スプートニク日本 2025年1月18日
『EUを取るか、ネオナチを取るか……ポーランド元首相がゼレンスキー氏に判断迫る』
https://sputniknews.jp/20250118/eu-19512194.html
西側のメデイアは、まず沈黙するでしょうね❓
ポーランドや周辺国は報道しているかもしれません。
テレビや新聞でしか情報を得ない人は、知らないと思います。
【ステパーン・バンデーラ】
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%90%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%BC%E3%83%A9
現在のキエフ政府は、(西)ウクライナ民族主義者が2014年クーデターで政治権力を奪取して成立したことは何度も書きました。
(西)ウクライナ民族主義者が英雄として崇拝するのが、「ステパーン・バンデーラ」です。
どのような人物かは、ウイキペデイアの記述を読んでください。
ポーランド・メデイアの取材に対してミラー元首相が語ったという内容です。
『ポーランドのミラー元首相はEUに加盟したいのであればユダヤ人を虐殺したウクライナ民族主義者ステパン・バンデーラの崇拝を放棄するようゼレンスキー氏に要求した。』
『オレンジ革命後、ウクライナのエリートは様々な解釈を持つバンデーラ主義を理念上の基盤としました。ウクライナにはバンデーラの像や、その名を冠した道路、スタジアムがいくらでもあります。どんな町にもバンデーラ崇拝が見られます。しかし、このバンデーラ主義とは総合的に見て、単なる民族浄化の理念に他なりません』
『バンデーラが虐殺したユダヤ系ポーランド人の遺骨発掘事業を進める必要性を指摘しつつ、「このようなナショナリズムをもつウクライナの居場所などEUにはありません』
ロシアがキエフ政府を執拗に「ナチ」と呼ぶのは、これが理由です。
違う言葉で言うと「バンデーラ主義者=(西)ウクライナ民族主義者」を指して言っています。
ウクライナ民族主義と簡単に言いますが、これは本来のウクライナとは無関係です。
言葉をごまかして、まぜこぜにしています。
ウクライナ民族主義は、西ウクライナ過激民族主義と表記するべきです。
ウクライナ民族主義と言う表記は、「西ウクライナ過激民族主義」の暗い過去を見えなくするための言い換えです。
元々西部のリビウを中心とする西ウクライナは、ほとんどの期間ポーランド領でした。
ウクライナと言う名称は「辺境」と言う意味です。
どこの辺境か❓
ポーランドの辺境です。ポーランド王国が16世紀ごろドニプロ川付近に住むコサックを東部の国境防衛のために組織して、この付近の住民を「ザポリージャ・コサック」と呼ぶようになりました。これが西ウクライナの起源と言っていいでしょう。
途中は省略して20世紀に入り西ウクライナがポーランドに対して独立運動を始めます。これが現在のキエフ政府の起源です。
<ウクライナ民族主義者組織>
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8A%E6%B0%91%E6%97%8F%E4%B8%BB%E7%BE%A9%E8%80%85%E7%B5%84%E7%B9%94
<ウクライナ軍事組織>
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8A%E8%BB%8D%E4%BA%8B%E7%B5%84%E7%B9%94
ここで生まれた独立運動の流れの中(後継組織)の中で台頭して指導者となったのが「ステパーン・バンデーラ」です。
実行部隊として第2次世界大戦中活動したのが・・・
<ウクライナ蜂起軍>
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8A%E8%9C%82%E8%B5%B7%E8%BB%8D
最初はポーランドに侵入してきたドイツ軍に協力してソ連勢力と戦います。
この過程で後に戦争犯罪として追及される事件に関与します。
「ポーランド人大量虐殺(5~10万人)」
「リヴィウでユダヤ人に対するポグロムを行った」
「ナチのユダヤ人狩りに協力」
その後、両方と戦うようになります。
この過程で指導的立場にあったのが「ステパーン・バンデーラ」です。
現在のキエフ政府は、「ステパーン・バンデーラ」を英雄としました。
バンデーラ主義者は、西ウクライナ民族主義者の一部と言えますが、ほぼネオナチと言っていいような内容があります。
これは、2015年以降、周辺諸国の一部から批判されていました。
こうやって見てくるとロシアの主張する・・・
「キエフ政府からネオナチを排除する」
と言うのは、おかしくもなんともなく単に事実(一部)を言っているにすぎないことが分かると思います。
そしてネオナチ勢力は、過激さと暴力度合いが強烈になります。
バンデーラ主義者とは、大体そのような勢力を指しています。
2014年暴力クーデターの主力となった民兵組織は、大体この勢力の一員です。
(これを利用したアメリカは、善悪を全く気にしていないことが分かると思います。便利なら何でも利用します。)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
このような内容を見てくるとイスラエルが、ユダヤ系のゼレンスキーに対して極めて冷淡な理由が分かると思います。
ポーランドにとっては、バンデーラ主義者は憎むべき不倶戴天の敵のような存在です。
これまでは、ロシアのウクライナ軍事侵攻に対処するためにキエフ政府を全面的に支援してきました。
しかし、それがポーランド人の総意ではありません。
スプートニクがミラー元首相と言っているのは、誰を指しているのか良く分かりません。
翻訳が時々、いい加減だからです。
しかし、確実にポーランドのウクライナ批判の声は大きくなっていくでしょうね。
ゼレンスキーのポーランドに対する無礼な態度は、しばしば見られます。
前首相のマテウシュ・モラヴィエツキや大統領のアンジェイ・ドゥダは、時々ゼレンスキーにブチ切れています。
真っ黒なキエフ政府を、どう「真っ白」に胡麻化そうと時間とともに中身の「真っ黒さ」は出てくるでしょうね❓
黒を白と言った西側政府が、どう誤魔化すのか❓
コメデイアンのゼレンスキーとは、いいコンビかもしれません。
それで西側の金を30兆円騙し取ったとすれば❓
トランプ氏の言う通りゼレンスキーは「優秀なセールスマン」であることは確かです。
(本音は、「さ●し」と言いたかったと思います・・)
※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑧
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27