実はもうすぐ出来上がるところまで行ったのです。
しかし、

木軸を削り上げていてこのように折れました。
これはおかしい!!と棹の方も確かめました

見事に折れました。
これは木を乾燥させ過ぎたのですね。
人工乾燥で含水率10%より少なくすると木はほとんど動かなくなります。
そこで木の家具類は殆どが含水率を10%より下げます。
そうするおtこのように気は脆くなります。
ある程度の太さがあればこのようにぽっきりと折れることはないのですが、この木軸のように直径で11ミリくらいになると手でかなりの力を入れると折れてしまいます。
流石に棹の太さ21ミリくらいになると折れはしませんが、この棹の木軸のの入る穴の脇のように5ミリくらいになると軽い衝撃でも折れてしまいます。
今回提供していただいた能登のアテは高圧圧縮でかなりの高温をかけていますので、癌髄率も10%以下になってしまっていたのでしょう。
通常楽器は、ヴァイオリンも二胡もこのように人工的な乾燥それもかなり高温な乾燥というのをやりません。
自然に乾かして数年あるいは十数年待つのです。
木は乾いていくと脆くはなります。
水分がたっぷり入っている生木などはなかなかこのようには折れませんね。
また、自然に乾かすと水分は抜けていきますが木の油分はそれほど抜けていきません。
お陰でこのように脆くなることはないのです。
この木の油分がまた楽器には必要なようです。
油分の多くある木ほどよく鳴るようです。
アテも本来はかなり油分を含んでいます、ですから削るとしっとりとした肌合いになります。
そこで,今回のアテノオトを企画したフルタニランバーさんに再度アテを送ってもらいました。
今回は自然乾燥したかなり木の芯に近い部分です。
実際持ってみるとこの芯のところかなり重いのです。
芯のところだけを取り出すというぜいたくをさせてもらい、再度二胡造りを始めたのです。
アテの二胡今しばらくお待ちください。
工房光舜堂西野和宏&ほぉ・ネオ