「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

21世紀は新しい国際社会の生まれる世紀~その1植民地帝国主義の終焉<2023年10月

2023-10-21 15:10:38 | 日本の政治・経済・社会

21世紀は戦争の世紀と言っていいほど戦争が多いです。
その理由を考えてみると、国際政治がこれまでとは変化しつつあるのであろうと思いました。

私の言う植民地帝国主義とは、19世紀全盛であった帝国主義を指しています。しかし言葉が曖昧です。植民地帝国主義と表現するのが、より正しいと思います。

軍事力を利用して領土や植民地を獲得して富国強兵を競い合う時代でした。何となく昔のことだと考えていないでしょうか?

実際には、旧植民地諸国が独立を獲得し始めたのは第2次大戦後です。つまり歴史的な視点で見ると植民地帝国主義は、1945年第2次世界大戦が終わるまで続いていました。

そして戦後、多くの旧植民地が国家として独立しました。しかし独立したからといって直ぐに国家が成立するわけではありません。国家の仕組みもなく運営も出来ません。国民意識の希薄な国も多かったのではないか・と思います。経済的にも自立の難しい国が多かったでしょう。法律的な国家は出来ても国家の実質が出来上がるにはその後、年月を必要としたと思います。そのような新しい国家グループが、よちよち歩きしていた時代が、東西冷戦の時代です。

この時代の国際関係には、植民地帝国主義時代の枠組みがかなり残っていたと思われます。一例をあげるなら、アパルトヘイトです。
『アパルトヘイト』
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%91%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%98%E3%82%A4%E3%83%88
これは植民地帝国主義時代の枠組みがそのまま残った例です。欧米諸国は、この政策を長い間支持しました。南アフリカが真の意味で独立したのは、1991年です。

アフリカ諸国が長い間不安定であった理由は、旧植民地を支配していた国々が植民地時代の枠組みを出来るだけ残そうとしたことが大きな原因ではないかと思います。

それに気が付いたのは、最近旧フランス植民地であった国家で数年の間に軍事クーデターが連続して起きたことです。つまりフランスは、旧植民地時代の支配構造を残してそこに影響力を及ぼしたり何らかの利益を得ていた構造が疑われます。

植民地支配の構造が最後まで残っていたのが、旧フランスの植民地であった地域であろうと思います。南アフリカが1992年実質的な独立です。相当長い間、アフリカの植民地であった国家には、植民地時代の枠組みが隠れて残っていたのであろうと思います。

やや違いますが、アメリカの公民権法。
『1964年公民権法』
https://ja.wikipedia.org/wiki/1964%E5%B9%B4%E5%85%AC%E6%B0%91%E6%A8%A9%E6%B3%95

この法律が成立するまでアメリカでは人種差別は半ば合法であり、市民の権利には二種類あったことになります。言葉は悪いですが、2級市民がいたことになります。

そしてアフリカばかりでなく戦後新しく独立した国々には、様々な植民地収奪の構造が残っていました。産油国の歴史が分かりやすいです。最初は先進国の石油資本と現地の王族や有力者が石油の富を分け合う構造でした。徐々に産油国側に力が強くなり利益配分は、産油国側が増えていきやがては、先進国側はおおむね排除されました。これも結構長い年月が必要でした。イランやリビアは、革命により旧王族が追放された例です。

追放された側である欧米がイランやリビアを目の敵にする理由です。イランは潰されませんでしたが、リビアは21世紀の一連の戦争で潰されました。

まあ、このように旧植民地時代の枠組みは旧植民地から独立した国家には、長く残っていたのであろうと思います。それが、これらの国々で政治が安定せず経済発展が遅れた理由であろうと思います。まだ、政治的統一と安定に欠ける国さえ残っています。

こうして考えてみると欧米諸国は、旧植民地諸国に親切に対応したわけでも手助けしたわけでもありません。むしろ発展を抑えて不安定な政情を継続させて支配の構造を残す方に熱心だったようです。一番最後までそれが続いたのがアフリカです。

今、そのような以前植民地であった国々も徐々に国家としての実態が出来て経済的にも安定し始めました。やっと国家としての自覚も出てきて、自分たちの意思を持つようになったのが、21世紀の新しい流れだと思います。

やはり堅牢に体制を固めて変化を拒んできた東西冷戦構造が崩壊したことが、大きな理由であろうと思います。

東西冷戦構造が崩壊した後は、大きく様々な部分で国際関係は変化しました。激変と言っていいと思います。

そのような中で弱小で経済力も弱く国家としての意識も持てなかった国々が、真の意味で自立を始めたのが21世紀の始まりです。

植民地帝国主義の終焉のその後については、また記事を改めて書こうと思います。

※最近、やたら欧米諸国が「人権」「自由」「民主主義」だの強調しています。それが、そもそも有ったのかどうかは、上記を考えると非常に疑問があります。{「人権」「自由」「民主主義」}のある国が、植民地時代の枠組みを残すことに熱心であったことには、非常に矛盾している部分があると思います。

普通に考えると?
嘘だろ!と、思えます。
なんか、隠しているだろ❓



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