久しぶりに晴れました。いい天気。寒さも和らぎました。今日は学校勤務です。かなり葉が落ちましたが、かすかに紅葉も残っています。晴れると眺めが良くて、気持ちいいです。
紅梅
2014-11-04 | 本
知り合いから借りて、津村節子の「紅梅」を読みました。作家であり妻である津村節子が、作家である夫、吉村昭の闘病生活を書いた小説のようです。どちらの作家も知りませんが、名前を変えて、小説として書いてあります。癌に侵され、癌と闘い、徐々に衰弱していく夫の死について書かれた話は、なんとも重苦しい気分で読みました。壮絶な最後に胸がつまります。といって、暗い感じではなく、穏やかで凛とした雰囲気も漂います。死を迎えた後で振り返ると、あの時、こうしてあげればよかった、こんな風に思っていたのかもしれない、といった後悔が顔を出すのが切ないです。親の介護をしている身としては、なんともやりきれない物語ですが、こんな風に素敵な小説に残すことができるのは、作家ならではですね。表紙も素敵だし、文章もとても読みやすく、読み始めたらあっという間でした。