑色の体色に変わって
行きます。 (親になると保護色で、茶褐色や灰褐色の個体が多くなるようです)
まだ尾を付けたまま容器から飛び出して、脇のススキの葉に移った子ガエルくん。
長い尾を栄養吸収して、小さなカエルになった2匹、
ホテイアオイの葉上で外界を観察中です。
睡蓮鉢やプラスチック容器内で、吸盤付きの足を使って動き回ります。
鉢の縁に正座して、勇気を出してイザ外界へ!
その前に、熱帯スイレンの花茎によじ登る子も、花弁にたどり着いて周りを見渡し・・・・。
次々と庭に出て行きました。 鉢に水やりするとあちこちから小さなアマガエルの子達
が出てきます。 やがて木に登り、樹上生活をします。
夜には塀を乗り越え、道路を横切って遠征に出かけるものも・・・・。
下は鉢植のモミジに登って昼寝する子蛙です。 小さな昆虫やクモ類を捕食します。
水温によって違いますが、産卵後2~3日で孵化します。
4月末の睡蓮鉢で、左上が前夜に産んだ卵、その他は2~3日経過し孵化直前の卵です。
孵化したばかりの様子(オタマジャクシの赤ちゃん)です。 暫らくは殆ど動きません。
やがて容器の壁面などに付着しますが、まだ泳ぎ出しません。
卵の栄養を吸収し終えると、泳いで餌を探します。
遊泳し始めたら、少しずつ餌を与えます。 メダカや熱帯魚用の粉末状の餌です。
成長に合わせて金魚用の小粒の餌も与えました。
肉眼では黒いオタマジャクシに見えますが、
マクロ撮影すると、全身が褐色で薄いまだら模様で覆われています。
1ヶ月余りで成熟したオタマジャクシは4~5cmです。
尾の付け根に小さな後ろ足が形成され(右)、その足を大きく伸ばしていきます(左)。
後足が出来上がると、鰓穴から前足が出てきます。
オタマジャクシからカエルへの変態中です。 ー 続く -