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kiske3の絵日記

一コマ漫画、トホホな人の習性、

映画批評、恐怖夜話、あらゆる

告知をユルく描いて書いてます。

北国に来たせいで帰宅できず。 1

2008年03月03日 | ボスヒコの「旅の疲れからくる笑い」

日記遅れてますね~。うっせ。で、今までで初めてぐらいに日記がドえらく
遅れている理由はですね、仕事が忙しい事が理由ではないのですよ、奥さん。

カノリンヌの2月25日の日記「居残り冬将軍」で書かれているように、私と
ミワンコフとブー太郎は、荒れ狂う寒波によって北海道に隔離されてたんです。

札幌ステイ2泊3日のスノボ旅行が、4泊5日になってしまったのです。それは
順を追って話しますが、まあ~~~~~~~~~空港の対応の悪い事悪い事。

普通に予定していた札幌国際スキー場でのスノボもかなりの困難な滑りでした。
頂上がマイナス16度。吹雪いてます。前が見えません、ゴーグルも曇りまくり、
最後の方はただひたすらストレスが溜まって行くだけ。それでも満足しました
けどね。晩飯も無難に美味い所を探して食いました。2日目の夜、疲れた脳が
なげやりに選んでしまった「鮨処 風○亭 狸小路支店」は最悪でしたがね。
回転寿司の方が全然美味いです。なんとか汁ってやつに入っている魚なんか、
生臭いわ、寿司が小さいわ、値段が高いで私達6人全員が同じブーイング。
通夜のように食ってから、そこの脱サラあがりっぽい大将らしき人を呼んで、
クレームつけてもひたすら怯えて謝るばかり。いつかこういう時が来ると
思って商売していた感じだ。それでも札幌の夜は満喫しましたけどね。帰りに
買い食いした男爵芋コロッケが最高に美味い。ああ、道民は良いなあ~~と
思いました。それが叶ったのか、大阪に帰れない自体になりましたとさ。




3日目、帰りのバスの運転手の手際の悪さに嫌な予感がしたが、iPodで音楽を
聞きながら寝る事にした。2時間後に起きた頃には、車内が静かながらも
ざわめいていた。私の席の後ろの東京から来た感じの男性2人が話している。


A「マッヂぃ~~!?このままじゃ、間に合わないヨ~~~。」

B「いや、ギリギリ間に合うかもし……、いや、ムズいな、コレ。」

A「次の便でもヤバいべ。ヤバいヤバい。」

B「…うん、無理だな、コレ。」


…何が無理なんだ?と、寝ぼけた頭で考える。私の隣の女性2人も話している。


C「もう、ダッシュしかないね。」

D「でもこの渋滞じゃ……。会社に電話しといた方が良いかも。」

C「それは、ダッシュしてからよ!ダッシュ!」


……ダッシュ!?なぜダッシュ!? 渋滞?……あ、ホントだ。空港手前の
道路で、バスは人が走るぐらいの速度で走っていた。その時、マナーモードに
していた私のケータイがブルブルと震えた。それは私の後方5つめの席に
座っているブー太郎からのメールだった。そのメールでやっと目が覚めた。


「今日乗る予定の飛行機が欠航になりました。振替の手配をしましたが、

 明後日まで無いそうです。空港に着いたら、キャンセル待ちを窓口で
 
 問い合わせする予定です。」


あ~~~そんな気がしてたな~~~~だって予知夢なんて見ないのに
それらしいの見たもの~~~やっぱりアレは当ってたんだね~~~札幌
行く前にカノリンヌにこの事を話していて良かったわ~~~~だって
「そういや~、予知夢見たからな~」じゃ~誰でも言えるもんな~~~
証拠あるもんな~~~でもコレ~ちっさすぎて絵日記ネタにもならんな~
ま~~~そんな事はど~~でも良いがキャンセル待ちがあったとしても
取れんだろうな~~~~取れたとしても大阪に着くのは夜中か明日かも
しれんな~~~~って取れんだろうな~~~ま~~~ここは観念して
振替便で帰るしか無いな~~~札幌でネットカフェや漫画喫茶とかで
一夜を過ごすしか無いな~~~1日なら仕事はなんとかなるしな~~~って、



あさって!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?

あ、ああ、、ああ、あああ、、、、、あああ、、、あさって!?!?!?!?

「明後日」って「あさって」て読みます!?「あした」って読みません!?

明後日って、明日の次の日で、今日から2日後って事ですがああああ!!!!












明後日の話は明日。                      ボスヒコ


 押して
 

スキー場では滑らない方が良い

2008年02月03日 | ボスヒコの「旅の疲れからくる笑い」

関東はエラい雪が降ったそうですな。こちら大阪はただ寒いだけで
情緒も無けりゃ、積雪の為の歩行困難もありません。雪山やゲレンデ
ではコースアウトや雪崩による行方不明者や死者が出ているようです。


そういう私も過去に遭難っぽい事件がありました。「遭難」じゃ
なくて「遭難っぽい」ですよ。まあ、人によってが遭難になるかも
しれない次元ですがね。それは、とあるスキー場のゲレンデでの話。

その日は大雪。そこのスキー場の林間コースが本当の林間で、コース
外の脇道と大差無かったのです。林間コースと思って入ってしまった
のだが、そこは見事にコース外だった。しばらく滑ってから気づく
ほど判別出来ません。イカれたボーダーが外してしまったのか、
大雪に埋もれたのか、ゲレンデの袖のロープが見当たらなかった。

コースアウトしてしまったボーダーの私とスタア。リフトから見ると
あきらかに、コース外の深雪を楽しむボーダーに見えるだろう。

霧の先に見えるのはスキー場の一番下にあるセンターハウス。今来た
長い道のりをボードを脱いで上に登って行くよりも前進した方が早く
ゲレンデに復帰出来るだろうと思い、2人とも滑って行った。人が
入ってない無傷の深雪を滑って行くと、だんだんと木々の間が狭く
なっていった。こんな時に限って雲行きが怪しくなってくる。私達の
脳裏には「遭難」の二文字が見え隠れする。滑れど滑れどセンター
ハウスとの距離が縮まらない。私達は知らぬ間に速度を上げていた。

その時、霧の中から突如、数メートル先に崖が表われた。この速度を
止めるには通常の止まり方では無理だと判断して、周りある木々を
使って強引に止まり、間一髪、崖からの落下は免れた。ボードを外して
恐る恐る崖の下を覗く。高さは5mぐらいだったが、傾斜がほぼ90度に
近い。そこのスキー場の最大傾斜ゲレンデをはるかに越える崖。この
崖を下りて行かなければスキー場の営業時間内に戻れないのが解った。

ナイターの営業はしていないので、営業が終わればライトも消されて
真っ暗になるだろう。時間しだいでは遭難もありえる。私とスタアは
迷い無く後ろ向きになり、崖の傾斜から生えている木の根っこなどを
掴みながら、ボードのエッジを崖の雪に食い込ました。そして、木の
葉が左右にひらひらと落ちるようにボードをスライドさせて下りて行った。

どうにか下りれたのは私とスタアがボードの上級者だからだった。特に
スタアなんぞはJSBAとSAJのバッジ保持者。下りてしまえば、もう
こちらのものと思い、センターハウスを拝む為に振り向いた。……無い。

私達の目の前に広がるのは広大な雪の盆地だった。崖の上では解らな
かったのだが、崖の下からセンターハウスへと続くゲレンデまで深い
お椀型にくぼんでいたのだった。霧と焦りからによる眼の錯覚。よく
見れば、反対側にあるお椀の縁にセンターハウスの屋根が少し顔を
出していた。最悪、お椀型の底までは滑れたとしても、そこからボードを
外して深雪の坂を登らなければならない。深雪を登る。雪山ではこれが
一番困難な事なのだ。時間に追われている最中、私達は最適なコースが
あるか探す。ようやく、最も適した道を見つけた。最も最短距離で行けて、
滑り下りた速度でそのまま一挙に坂を上れるかもしれない真っすぐに
近いケモノ道があった。問題は道幅がほぼ1mから2mしか無かったのだ。

1回でも止まれば営業時間内の帰還は無理。私達の集中力とアドレナリン、
日頃の練習の成果が爆発して、無事にゲレンデに辿り着いたのであった。

解りにくいコースに文句を言うのも忘れて、ハイタッチでシメる私とスタア。

皆さん、スキー場だからといって舐めてはダメですよ。常に自分の周囲に
気を配ってないとダメですよ!!って、言われなくても解ってますわな。












冗談ではなく、気をつけて滑って下さいね。          ボスヒコ


 押してくれますように。
 

東京コンテンツマーケット 2005

2007年10月30日 | ボスヒコの「旅の疲れからくる笑い」

この日記は2005年に書かれた日記です。東京コンテンツマーケット2005に
初参加してたんですね~。この頃は有楽町、東京国際フォーラムで開催されて
ました。あそこの条件は展示者としては良かった。人もたくさん寄れる所だし、
飯食う店も周囲にたくさんあったしな。今更の話ですが、面白いんでどーぞ。


東京コンテンツマーケット2005


行きの新幹線での話。私の席の前の席で、叩き上げの元刑事か?と言うぐらい
の鋭い眼光で辺りを見渡しては座るという行為を数回するおっさん。なぜ
まわりを威嚇するのかが解りません。私も何回か目が合ったが、数秒見つめ
合った。彼は睨んでいるのではない。ただ単に目が開いている方向に私が
たまたまいるって感じだ。横には孫らしきおぼっちゃん。お孫さんと一緒に
USJに行って来たんでしょう。おっさんはスヌーピーがいたるどころにプリント
されているシャツを来ています。あ、そうか! 彼がわざわざ立っては周囲に
威嚇していたのではなく、「ワシは孫のためには何でも着る!」皆に理解して
ほしかったのかも。まさか、「おい!スヌピーやで!!うーえすじぇいで
買うてきたスヌピーやで!」じゃ無いでしょうな。いやいや、考え過ぎで、
もしかしてそのままの「どや!ワシのおされセンスわあ!ナウいやろ!!
チョーイケメンやろ!!そこのねーちゃん、ワシとチョメチョメせんか?
ニャンニャンでヒーバーヒーバー!!」かも。そんな自己満足なおっさんの
優雅な舞いと違って、お隣の御孫さんのぼっちゃんは乗り物酔いでゲエゲエ
吐いていて苦しそうだった。ん? ひょ、ひょっとして、シャツ酔いか!?

んで、そのおっさんはイスをマックスに倒します。前列の席で最大限に倒して
いるのはおっさんのみ。そのイスの隙間から上手い事、スヌーピーが私の方を
覗いています。あ~~、なんかムカつく。罪の無い白犬までムカついてきます。


ブースん中で2日間、自分達の作品を披露してビジネス的にどーにかして
いくって感じだから、個展に似ています。台風のおかげで去年より入場者数が
少なかったらしいが、それでも8千人ぐらいは来たらしい。楽しく
やらせて頂きました。



有楽町のホテル内での出来事。三人とも疲れに疲れて、ホテルに到着する。
ミワンコフはまたというか、いつものように眼鏡をかけたまま速攻眠りに
おちていた。目のラインと眼鏡のラインが交差して×(ペケ)に見えます。
その状態で、「んふ、んふふふ、んふ、ふぃ~」寝言、いや、寝笑いをした。

カノリンヌは1人、テーブルでビール。仕事のワクが広まった事を私と話し
合っていた。私はテレビをなにげに見る。そして、カノリンヌに目を戻すと
すでに座ったままうなだれて眠りにおちている。ほんの一瞬目を離した瞬間
だった。イスに腰掛けたままうなだれている彼女は「あしたのジョー」の
最終回そのものだった。TCMに3日間もいたのにこの程度の感想しか御座い
ません。仕事の為、プロハンドボール選手の中川善雄選手、宮崎大輔選手と
昼食を食った事ぐらいしか、仕事的な記憶が無い。まあ、また行くからいいか。



東京コンテンツマーケット2007 3

2007年10月29日 | ボスヒコの「旅の疲れからくる笑い」

金縛りに合わない方がおかしいぐらい、意識がある状態で寝ている感じです。

((そういや、ミワンコフが授賞式の後で受賞作品を見ながら審査員が何か
  意見を述べ合うのに出てたなあ~))

((なんで、ミワンコフが出席していたんだろう……))

((あ~、本当は私が出席しなければならないのに「私は眠たいから、貴女は
  今からコピーロボットね!」って言い放って、ブースに寝に帰ったんだ…))

それは『TCMコーディネーター会議』って言うものでした。そのパネリストは、

稲蔭 正彦氏
(慶應義塾大学環境情報学部教授 政策メディア研究所
 メディアスタジオ株式会社 代表取締役)
 
内田 康史氏
(株式会社GDH 取締役副社長兼COO)
 
大森 洋三氏
(株式会社インデックス・ホールディングス 取締役)
 
河井 信哉氏
(プロデューサー)
 
水口 哲也氏
(キューエンタテインメント株式会社 代表取締役 CCO)


エラいさんなのは解りますが、私のような野武士にはもう何がなんだか解り
ません。おっと、水口 哲也さんだけはよ~~~~く知ってますよ!!!!

『スペースチャンネル5』、『Rez』、『ルミネス』などの音楽と光をゲームに
融合させたゲーム界に革命を起こした人なのであります!!もちろん、これらの
ゲームは全部持ってます。おお!!水口さん!!見てえ~~~!!!!!!!

でも、寝る。

ふと起きたら、我がブースに水口さんがいるではないじゃないですか。慌てて
挨拶をしました。忙しい中、観に来て下さったらしい。ってか、寝ている時に
ビッグ錠先生筆頭にいろんなエラいさんが観に来てくれたらしい。え~~~~、
この場を借りて御礼申し上げます。そして、謝ります。寝てもてスマン!!!

後でミワンコフや『TCMコーディネーター会議』に出席した人に聞くと、どーも
私の作品「恵比寿」にパネリスト達にベタ誉めだったらしいのです。授賞式で
寝てたおっさんに暖かい言葉を有難う御座います。よく寝たし、誉められたし、
いい気分で大阪行きの新幹線に乗りました。去年のTCMよりはるかにスムーズ。
よく考えてみたら、今回はブー太郎がいません。彼女がいないとあっさりとした
日記になりました。私はそれで良いんですが、読者の皆様には申し訳ないですな。



東京コンテンツマーケット2007 2

2007年10月28日 | ボスヒコの「旅の疲れからくる笑い」

1日目は何事もスムーズに行きました。良いお客さんもたくさん来て頂き、
感謝です。いろんな会社と契約もとれそうな勢いなんで、DSを出している
ヒマが無かったくらいでした。展示には奨励賞をとった「恵比寿」を初め、
七福神とSONYのFLO:Qというブログで好評連載フラッシュアニメ「NON」と
この絵日記の絵だけを展示しました。どれも好評でそれぞれに良い話が
ありましたが、やはりこの絵日記、ただもんではありません。ブースに
立ち寄った方、全員が引っ掛かります。少し毒を含んだイラストは観たら
クスリになるもんです。誉められ誉められでそのまま良い気分で立食の
親睦会に突入。今回のTCM出席者で参加希望者だけが軽く呑んで軽く食う
っていうやつです。私達キスケとは1つのテーブルをキープ。呑む気
満タンです。そこに、ふら~っと寄ってくるのは、ほとんどがドえらい人
ばかりです。ちっとも若造や同じ世代の人は寄ってきません。なぜなのか
中盤あたりで気づきました。関東人からすれば、喧嘩しているような

関西弁の会話が笑いながら飛び交うテーブル。だから、エラいさん達も

関西出身が多かったのかもしれません。最終的にはそこの
テーブルは「関西人こみゅにてぃ」と言う名が出来る始末でした。また
また、エラいさんが入れ代わります。なんと、次に寄られたのはあの有名
漫画家のビッグ錠先生と御茶漬海苔先生では無いですか。両名ともホロ酔い
で御座います。ビッグ錠先生の「包丁人味平」での麻薬入りカレーを
どれだけ食べたかった事か!!しかも、先日「包丁人味平」を買い直した
ばかり!!そして、ホラー漫画家の御茶漬海苔先生の「惨劇館」を知らない
人はいないでしょう。「惨劇館」は今、映画化の最中らしいです。かなり
楽しみです。御両人と名刺交換して、その名刺の裏にイラスト&サイン
まで頂き、ワハハとうちのテーブルだけ騒いでます。途中、中締めの挨拶
もあったが、そんな事は忘れて呑んでたら、うちのテーブルだけにスタッフが
遠回しに「もう呑まないでくれ」と言いに来ました。盛り上がり過ぎました。


六本木に来たらいつも泊るホテルへ。ゲーセンの上なんで私としては最高
の場所です。さあ~、夜遊びでもしに行くか!!その前にちょっと横に
ならしてもらおうかの~、で、朝に起きました。疲れていたんでしょうか、
2日目はずっと眠たくて仕方が無い。ってか1日目もほとんど寝てましたが。
1日目よりも眠たい2日目をどう乗り切るか考えたのですが、「寝る」しか
思い浮かびません。と言う事で、ほとんどブース前のテーブルで寝てました。



東京コンテンツマーケット2007 1

2007年10月27日 | ボスヒコの「旅の疲れからくる笑い」

行って参りました、六本木の森ビル。前回の反省点は会場内だけでした。まず、
開催場所が問題なんですがね。以前にも書きましたが、会場場所の40Fに行く
のにかなり複雑なコースを辿らないといけません。上の40Fに行くのに一旦下の
B1Fに行かないといけません。しかもそのへんにいる案内のにーちゃんらの把握
出来てません。ほとんどの来場者が1Fでうろうろしてます。そんなトラップも
乗り越えて来た来場者は勝利をもぎ取るが、閑散とした会場に唖然としています。

過去のTCMにも出ているキスケスリィは準備の手際が良いです。しかも、他の
ブースよりも展示物が多い。展示者の中には「おいおい、何しに来たんだ?」
って感じでほとんど展示してない会社もいます。

搬入中、ウトウトしだしたら場内アナウンスがかかります。受賞式のリハーサル
がもうすぐ始まるから来いって言ってます。仕方が無いのでふらふらで行って
軽くこなしてきます。そして本番。予想以上の人が客席を埋めて行きます。

受賞式前の偉いさんの御言葉を聞いていると、なんだか眠たくなってきました。
普通は寝ません。大人だったらなおさらです。寝ました。完璧に寝てました。
偉いさんが話し出した瞬間、寝ました。そして終わったであろう瞬間に起きて
ました。寝て起きたら、自分の授賞式だったので軽くパンチを受けたまま、
ステージで表彰状を渡されて、頭を下げる。リハで指導された通りに表彰状を
正面に向けてしばらくたたずむ。カメラが回り、ステージ横のスクリーンに
私の顔が映し出される。記者達のカメラのフラッシュが焚かれる。そこで、
司会者の一言。「受賞されたキスケスリィ様、喜びの一言を御願いします!」



「…皆様、ありがとうございました。」




固苦しい日本の式典をゆるくする私の仕事は終わりました。その後、席に戻り、

他の受賞者の話を聞かなければなりません。私、ここに来て初めて目が覚めました。

なんとまあ、他の受賞者の素晴らしい演説な事。自社の特徴やアピールなどを

盛り込んで、自分のブースに誘導する内容。そして、感謝の気持ち。ああ!!


雪合戦 説明

2007年04月12日 | ボスヒコの「旅の疲れからくる笑い」

え~、今から説明を致します。事実の部分だけを書いて行きます。残りは想像
したと言う事ですね。では早速。最初の「雪合戦 1」は事実です。1の後半、
マキエロのじたばた具合を表そうとしたら、あんな感じになって、どんどん
エスカレートしていったんだと思います。でもね、アレは見た人しかわからない。
マキエロの動きやミラクルって、言葉や絵にするのが本当に難しいのです。あ~、
皆に見てもらいたいな~。ライブペインティングと同じ、マキエロも生ですよ。

2も事実ですね。ミワンコフとマキエロが変な声を出すぐらいボッコボコのコブ
だらけの急斜面でした。カノリンヌも男らしく粉砕し、パチンコ玉のように下まで
滑り降りてきました。ただ、その表現に「老人と海」を使ったもんだから、3で
一気に大げさになったんですね。しかし、3で登場する師匠とタイキチの様子は
意外や意外、本当なんです。師匠は本当に雪のかたまりを大事に持ってたんです。
タイキチもシークレットサービスみたいにしてました。それを見た私達も本当に
後を見つからない様に追跡したんですね。ええ、アホですよ。全員、アホですよ。

4の野うさぎも本当です。ただ、その横にカービングラインは無い。スタアのニック
ネームも全て本当です。彼は仕事関係の人間とはあまり喋らない。だから、出会った
頃は「寡黙な人」という印象を皆に与えていました。仲良くなると喋るんだけどね。
……いや、喋らないな。喋っている気がするだけか? そんな感じなんで、愛着を
持って、マシーン系のあだ名が増えていったのです。瞬きもあまりしないんでね。

6はほぼ想像です。追跡続行中にカノリンヌが転けたのは事実です。バレるだろ!
って感じの雰囲気でしたね。そしてラストの7。その時も驚いたのだが、師匠達は
吹っ飛んでも、あの雪のかたまりを死守していたのです。なんだかわからない意味
不明の面白さに「なんでやねん!」と私達3人が同時にツッコんだのを憶えています。

そして、驚愕のラストは……

ゲレンデ下のセンターハウス前で師匠とタイキチに追いついた。あと数メートルで
声をかけれる距離だ。おい、その雪のかたまりは何なんだ?と言おうとした瞬間に、
なんとその雪のかたまりをポイっと捨てたのです。これにもつい「ええぇぇ~!?」
と私達3人が叫んでしまった。その声で気づいた師匠達。この一連の行動を訊いて
みた。「いやぁ~、アレはですね~、別に意味は無いですね。」ときっぱり意味が
ない事実を知らされた。スノボの練習とかでも無い。戦争ごっこ的なもんでも無い。
そんな師匠を見て、タイキチも「なんとなく守らなきゃいけない」と思ったらしい。

んじゃ、アホはアホ同士、お茶でも飲もうか、と言う事で休憩した。その後、各自、
好きに滑る。私はリフトに乗っている時、再び師匠を目にした。その時の師匠は
さっきの雪のかたまりより大きめのかたまりを二つ持っていた。漢(おとこ)だな。








さすがに追跡しなかったね。                   ボスヒコ


雪合戦 7

2007年04月11日 | ボスヒコの「旅の疲れからくる笑い」

私とスタアはバカ野郎のカノリンヌを雪に埋めて、奴らに追いついた。奴らは
再び最も危険なコブゾーンに入っていった。雪のかたまりを大事に抱えて滑り
降りているって事は、センターハウスなどのゲレンデを降り切った所にどこかに
持って行くとしか考えられない。それにあのスピードだ。彼らは何かに追い立て
られ急いでいる。初心者コースは安全だが、距離は呆れる程に長く、斜度もない
のでスピードが出ない。だから、時間短縮の為、全ての上級者コースを滑り
降りているのだろう。それにしても、いくらなんでももうすぐ膝が笑う時間だ。
耐えれるのか!?師匠&タイキチ!!尾行している私達も緊張してきた。だが、
そんな私達のヤワな気持ちとは裏腹に、タイキチはあっさり魔のコブに吸い寄せ
られ、ザシュッ!という雪を削る音と共に彼の巨体は宙を舞った。そのまま5m
程、下に吹っ飛び、背中から落ちた。粉雪が鈍い音を吸収する。ナビゲイター役
のタイキチを失った師匠は動揺してしまったのか、数秒後、同じ所で同じように
吹っ飛んだ。「あ!危ない!」つい、私達は叫んでいた。奴らの耳には運良く
届かず、タイキチと同様に背中から落ちた師匠。急斜面によって、奴ら2人は
先ほどのカノリンヌのように背中で滑って行った。奴らの頑丈な身体はコブを
全て受け止めている為、バウンドが激しくなってきた。ゲレンデの雪を吹き
飛ばし、交互に跳ねる奴らの姿は、まるでトビウオだった。私達はもう、尾行
がバレても構わないぐらい近づいて行った。あの雪は!?雪のかたまりは!? 

そして、私達が何よりも驚愕したのは、師匠が、ラッコが貝を割るために腹に
乗せる石のようにあの雪のかたまりを両手でしっかりと抱かえているではないか!
その状態で師匠とタイキチはこのゲレンデの最後まで背中で滑りきったので
あった。おそらく、ただ単に止めれなかったんだと思うのだが、なにはともあれ、
師匠は宝物を死守したのであった。ゲレンデの中腹で呆然と見ていた私は心に
熱いものを感じた。…なんて、素敵な光景なんだ……。ふと横を見るといつも
冷静なスタア(ロボットだから)が、おののき、動揺していた。電池切れか?
それともガスかオイルか?まさか原子力じゃあ……と考えながら、彼の顔をよく
見ると、なんという事でしょう、スタアの目に涙が溜まっているじゃありませんか。
そして、一粒の涙がツツーッと頬を流れていったのです。スタアは指で涙を拭い、
その涙の感触を指で確かめ、私を見て言った。「コ・レ・ハ、ナ・ン・ダ?」


                
                 終わり
   









もうこの辺は全部、空想であります。でも明日、事実の部分を紹介。ボスヒコ



雪合戦 6

2007年04月10日 | ボスヒコの「旅の疲れからくる笑い」

霧の中から師匠達2人はおぼろげに姿を表した。タイキチは師匠を守るように
滑っている。その師匠は何かを守るように大切に持っていた。蠢く霧と彼らの
スピードでハッキリその物体が解らないが、どうやら雪のかたまりに見える。
直径40センチ、幅15センチぐらいの平べったいお餅のような雪のかたまり。
まるで通勤中のサラリーマンが抱えているセカンドポーチのようにそれを小脇に
抱えている。なぜ、それがあらゆるものから守るぐらい大事なのかは、まだ
解らない。私達は距離をとって、しばらく見守る事にした。しかし、あまりの
急斜面にカノリンヌが対応出来ずに暴走しだした。ヤバい!!このままじゃ、
私達の存在を奴らに知られてしまう。暴走カノリンヌを止める為、私とスタアは
最速スピードで滑る。奴らにどんどん近づいて行くカノリンヌ。カノリンヌも
歯を食いしばり、転倒を避けている。転ける事は絶対許されないのだ!!彼女も
奴らを尾行できる最後のチャンスだと解っている。しかし、悪魔の急斜面は誰も
通らないゲレンデ。パウダースノーの下には強烈な牙を持つアイスバーンが
潜んでいる。カノリンヌの必死の抵抗も嘲笑うかの如く、速度を上げさせている。
転倒した時に彼女の身体を受け止める為、髪がなびく音がうるさいほどの速度で、
私はカノリンヌの後ろに追いついた。そして、減速させる為にスタアは彼女の横に
取りつく。私達2人はありったけのテクニックを使い、カノリンヌをゲレンデの
端へと誘導しようと試みる。ザシャアッ!と飛び散る雪。無理矢理止めて転倒
されても困るし、大声を出して誘導しても奴らに気づかれる。私は暴走する状況で
「雪のやわらかい端の方へ行け」と手振り身振りで伝える。スタアも脳内に直接、
停止信号を送っている。しかし、カノリンヌは止まらない。なぜだ?必死の説得に
気づいているはずなのに、スタアをも抜く速度である。なぜ、止まらない!?
そして、私は彼女の性格をひとつ思い出したのである。自分で確かめなければ、
気がすまない性格……。そうか、誰よりも先に確かめる気だ……。カノリンヌは
じかに雪のかたまりを触って確かめようとしていた。くそ!価値観なんて人それ
ぞれじゃないか!それを今、強引に奪ってしまったら、彼らがいかにそれを
愛してたか解らなくなるじゃないか!! 私達の思いがけない暴走で、奴らの姿
が近くに迫って来た。私はとっさの判断でカノリンヌの背中から身体を掴み、
滑る方向を強引に変えた。ゲレンデを隔てている林の中を猛スピードでつっきり、
隣のコースに入った。減速出来ずに隣接されたコースを滑る私達。隣接されて
いるとはいえ、ほぼ、奴らと同じぐらいの位置に来てしまった。林の向こうを
通り過ぎる奴らの残像。このまま滑っているとバレてしまう! しかし、ここは
幸いにして横幅が広かった。そのまま広いゲレンデを横切って、減速し、奴らに
気づかれずに私達は林の陰に突っ込んだ。くそっ!!これで終わりか!?息を
切らしながらカノリンヌに問いかけた。「なんて事をするんだ!お前は!!」
カノリンヌは悪びれた様子もなく、完全に開き直って雪玉を食ってごまかした。
「ん、ん、ん、これおいしいなあ」バカっぽい言い方に脳内チップがショート
したスタアの怒りのチョップがカノリンヌの首もとに直撃する。彼女は一瞬にして
失神した。手の中で潰された雪玉が苛立たせたが、私とスタアは奴らを探すため
ゲレンデに出た。奴らはまだあのゲレンデの中腹辺りだ。まだ行けるかもしれない。







もう、ほとんどが想像です。                   ボスヒコ



雪合戦 5

2007年04月09日 | ボスヒコの「旅の疲れからくる笑い」

厚くて黒い雲が急速に流れて行き、心配していた悪天候になってきた。あちこち
から吹雪く風がぶつかり合い、小さな竜巻をおこして粉雪を逆上させている。
ゲレンデの視界の悪さに毒づく私とスタア、そしてカノリンヌ。ここで転倒でも
したら、本当に最後だ。最悪、転倒した奴は捨てて追いかけなければ、絶対に
疑惑の師匠達を見失う事になるだろう。彼らとて、この視界。条件は全く同じ。
慎重に滑っていけば、追いつくはずである。あせる気持ちを押さえ慎重に滑る。
それもこれも確実に安全なラインを示して滑ってくれるスタアがいてこそ出来る
業。私達は雪山のシーサーペントだったのだ。バッジ1級のスタアが微笑む。

スタアの「スタア」はもちろんニックネームである。本名は誰も知らない。
また別の言い方もある。「ロボ」「サイボーグ」「マシン」などの機械系の
あだ名ばかりである。その理由は、たまに怒った時に瞬きしない黒目がちの
眼が赤く光り、目の前の村を全て焼き尽くした事を何度か見たし、緊急の
時はワキとケツから想像を絶する量のスチームを噴射しながら、どこかへ
飛んで行った事もある。そんな事を度々目撃すると、コイツはひょっとして
ロボットじゃないかなと勘ぐったりもした。しかし、彼はそんな事も気に
せずに毎日を楽しんでいる。私の思い違いだな。気を取り直して、私と
カノリンヌはその彼が進む方向を追いかける。スタアにはこの吹雪の中、
なぜか師匠らが滑って行ったコースがわかるみたいだ。彼は確固たる自信で
進んで行く。たまにキョロキョロしている時、眼を黄色に点滅させながら
頭からパラボラアンテナを出しているように見えるが、気のせいだろう。
まさか、ロボットじゃあるまいし。しかし、その様子を見て見ぬふりを
しながら、黙って追いかけているカノリンヌを見ると、私はわずかに動揺
した。ひょっとして、私と同じ妄想を抱いているのでは?いやいや、顔に
かかる吹雪を払っているだけだ。今は師匠達がセンターハウスに到着する
前に見つけ出さなければならない。こんな切羽詰まった状態で、カノリンヌ
にスタアの「ロボット疑惑」を話しても耳も傾けてはくれないだろう。
むしろ「あいかわらず、ばっかだなー!おんめえ、なーに考えてんだかあ!」
と叱咤される事は確実である。私はあきらめて喉まででかけた疑問をグッと
飲み込んだ。その時!脳に直接語りかける声!「モクヒョー、ハッケン、
ハッケン」若干、音声が機械的だが、確かにスタアの声だった。さっきまで
生き生きと共通語(標準語)を喋っていたのに!カノリンヌは脳内に響いた
事に気づかず、思わず「ひゃっほおー!がっちゃ!いえ~~~い!!」と
叫んでしまい、「シズカニ!」と脳内でスタアに怒られる始末。近くに彼らが
いるのだ。とうとうスタアが師匠達を見つけ出した!えらいぞスタア!さすが
ロボットだけある!……えっ!ロボット!?そんなバカな!?現実逃避しよう
とする私の常識範囲内のちっぽけな心を捉えたスタアは脳内説教を始め出した。

「オマエ、シツコイネン。フツーワカルヤロー。コノダイジナトキニ、アホウ」







もう大げさとか言う問題じゃないです。              ボスヒコ