「北の山・じろう」日記

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ウクライナの2014年クーデターからウクライナ紛争を振り返る(国外に出たウクライナ難民)<2023.12.14

2023-12-16 00:30:56 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

ウクライナ紛争の直接の始まりは、2014年の西ウクライナの民族主義者を中心とするクーデターです。これが今に続くウクライナ紛争です。

尊厳の革命
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8A%E5%8E%B3%E3%81%AE%E9%9D%A9%E5%91%BD

これは、クーデターを起こした側の言い分です。今の欧米とウクライナのプロパガンダそのままです。

クーデターが発生した原因については、今回省略。
背景にあるのは、主に西ウクライナの過激民族主義者と東部と南部の親ロシア派の対立構造です。
親ロシア派の当時のヤヌコーヴィチ大統領が、民衆蜂起により追放されました。(相当、暴力的です)
これに対して東部と南部の親ロシア派住民(多くはロシア系住民)が立ち上がり武装闘争に発展しました。

ドンバス戦争
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%B3%E3%83%90%E3%82%B9%E6%88%A6%E4%BA%89

これ以後、かなりのウクライナ人が国内難民となり国外に避難した人々も大勢います。

※2015年4月まで
80万人以上からウクライナを逃避
うち65.9万人以上がロシアに
約8.1万人がベラルーシに
ほか数千人が他の国々に
行き先を見て分かるように多くは親ロシア派住民です。

※2016年3月時点
ウクライナ政府は紛争から逃れたウクライナ国内の合計160万人の国内避難民を登録
100万人以上が他の場所に亡命を求めたと報告され、その大半がロシア行きだった
他に427,240人が、ロシア連邦で亡命または難民の地位を求めていた

※2023年2月15日時点のウクライナ難民、約807万人
UNHCR=国連難民高等弁務官事務所による
内訳
ロシア 約285万人
ポーランド 約156万人
ドイツ 約105万人
チェコ 約48万人
イタリア 約16万人

2022年以前にロシアに逃れた避難民を約170万人程度と推計するとロシアに逃れたウクライナ難民は、455万人にもなります。実際には、もっと多いかもしれません。

つまりウクライナ紛争が西ウクライナの過激民族主義者と、東部・南部のロシア系住民の内戦の性質の強い戦争であることが分かると思います。

ロシアが軍事介入に踏み切ったのは、ゼレンスキー氏が軍事力で東部の独立派を叩き潰そうとし、アメリカが大掛かりな軍事支援をしたことが、ロシアの安全保障上のレッドラインを超えたからです。

どっちにしても西ウクライナがNATOの勢力下に入るのであれば、元々のロシア帝国時代からのロシア領を取り戻そうと考えたと思います。

約455万人もウクライナ難民を受け入れているロシアの立場を考えるなら東部と南部はロシアに返せ!という言い分も分かります。

過激民族主義者は、西ウクライナに出ていけ!と言うことでしょうね❓
西ウクライナは第2次世界大戦後、スターリンがポーランドに割譲させた土地です。ウクライナ民族主義が発生したのも、この地域です。
ウクライナ民族主義者はナチスドイツに協力してポーランド人を虐殺したり、あるいはユダヤ人虐殺の手先になったりしています。ある資料によるとドイツ側に従軍したのが30万人、協力者が約70万人との資料を読んだ記憶があります。これが西ウクライナです。

一方で旧ソ連側に従軍して独ソ戦を戦ったウクライナ人は約450万人だそうです。これがクリミアと東部・南部ウクライナです。

現在のウクライナ紛争の遠因は、ここにたどり着きます。決して現在のウクライナ政府の言い分が、全部正しくはありませんし、妥当であるわけでもありません。

やはり西ウクライナの民族主義者と東部・南部の親ロシア系住民の内戦としか言いようがありません。

ウクライナ政府の卑怯な点が分かりますか❓
自分の意志でロシア領に避難したウクライナ人も大勢います。それをロシアが強制的に連行したと主張します。

あるいは、自分の意志で占領地の行政機関に勤務するウクライナ人もいます。この人々を裏切者とか敵に対する協力者と呼びます。
普通におかしいでしょう❓
自分はロシア人だと考えている人々が、ロシア側で働いて何の問題もないでしょう❓
そして、その人々を暗殺します。

正に西ウクライナの民族主義者が昔からやってきた手段です。
『ウクライナ民族主義者組織』
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8A%E6%B0%91%E6%97%8F%E4%B8%BB%E7%BE%A9%E8%80%85%E7%B5%84%E7%B9%94
『ウクライナ蜂起軍』
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8A%E8%9C%82%E8%B5%B7%E8%BB%8D

だからロシア側の人間からすると、現在の西ウクライナの(過激)民族主義者のキエフ政府が、ナチス・ドイツとダブって見えるわけです。それを支援するNATOは、ナチスドイツそのものでしょう。そのためロシアでは、「大祖国戦争」が出てくるわけです。

このような複雑な背景を持つウクライナ紛争を、外部の人間が勝手に善悪を決めてはいけないし出来るだけ介入も控えるべきであると思います。

どこが妥当な妥協点かは、関係者一同が話し合って決めるしかありません。「妥当な妥協点」でこの紛争を終わらせないと将来、またぶり返すと思います。

アメリカとNATOは、自分たちが招き寄せた戦争であるだけに一方的にウクライナに加担しています。しかしロシアとアメリカ・NATOの非を第三者的に比較するなら、五分五分で精一杯だと思います。どちらかと言うとアメリカ・NATOの非が大きいように見えます。

ウクライナに関しては、論外ですね。
旧ソ連から独立し、その時の約束事があるはずです。
にも拘らず、アメリカにそそのかされてNATOに加盟しようとしました。ロシアが異議を申し立てるのは、当然だと思います。手段が、いいとは言いませんが・・・


※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑨
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27



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