葉山の海と森

葉山町の自然と日々の暮らしのスケッチ

仕事人生の終わり

2022-01-28 12:07:51 | Weblog
昨年12月31日で自分で決めた定年を迎えた。約55年の仕事人生であった。学校を卒業して父の会社に入り、
その後26歳で独立合計55年の仕事人生であった。バブルの始まる前の1970年創業で何とか起業したのも家族や親しい友達や
何よりも仕事をくれたM電機やH製作所など今では考えられない大企業であった。
客先と飲み歩いた日々、地方に工場を新設した絶頂の頃、ドルショックをはじめ急降下で業績が落ち込んだ日々、そして下請けでなく独自の
製品を作らなくては生き残れないと決断したこと等、その後規模を縮小して独自技術で細々ながら生き残ってきて何とか会社を
息子に譲れたことは良かったと自分なりに満足した仕事人生であった。

退職金は出ないけれども何とかこれから夫婦二人でのんびりできるように過ごしていきたいものだと思っている。このコロナの状況の中で
中小企業は大変だと思うが、したたかに生き延びて欲しいと思う、そして日本の底力は中小企業の技術力や創意工夫力であると信じている。
私もこれから健康でいるうちは、今までの技術を生かした物づくりは続けていきたいと思っている。
今、世界の状況を見るに余りにも格差が激しく、世界の富を一握りの人たちが持っているような状況を正さねばならないと思っている。
若い時の野心は必要ではあるけれども一定の資産を持ったならば、それで良しとする気持ちの余裕をこれからは持たねばならないと思っている。

予測できないものの唯一のものは寿命であると思っている。必ず死は誰にでもやってくる。そして何も持っていけない。
残った人には思い出だけが残り、本人は土へと帰っていく。だから資産=金は必要最小限のものがあれば良しとする気持ちを持つことが
一番ではないかと思うのだがどうだろうか。もし形で残すものがあれば私は何か世の中で役立つ製品を残していきたい。
仕事の後片付けをしながら、何を形に残すか考えている日々である。
コメント
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