二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

まだまだ、続く光舜堂。

2021-11-15 17:09:14 | 二胡の救急箱に書かなかったこと
1年9カ月ぶりで、日曜日に光舜堂を開きました。

日曜日のせいか、お問い合わせなども多かったのですが、立川の工房に、実質初めてのご来客でした。

以前からのお客様、そしてそのご友人
いや嬉しかったですね! こんな遠くまで来ていただけるのは、大変ありがたいことです。
この10年ぶりでとても、私的にはほぉさんに褒められるだろうくらいにきれいにした光舜堂ですが、
よくよく見ると、ここには蛇皮が、そしてあそこには、整えた後の馬毛の束と、
片付けきれないものがちらほら、これはほぉさんに怒られるかなと思いつつ、
えい!やっと、兎に角二階に、そこには多摩川の流れも見え今や薄の真っ盛りで、そちらの方へ眼を向けていただき、
後は、見ないようにしていただきまして、何とか久しぶりの日曜日の二胡屋をはじめました。

ところが困ったことが、続々。三台とも固定千金の金属軸。
一台はかなり良い音になっている、20年も弾いてこられた、黒檀(実はアフリカンブラックウッド)
一台は、最近購入されたという小葉紫檀(棹は本紫檀)そしてもう一台も、ブラックウッドです。
この20年物の黒檀良い音がしています、ただご本人曰く、天候次第で時々高音が出なくなる。
皮を調べてみると、相当良く弾かれてたと見えて、良い状態の弾力、というか少し緩めかな。
しかし今が一番鳴っている。音色もよく、鳴りも良いのですが、湿度が高くなると少し鳴りが悪くなるようです。
じつはこまったことに、通っている教室で購入されたものですから固定千斤を外すわけにはいきません。
ほんとなら、糸千斤にして少し幅を狭めれば、問題なく良い音で鳴っている真っ盛りの楽器のはずなのです。

固定千斤はこういうところで問題出ますね、ましてや大変耳の良い方で上手な方でもあるので、
微妙な音の違いをよく分かっていらっしゃるので余計ですね。
そこで少し高さのある駒に代えてみると、高音の鳴らないのも解決はされましたが、
今まで使っていた駒の方がお好きなようでした。こまったなーーと、
ほんとなら糸千斤を是非とお勧めするところでしたが、ふと、思いついて、
弓毛が強く弦を引っかけたらどうだろうかと、松脂の話に切り替えたのです。

このところ二胡用の松脂を作ろうと七転八倒していたのですが、
質としてはどうやら、二胡に合うものが出来たようです。
そこで、この方の弓に松脂付けてみました。
これは、思ったより、というか何人かの二胡弾きさんに試してもらっていた評判通り、
良く鳴ったのです!
鳴るだろうなとは想像はしていたのですがこのような場合にも、滑らかに良く鳴るのです。

ではではと、もうおお一方の弓に付けてみたところ、??
滑りますね!私も弾いてみて張り滑る感じなのです。
以前お試しいただいた、ヴァイオリン弾きの方にもお一人そのようなご意見がありました。
しかしその時には、この弓はみずいぶん毛替えをしていないので、そろそろ張り替えようかと考えていたのです。
というところで話が止まってしまっていたのですが。
昨日は気が付いて、例の眼鏡拭き

これを二枚使ってよくよく弓毛を拭くと、その後はしっかりと鳴りだしました。
そこで、滑るとおっしゃっていた、ヴァイオリン弾きさんに眼鏡拭き送りました。

このことは、気をつけなければいけないです。そこで松脂の販売に当たっては、みなさんに、
この眼鏡拭きつけることにしました。
弓毛が古くなって傷んでいても松脂は付きにくくなるし、汚れていても、松脂は乗りませんね。
また、固定千斤にしろ、この弓毛の洗浄にしろ、このところ続けてきている、ウルフ音の問題にしろ、
このように基本的な問題がしっかりと皆さんに伝わっていくように
まだまだ、光舜堂は続けなければいけないようです。

超軽量二胡ケースも、「二胡の救急箱」のお買い上げもありがとうございました。

日曜日の工房光舜堂のPCの画面からにっこり笑っていたほぉさんにも感謝です。

工房光舜堂西野和宏






Comment    この記事についてブログを書く
« 来春から、工房へのご訪問そ... | TOP | 弓毛と松脂の関り。 »
最新の画像もっと見る

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Recent Entries | 二胡の救急箱に書かなかったこと