おもしろケアマネ全員集合! (監修:アヒルとガチョウの2人)

主任介護支援専門員・社会福祉士・精神保健福祉士・介護福祉士の男2人が『笑い』と『気づき』の情報を共同発信いたします。

「シッコ」・・・・・・・・・・・・・・・・【アヒル】

2008年04月28日 | 映画 ・ ドラマ ・ 観劇
マイケルムーアの映画「シッコ」を見る(*>∀<*)。

映画館で見たかったが、忙しく見逃していたのでDVDを買う。

アメリカの医療問題を扱ったドキュメンタリー。

国民皆保険制度がなく民間の医療保険が一般的、低所得者など保険加入が出来ない人は、治療費を自費で支払うか、自分で治療するか、あきらめるしかない。病人を路上に置き去りにする病院や指を二本切断した人が、お金がなく一本しか手術を受けられないなど。見ていて日本人で良かったと思えてくるほどの悲惨な状況。

「フォーリングコロンバイン」もそうだったが、アメリカと比較する国として、カナダとフランスの医療制度が紹介される。基本的に両国とも医療費はタダ、出産後の有給休暇も長く、アメリカとは比較にならない。もちろん日本以上。

本編ではフランスの医療体制が詳しく出てくるが、制作時にノルウェーも取材されている。フランスより遙かにノルウェーが素晴らしく、アメリカでは信じてもらえないので取り上げなかったとムーアが語っている。

医療費はタダ、育児休暇は1年、病気やけがで移動手段がない人には国が車を支給する。などなど。そう言えば、ちょっと前に教育問題で騒がれていたが、ノルウェーは人間開発指数が世界一。つまり世界最高の識字率や教育水準を誇っている国でもある。

最後に刑務所が紹介される。沖合にある島が刑務所になっている。横領罪と殺人罪の受刑者が出てくる。刑務官は制服、受刑者は私服、受刑者は、島の外で仕事をもち、休みと夜だけ島に戻る。家族は週末に泊まりにくる。脱獄するチャンスはいつでもあるが、誰も逃げない。逃げる必要がない。

受刑者と刑務官が一緒に農作業をやり、責任とは何かを学ぶ。

パーティもあるし、酒も飲める。モチロン特別な日だけだけど。チェンソーで二人殺した受刑者も島を出るときに、チェンソーで伐採作業をやっていった。凶悪犯は厳重に監視する必要があると思うのが普通に感じるが、そうしない考え方もある。

「まともな扱いを受ければ、人は行いを改めて、よい国民に戻るはずです。」と所長は語る。

ノルウェーは、死刑も終身刑もない。懲役21年が最高。大臣が出てきて、死刑を望む国民は一人もいないと断言する。

後期高齢者医療や死刑判決が話題になっているが、考えさせられる映画です。(@O@)

チャンスがあったら一度見てください。


中高年パワー   【ガチョウ】

2008年04月28日 | 雑感
保険料の年金天引きに「NO」 
お年寄りが崩した保守王国 山口2区補選・民主勝利

 衆院山口2区補選の勝利で、民主党の鳩山由紀夫幹事長は会見終了後、額を指差しながら退室した=27日午後9時8分、東京・千代田区の民主党本部(小野淳一撮影)

 「保守王国」の地盤をお年寄りが崩した。27日夜に民主前職の平岡秀夫さん(54)が自民新人の山本繁太郎さん(59)をやぶった衆院山口2区補選。
 選挙戦では、告示日の15日に保険料の年金天引きが始まった後期高齢者医療制度について「高齢者いじめ」と批判した平岡さんが終始リードし、お年寄りらの支持を上積みして再選を果たした。

 平岡さんはこの日、午後7時50分に山口県岩国市にある選挙事務所に入った。
 午後8時すぎ、テレビで「平岡さん当選確実」の速報が流れると、事務所には歓喜の輪が広がり、平岡さんは支持者らとともに万歳。「多くの国民が感じている不安や不満を受け止め、後期高齢者医療制度やガソリン税の暫定税率の問題について、しっかりと発言していきたい」と有権者に約束した。
 告示前は道路特定財源問題が最大の争点になるとみられたが、平岡さんの陣営では当初から、医療制度も問う戦略だった。
 民主県連幹事長の西嶋裕作県議は「制度や年金問題に重点を置いたのが功を奏した」と指摘。選挙事務所にいた80歳代の父母と暮らす漁業の男性(58)も「少ない年金から天引きされたら、ほとんどなくなる。なんとかしてやってほしい」と平岡さんに期待を込めた。
 選挙区は岸信介、佐藤栄作の2人の首相を出した「保守王国」。初当選と2回目は自民候補に辛勝した平岡さんだが、前回はその後に岩国市長に転じた福田良彦さんに敗れた末の復活当選だった。
 常に自民の組織選挙に対峙(たいじ)していた陣営。今回も、地方議員や業界団体をフル稼働する山本さんの組織戦との対決だった。
 しかし、民主の吉敷晶彦県議は「告示前までは詰め寄られている感じだったが、手応えが増していった。今回は高齢者の問題があり、お年寄りの保守離れにつながった」と話した。
 一方、市内にある山本さんの陣営の事務所では「保険料が安くなる自治体が大半です」などと後期高齢者医療制度を説明する有権者への配布資料が、むなしく机に置かれていた。
 陣営関係者は「地方交付税が削られ、公共事業が減る中、支持を得ていた団体の力が弱った」と集票マシンの機能低下を認めた後、同制度にふれ「いつも支持してもらっていたお年寄りの人気も失った。党は民意を読み誤った」と肩を落としていた。 (産経新聞)