「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

見捨てられた国アフガンに手を差し伸べる中国とアフガン大地震<2023年10月

2023-10-10 19:31:06 | 東南アジア~西アジア

アフガニスタン地震、死者2000人超に 「前代未聞の規模」
2023年10月9日 9:53 発信地:ヘラート/アフガニスタン [ アフガニスタン アジア・オセアニア ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3485346?cx_part=topstory

王毅氏、アフガン暫定政権外相代行と会談
2023年10月6日 14:28 発信地:中国 [ 中国 中国・台湾 ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3485074

※アフガン大地震では、大きな被害が出た模様です。死亡した人々にはお悔やみを申し上げ被災した人々にはお見舞いを申し上げます。
こうであるのに国際社会からの支援や援助は今のところ聞こえてきません。

※中国がアフガンと国交を開設し支援に動くのかもしれません。大地震の前にその動きがあったことは、アフガンにはラッキーだったかもしれません。

※元を辿ればアフガンの混乱は、旧ソ連のアフガン侵攻に始まります。その後の経緯は省略しますが、結果としてやっと自分たちの政府を持つことが出来ました。それが現在のタリバン政権です。
実際には、アメリカがアフガンに侵攻して傀儡政権を作る前にタリバンがアフガン全土を統一しかけていました。そのまま統一政権が樹立されれば、今ほどに酷いことにはならなかったと思います。

ところが、アルカイダがアメリカに航空機テロを行いました。ブチ切れたアメリカは、即座にアフガンに侵攻しました。タリバンを追い払い傀儡政権を作り20年維持しましたが、どうやっても機能せずタリバンにアフガンを譲り渡しアメリカは屈辱的な撤退をせざるを得ませんでした。

アルカイダがアメリカにテロを行ったのにも理由があります。簡単に言うとアメリカがアフガンやアラブ義勇兵をソ連と間接的に戦うために便利遣いし、終わったら「用済み」とばかりに、ぼろ雑巾のように捨てたからです。これがアルカイダにとっては、「最大の裏切り行為」と映りました。それがアルカイダがアメリカを敵視しテロを起こした理由です。テロを起こした側にも大きな非はあります。
しかしテロ攻撃を受けたアメリカにも少なくはない非があります。

その後アメリカは暴走を始め、イラクとの戦争からリビア・シリアとNATOを率いて軍事介入を続けました。それが21世紀のアラブの大混乱の原因です。この大きな不幸を、欧米のメデイアは「アラブの春」と自画自賛します。「アラブの春」どころか「アラブの地獄」を作り出しました。「アラブの地獄」を作り出したNATOを非難する欧米のメデイアは、皆無です。
だから欧米以外の国々からは、「ダブル・スタンダード」を非難されるか、信頼されない理由です。

アフガンのタリバンにしてもアフガンの旧ソ連侵攻以来の歴史を考えるなら、他にどうにもならないのも確かです。タリバンが好きでも嫌いでもアフガンを統一し統治できるのはタリバンしかいません。アフガンの統治は、タリバンが行う以外に方法がないのは、アメリカの傀儡政権が20年もアメリカがテコ入れしたのにアメリカが撤退後、瞬時に崩壊したことが示しています。20年も良く無駄なことをし続けたものだと、アメリカの愚かさに呆れます。南ベトナムと全く同じ構図です。

そして失敗したら、タリバンを国際社会から追放して孤立させる。ほぼ嫌がらせ以外の何物でもありません。

ソ連のアフガン侵攻が、1978年です。以来アメリア軍がアフガンから撤退した2021年までアフガンでは、外国との戦争か内乱しかありませんでした。実にその間43年です。国土は荒れ果て人心は荒廃し生産手段もほとんど失われました。

最後、荒らしまくって撤退したアメリカが腹いせに国際社会から追放していい話でも、済む話でもありません。むしろロシアとアメリカは、アフガンに詫びを入れて最大限の補償と支援をしなければならない話です。

確かにタリバン政権に問題があることは確かです。しかしアフガンの統一状態を保ちアフガンに秩序を回復し治安を取り戻したタリバン政権を非難し否定するのは、強盗と殺人犯が被害者を非難するのと同じ構図です。

それが正しいと思いますか?

その仲間に加わらずアフガンに支援の手を差し伸べられるのは中国だけです。中国は新疆ウイグル地区の問題を抱えていますから、タリバンも本当は中国と組みたくない気持ちはあると思います。しかし他に相手がいなければ現実を優先させるでしょう。

こうしてアメリカとNATOは、また敵を作り中国は友人を作ろうとしています。

こんな状態でアメリカとNATOが中国に対抗できるはずがありません。ロシア相手だって怪しいものです。

ウクライナ紛争はさっぱりNATOの意図した通りにはなっていません。ウクライナにとっては不幸ですが、無関係な地域の国々は、アメリカとNATOに対する信頼感をなくすのは確かです。

だから?
「ダブル・スタンダード」は、ダメ!
簡単に分かることです。

中国がアフガン復興に成功すれば、どうなります?
『中国の評判は、鰻登り!』
アメリカとNATOの評判は?
「深海の底まで沈没!」

これが外交と言うものです。
このように第三者的に評価すると、最後に勝つのは中国であり、負けるのはアメリカとNATOだと言う結論しか出てきません。

地球の家族には、色々な家族がいることを理解できなければ、家族全員の支持は集まらないという、簡単な事実です。



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