今年も桜が見られた幸せをかみしめている。病気をしているわけでもないが、やはり正月や桜の咲く時期を迎えると今年も見られたなとなんとなくうれしくなる。この国の自然との共生の融合というか混ざり合いは世界でも特別な感性であると思うのだ。
最近は外国人も花見を楽しみ上野公園なども今年は海外からの客も大層多かったらしい。私は大勢で見るのも楽しいとは思うのだが、ここ葉山近辺で素晴らしい場所が沢山あるので、できれば一人か二人で散策しながら観桜したいと思っている。この近くで有名どころは鎌倉逗子ハイランドの並木か、逗葉高校へ通じる並木道が素晴らしいが一本だけ孤高に立っている近所の家の桜が好きだ。
葉山は深刻な老齢化やそれに伴う空家問題が現実化して、防犯の面からしても早急に何とかしなければならないところに直面している。私の知り合いの高台に住んでいる老婦人は買い物にも困っているし、安全面でも心配が絶えない。桜や富士山を望める素晴らしいところだけに引っ越す事もできず、日々修行のような毎日だと言っていた。
花のある生活、素晴らしい自然環境のこの町で真綿で首を絞められるように、気がつかないうちに濠を埋められてしまうような事態が進行中ではないのかと思われてならない。身近なことからもっと注意をしないと気が付いたら桜も見られない状態になってないのか、荒れた自然環境になっていないのか真剣に考えたいものだ。
おりしも県知事選挙と県議会選挙が終わった。速報によると投票率が30~40%程度だという。これから町議選挙が始まるが、おそらくもっと低くなるのではないか、せめて50~60%程度は投票率を上げなくてはいけないだろう。
桜は必ず春に咲いてくれる。たとえ景気が悪くなろうとも、人間の都合ではなく自然の摂理として気候と相談しながらこの時期に咲いてくれる。しかも外国でも必ず咲いてくれる最強の親善大使だ。平和の象徴になって世界中に桜の花が咲くようになれば、政治や宗教、文化の違いがあっても『花は奇麗だ』という共通点で仲良くなれないものかと祈らざるを得ない。
来年もこの桜を見られるように健康に留意して仕事と自然を愛しながらこの一年を過ごしていきたいと思う今日この頃である。桜の歌人である西行法師の歌のように。
『仏には 桜の花を たてまつれ わが後の世を 人とぶらはば』 西行