葉山の海と森

葉山町の自然と日々の暮らしのスケッチ

鎌倉懐古 7

2012-05-12 14:28:22 | Weblog
1963年位からの10年間は自由奔放な青春時代を故郷鎌倉で謳歌しました。中でも仲良し3人組の友達とは殆ど毎晩飲み歩きましたし、学生の分際でよく遊びまわりました。価値観の同じ友達と言うのは良いですね。金のある人が奢り、おごられると言うバランスの取れた友達同志だから楽しめたのかも知れません。

今から49年前に『トノヤマ』が開店しました。先に書きましたおでんのトノヤマから独立した俳優殿山泰司氏の義妹の尚子(以下チャコママ)が小町の路地で始めました。今のユニオンの脇の道です。当時35歳と言う年齢ではじめた彼女は酒を売ると言うよりはお客が喜んで集まる事を目的にはじめたようです。いわば出会いの場の提供でついでにお酒も売るという、そんな感じの店でした。偶々、子供の時からのポン友がバーテンとしてカウンターに入る事になったので、我々もつけができると言う事で通い始めました。

学生の若造が飲んで騒いでいるとカウンターの端で静かに飲んでいる黒のタートルネックの渋い2枚目が殆ど毎日のように来ていました。友達のバーテンに聞くとそれがチャコママの旦那と言う事が分かり、大人の居場所なんだなと我々もちょっぴり大人になったような気がしたものです。しかしその時は旦那がママのヒモの様な感じでうざったく感じたものでした。行けば必ず居ると言うので絶対ヒモだと思っていたのです。そんな疑問が解けたのは映画『怪談』と言う映画が日本アカデミー賞を取ったり、カンヌ映画祭で審査員特別賞を取った後、その旦那が戸田重昌という美術監督で小林正樹、篠田正浩、大島渚などという映画監督と仕事をしている人だと分かったからでした。
そしてバーカウンターのデザインをし製作を松竹の大道具に作らせたのです。これは100年はもつと言う当時流行のラワンのフローリング材で両端に綺麗なRをとった美術品と言っても良いカウンターを作ったのでした。
そのデザイン性はもとより頑丈なつくりは今でも直した事も無く酒とタバコのシミが確りと付いて現役で頑張っています。このカウンターはある種飲み屋遺産になってもおかしくない位のものだけにもし店を閉めるとなったら貰いたいと思っているほどです。

そんな事で松竹関係者は勿論雑誌の編集者、作家、カメラマン、サラリーマン、地元の商店街の主人やらが毎晩飲みに来ては談論風発議論をしたり、情報交換をしたりと楽しい場を提供してくれていました。
直木賞をとる前の立原正秋氏などはよく飲んだくれて荒れていたようですが、ママの一喝で帰らされたりしていましたが賞を取ってからは大人しくなったようです。今は飲んだくれて暴れる人も居なくなり一寸さみしい気がしますが、時たま右翼と左翼の客同志がぶつかり合っているのは見かけますが、勉強になりますので覗いてみるのも楽しいと思います。チャコママに言わせると客の方が先に死んじゃうので、困ってしまうといってますが、ここで酒を覚えたりした人たちが段々少なくなってきているのは事実でここでも高齢化が進んでいるのです。

長く続けていられる秘訣を聞くとやはり『人が好き』と言っておられます。そして客同志を紹介し気が合えば客同志が勝手に付き合いだすと言う接着剤の役目を果たす事が大事といってます。そして店に入れば皆私のお客さんと言う事で会社の地位や立場などは関係なく平等に扱ってくれます。客の中には大会社の経営者や高名な芸術家、銀行のえらいさんなどが居ても皆平等という事を徹底させています。ですからお銚子5~6本くらい飲んだらもう帰りなさいと言うし、一度来てまた出戻りで来る人には酔っ払ってるからといって酒を売ることはしない、この辺のポリシーは立派なもんであると思います。

そして何よりも値段が安い一人2000円~3000円あれば酔っ払うので懐にやさしいし、何よりも気遣いがありがたい。私は葉山まで帰るので逗子駅の終バスに間に合うように気を使ってくれるし、今日は飲みすぎといって止められる事もしばしばだ。水商売の難しさは分かっているつもりだが、この人を見ていると弱いんだか強いんだか分からなくなる。やくざのような客には啖呵もきるしある時は童女のような可愛らしさを見せるし女性の強さを垣間見る思いがする。

当初は義兄の殿山泰司氏やご主人の威光もあったようだが、それらを跳ね除けて自身の力で『スナックトノヤマ』というブランドを確立した毎日の努力と言うものを私も見習いたいものだと思っている。
来年50周年と言う記念の年まで頑張ってもらって、さらにその先まで続けてもらいたいものです。とにかくこの商売で50年は凄い事だと思うのです。(鎌倉最古のバーなんて凄いと思います)

三婆通りと言われたこの路地も今や一婆通りになってしまっているので、世界遺産も良いですが何か振興策を考えねばと思って日々飲み歩いているのです。

是非、途中下車して鎌倉小町三婆通り『スナックトノヤマ』に立ち寄って下さい。








































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交通事故と気圧変化?

2012-05-03 14:10:01 | Weblog
ゴールデンウィーク真っ只中の今日、思い当たる事柄があるので皆さんにも関係が有る事なので、自分の経験をお話してご意見を頂けたらと思います。
ここの所京都祇園の暴走事故や亀岡の小学校の集団登校の列に突っ込んだ事故、そして館山のバス停での事故、そして先週の関越道の7人の死者を出したバス事故など、交通事故死者数1万人を切ってから半分くらいまで減ってきたのに最近は質の違う事故が増え始めている。

自分は昭和35年、高校2年の時に軽自動車免許を取って以来、今日まで違反はあるものの大きな事故に遭わずに来ている幸いを感謝している。恐らく100万キロ以上は走っていると思うが対人事故や大きな物損は無いので保険料も最小の金額ではあると思うのだが、油断は禁物だと思っている。

表題に掲げた事故と気圧の関係と言うのは自分の勝手な感覚なので科学的ではないので、独り言と思って頂けたらと思っている。この自分の理論は一日のスパンを昼と夜、朝と夕方、干潮と満潮など2分割で考えると分かりやすいので説明させて頂く。例えば一連の事故を見てみると夜明けから朝方に集中している事が気になる点だ。つまり夜の気と昼の気の入れ替わるところに何か人間の神経や行動に働かせる何かがあるのではないかと思えるのです。
よく夕方の4時~5時が魔の時間帯と言われるが、そこが潮目のような気がするのだが、、、、
又人の死は季節の変わり目が多いと聞くし、春先の眠たいのは気圧の変化による副交感神経の刺激による眠気と言われているのが良い例だと勝手に思っているのだが如何だろうか?

京都祇園の事故(事故と言うより事件ですが)は真昼間の出来事ですが、1時から2時というのは午前で言えば丑満つ時でもあり、何か人間を動かす圧力があるのではないかと思えるのです。
私は占いとか運命とかを信じるものでは有りませんが、人間の習慣や習俗と言うものは信じております。
前に書いたかもしれませんが私の母は熱心な仏教徒(日蓮宗)でしたがお寺はもとより、弁天様やお稲荷さんへの信心もあり、お大師さんの縁日には行くし覚園寺の黒地蔵にも行き、八幡様の大祓いにも行くオールラウンドの信仰者でした。その全方位は日本の原風景みたいなもので許せる範囲の習俗で自分の存在を自他共にアッピールしていたと理解していました。その中で母に言われた事は午後3時以降はお稲荷さんは行っては駄目、弁天様は女連れは駄目などと言うものでした。

お稲荷さんの3時以降駄目と言うのはお狐さんがこの世からあちらに帰っていくので、連れて行かれるからという事のようでした。つまり気が変わるという時刻が近づいているからだと思われます。
人が亡くなる時は引き潮で、生まれる時は満ち潮とはよく言われます。何らかの気圧(気)の変動が人間の奥底にある何かに作用して事故や事件がおきるような気がしてならないのです。ある種ドラキュラが夜活動するように、脳に気が作用して思わぬ事が起こり得るのではないでしょうか?専門家の方が居られたら教えて欲しいのです。

関越道の事故の前日仕事で新潟に行き、帰りに現場を通りましたがいつも思うのはあの藤岡JCTまで帰ってくると東京についた気がするのです。つまり後小一時間で練馬に着くという安心感がそうさせるのです。わたしも車には月2000キロ近く乗ります。若い頃は琵琶湖まで日帰りの出張を一人で運転をしたことがあり、いつも自信を持っていました。しかし最近は会社往復50キロでヘタヘタになり休日は歩き専門です。長距離ドライブは15分くらい寝るのが確実に良いと思いますので仕事で運転される方は努めて下さい。

日本の交通事情は本当に良くなりました。田舎に行っても2台の車を持っているのは当たり前、ここ葉山からは5分で高速道路に乗って北海道でも九州でも行かれるようになりました。ですから交通事故を無くせば本当の文明の利器を有効にまた有意義に活用できるのです。交通事故を起こしても又被害者になっても痛みは一生続きます。
100%過失が無くても保険会社が本当に生涯賃金を保証してくれるか分かりません。今回の大きな事故に関して保険料率を見直す事を検討しているようですから、痛い分だけ損しますので町歩きでも気をつけましょう。

自殺者が3万人も問題ですが、交通事故がこれ以上増えないように免許を持っている以上、国が認めたプロなのですから走るルートはもとより走る時間帯と気圧配置図(天候も)加味した自分のバイオリズムを確認して安全運転に努めていただきたいと思います。これは自戒を込めて思います。
事故で亡くなられた方々のご冥福を祈ると共に怪我をされた方々の一日も早い回復をお祈りいたします。



























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