二胡工房 光舜堂

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乾燥時期の二胡の手入れについて!

2023-12-09 12:56:49 | 二胡の救急箱に書かなかったこと
まだまだ本格的ではないですが、だいぶ寒くなって空気も乾いてきました。
楽器によっては、特に新しい楽器は蛇皮が乾いて張力も増してかなりキンキンなる楽器もあるかもしれません。
最近では蛇皮のほとんどがワックスで仕上げられていたり、中には塗装されているものもあります。
ですから、昔の楽器と違って空気が乾いてきたから鱗が立って擦るとガサガサするような二胡は少なくなってきました。
上のはワックス仕上げ、下のは仕上無し。
少し鱗の先が立っているのが分かりますか?
ワックスをしてあると乾燥時期にもとんでもなく、皮が乾くわけではありませんが、それでも、ワックスをしてあるのは表面だけで胴の内部の裏側は何もしていません。
ですから乾くときには乾いて縮ますし、湿度のある時には湿気を吸って伸びます。
なにしろ生皮ですから。
以前はこのような時にオイルを塗るようにという教室もあったようですし、現在でも蛇のオイルだから問題ないと販売しているところはあります。
久しぶりに、オイル塗りすぎの皮が来ました。
この乾燥時期にももうすっかり柔らかくなって音の弾みが無くなり、皮の張替えです。
最近では本当に少なくなっては来たのです。
この時期、どうしても空気が乾き蛇皮が乾くのは仕方のないことです。
演奏の前などとても気になりますね。
お勧めは、胴の裏から口で息を吹き込むと体の中の湿気が少しは胴の中に入り込みます。
これちょこちょこやるとかなり効果はあります。
試してみてください。
しかし演奏家が舞台で楽器をも違えて胴の後ろから息を吹き込むのも変なものですよね。
極端に言うと、胴の後ろから霧を吹いても良いくらいの時もあります。
でもこれも加減が難しいですね。
しかし蛇皮は弾き込んでいくと柔らかくなりかなり乾燥時期でもそれほど気にならなくなります。
購入して3,4年はまだまだ皮の硬さも残り、冬場に音が硬くなるのですが、弾き込んでいくとそれほど気にならなくなります・
10年も15年も弾いてくると今度はその冬場の乾いた時期の方が良い鳴りになったりもします。
却って梅雨時の湿気の多さで、高音が出なくなったりすることに頭を悩ませるように鳴ります。
蛇皮は生ですから致し方ないですね。
こういう音の変化も楽しみながら演奏するのも日おっつの楽しみではありますね。
とにかく弾き込みそれがこの冬場の乾燥時期を乗り越える良い方法だと思います。
あまりにも気になる方は、CDMへ張替えてください。
CDMは乾燥にも湿気にも強いですから。
工房光舜堂西野和宏&ほぉ・ネオ

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