葉山の海と森

葉山町の自然と日々の暮らしのスケッチ

経営陣は現場を知らない。

2010-01-30 13:43:41 | Weblog
此処のところJALの法的整理のニュースで持ちきりだったが、結局所謂法的整理つまり倒産と言う形で出直す事になった。こんな大きな会社が潰れるなどということは想像だにしなかったが、今回は政府も金融機関と違うと言う意味で決断したようだ。このような形の倒産と言うのはどんな業態の会社や団体ひいては政府にも言えることなので自分達の問題として考え直した方が良いと思うのです。

この場合旧運輸省や政治家がらみの諸々の圧力で不採算路線を無理やり飛ばし、空港を作って支店を置いて固定費の増大を毎年増やしてきた結果であり、早晩こうなる事が労使双方が分かっていたはずなのにナショナルフラッグキャリアという奢りが経営陣や末端の社員にまで浸透していたのだと思う。
恐らく現場は運行の安全のためにキチンと整備を行っていると思うが、経営陣に又大株主の政府がどれだけ現場を分かっていたかはなはだ疑問だ。

今の世の中トップに立つ人間がどれだけ現場を知って、理解しているか多くの経営者や管理職の人達が分かっていないのではないかと思われる。
酷な言い方をすれば自分の保身と数字だけに気を使い会社や社会の本分から逸脱しているのが現状ではなかろうか?政治家しかりこの間の事業仕分け(仕訳とも書くがこの方が経理的には適切と思うが)で見えてきた教育や科学技術に対する
仕分人のへんてこな質問や高圧的なやり方は現場を知らない、机の上だけの理解で国家100年の大計などというものとは程遠いものだと感じた。

この時期企業では来季に向けての販売計画とか生産計画とかを必死になって策定中ではあるが、工場や営業部門では何をどれだけ作って売るかという全く見えないというのが実情である。しかも経営陣は研究開発費を以前からケチって開発の成果が出ないまま予算を作らなければならず、現場との乖離がどの企業にも起きている。

私の知っている小さな企業は独自技術で生き残ろうと、今までの蓄積と人脈で
生き残り作戦をやっていて、自分のコアの技術からははみ出ず、好奇心を以って必ず1年で一つの製品を生み出す努力をしていて、大手企業から黙っていても注文が来るというそんな会社があります。此処は社長が現場を良く知り、自分の会社の従業員や協力会社の得意分野を心得ていて、新しい案件でも打ち合わせ中には此処はあの社員に、これはあの協力会社にと即座に頭の中で考え、殆ど打ち合わせが終わる頃には生産ラインが出来上がっているというそんな会社です。

今この国に求められているのは本当の国民生活が安定して、今の若い人達が安心して仕事や子育てに励み老後を楽しめますよという保証がない限り、我々年寄りも楽しく毎日を過せなくなってきます。何せ自分で払ったものは自分に帰ってくるという思いでいたものが、変な施設に変わってしまい、今貰っている年金は今働いている若い人達が払っているというこんな事っておかしいでしょう。
自民党時代の厚生大臣や官僚はこんな事がわかっていなかったのか、国民の不幸の始まりはここであったのかと思い政権を変えたら、こちらも負けず劣らず能力不足、言葉足らず、国際オンチ、不透明な政治資金とこれが政権政党かとがっかりしてしまう。

先日ある新聞記者が取材対象者に根掘り葉掘り聞いているのを見てその調査力に驚いてしまった。恐らく実際に新聞に載るのは僅かではあると思うが見えない部分のバックデータは氷山の見えないところと同じではないかと思った、これこそが現場100回という管理職や経営者や政治家に必要な条件ではないだろうか?
常に現場のニーズを把握するという事、それを如何に生かすかが国をマネージメントする人達の大きな役割ではないかと思う。
『事件は現場で起きている、会議室では起こらない』この言葉はドラマの中だけではない。























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明けましておめでとう御座います。

2010-01-11 14:16:52 | Weblog
明けましておめでとう御座います。
2010年を迎え新しい決意でこの年を歩んで行きたいと思っております。折々の事など硬い話から軟らかい話までお付き合い頂ければ幸いです。

昨年に書かせていただいた『医者も患者も大変だ』という欄でお話しました目の件で昨年12月に手術をして参りました。初めての入院生活のお話をさせて頂きます。
最近はやっている加齢性黄斑変性という病気の一種で黄斑円孔という目の中の中心部にある眼窩に孔が空きものが歪んで見えたり、視力が落ちたりとする病気でした。これは放っておくと失明すると言う事で、急遽入院手術になりました。

原因はやはり加齢という誰もが直面する事で、防ぎようも無く只目を酷使したり、モニターやブラウン管などの見過ぎということでした。今までの生活を振り返ると仕事柄車移動が多く、若い頃は琵琶湖くらいまで日帰りの仕事をしたり、岩手から長野まで2日くらいで移動したり、相当目を酷使した結果によりなった気がします。

手術は1時間一寸で終わるのですが、白目からガス注入用の針を入れ反対の白目から中の水分を抜き取りガスの圧力で約2.5mmの孔を塞ぐと言う手術でした。
怖さ半分興味半分の主術でしたが、この手法を開発した横浜市大病院の先生の執刀で無事に終わることが出来ました。

現在の最先端の医療のお陰で2ヶ月ほどで元になるとのことで感謝でしたが、同時に思いもよらず厚生労働政策の中身と言うか現場の凄さというのを垣間見ました。
看護師は24時間体制でワークシェアーしているし、若い勤務医は朝8時前から入院患者の診察をして9時以降は外来診察を行い、教授クラスでも朝8時半から手術を行い終わると夕方と言う非常にタイトな医療現場を約2週間見てきました。

今民主党政権になって仕分け作業とやらで予算の査定を色々やってはいるがどの行政においても現場を知って予算を立てているか、机上の空論で予算を前年度の上積みだけでやっていないかと、勤務医の厳しい実態を垣間見た入院でした。
アメリカは国民皆保険ではないので、民間の保険会社との契約でいくら掛かるか分からないという不安があると言われているが、日本では国民皆保険であり、なおかつ高額医療費の補助があって84000円(食事代などは別だが)でどんな高額な医療でも受けられると言う、これは素晴らしいシステムだと感心しております。

これからの時代を考えるとき、自分の健康を守り出来るだけ医療費を膨らませない努力を我々世代がしていかなければならないとつくづく感じた次第です。
不幸にして病気になり入院しなければならなくなった時にも、必ず直すと言う強い意志を持って、また医者や看護師を信頼して治療をすることが肝心である事も当然です。一人一人が予防医学を考えて毎日を明るく、健康で今年一年を歩みたいものです。皆様のご健康とご多幸をお祈りいたします。





















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