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kiske3の絵日記

一コマ漫画、トホホな人の習性、

映画批評、恐怖夜話、あらゆる

告知をユルく描いて書いてます。

北国に来たせいで帰宅出来ず。 11

2008年03月13日 | ボスヒコの「旅の疲れからくる笑い」

動物の鳴き声が聞こえない。沸々とわいて来る興味は抑え切れません。
はい、入園!600円也! 入るなり、スタンプラリーをやりだすノリノリの
キスケ御一行様。おっと、こっちに動物が!!おっ!鷲だね!!おっと、
こっちにも動物が!!おっ!鷹だね!!おっと、こっちにも動物が!!
鶴だね!!おっとこっちにも動物が!!ってぇ、鳥ばっかりだな!おい!!
ほとんど丸くなって寝てるし!!鳥類以外が観たい!!おっ!?いた!!
いましたよ!!ヤギとヒツジが!!しかも「ふれあいコーナー」的な
所に!!触って良いらしいですよ!!ヤギまで辿り着くのにヤギの膨大な
糞をどうやって避けて行くかが問題だね!!なんとか辿り着いても、あの
しっとりと濡れている背中は絶対に臭いな!!おっと、こっちにも動物が!!
おっ!フクロウだね!!ってもう!!全部、焼き鳥にして喰ってやるわ!!


と、こちらのテンションとはほど遠い園内の動物達。私達もクールダウン
する為に何かの建物(憶えて無い)に入った。資料館とミニ遊戯室って
感じです。全てが職員による手書きの説明が書かれていて、ほのぼのと
しております。天井を見上げれば、職員お手製の全長3mくらいのスズメ
バチがなぜだかいます。子供を怖がらす目的以外、考えられないくらいに
リアルに作られてます。しばらく行くと「ゾウさんと力比べ」ってのが
ありました。高さ2mのゾウの形らしきモノから綱引き用のロープがべろん
と置かれてあります。ゾウの形らしきモノの横には電光掲示板が設置
されているところから見ると、「合格」とか「まだまだ」とかの文字が
出るのかもしれません。これはやるしか無いっしょ!と言う事で屁が
出る程、ロープをおもいっきり引っ張りました。電光掲示板が光った!!

80.3……82.7……95.8……83.8……72.1……102.5……97.4……98.6……

ずっと数字が出ます。いつ終わるか解りません。あまりにもリアルな象
との戦い。現実を思い知らされました。動物園の人達は私達一般市民に
「象をあなどるなかれ」と忠告をしているのですね。街中で象と遭遇した
時には、戦おうとせずに逃げろと言うメッセージがこれに盛り込まれて
います。いやあ~~良い勉強になったわ。せっかくだから、全員にこれを
体験してもらいました。皆、怒っています。やはり、象には勝てないと
言う悔しさ、地上で人間が一番だと思うなよと象に言われたかのようです。

その横にはクイズ台がありました。なにやら動物クイズです。これは
ワクワクしてきました。問題が目の前に手書きで張り出されています。

「ここでクイズです。ワニとおなじように水のなかにすんでいて、
 頭に目と鼻のあながあるもの、なあ~んだ。答えはA、B、Cのどれか。」

よし!答えはAだ!!Aに違いない!!Aのボタン、スイッチオ~~~ン!!

………………………………………………………………なんにも鳴りません。

よく見るとスイッチの横に申し訳なさそうに小さな張り紙がされています。





「ブザー故障中です。(正解の音が鳴りません)」





不正解も鳴らんだろおおおおおおおがああああああああああああ!!!!!












明日も動物園。                        ボスヒコ

 押してどうぶつえん
 


北国に来たせいで帰宅出来ず。 10

2008年03月12日 | ボスヒコの「旅の疲れからくる笑い」

ラーメン屋になかなか辿り着きません。その道中に吉野屋や札幌内で
有名なスープカレー屋のチェーン店、びっくりドンキーまであったのに、
ひたすらラーメン屋に向かう。ただでさえ、足が棒状態なのに、地面は
ほとんど凍っている札幌の真夜中。やっと辿り着いて、食ったものの
特に賞賛する程、美味い事も無く、行きと同じ距離(当たり前)を帰る。
「歩いて行ける距離」と思っていたのだが、本当のところは「歩いて
行けない距離ではない」って方に近かったようだ。まあ、それも良い
想い出としよう。ホテルに着いて、各自の部屋に戻り、即、爆睡した。



次の朝、驚く事があった。それは今回のツアーで唯一、良いサプライズ
だった。朝食バイキングの美味い事美味い事。今まで札幌ステイの時に
数々の中級ホテルに泊ったが、ロイトン札幌は群を抜いている。何が
違うかと言うと、バイキング形式は他のホテルと同じなのだが、オムレツ
やミックスジュースなど、「作りたてが美味いもの」をオーダーの時に
目の前で作ってくれるのだ。しかも、素材は最高。食材のひとつひとつに
「○○産」とどこのものか解るようにされている。いや~、牛乳も美味
かったし、男爵芋まんじゅうもヤバかった。そんな美味い朝食を寝過ぎで
食べ損ねたキトラと粉(女性)にも食わせて上げたかった。今や、この
朝食を食うために札幌滞在しているのだ!!と言えよう。と、言う事を
散々キトラと粉(女性)に自慢してから、今日のスケジュールを決める。



外は快晴。なんせ帰るもんだと思っていたから、ボード一式は全て大阪に
送っている。今日、滑れたら最高なのにな~、てか、こんな晴れだったら、
大阪に帰れるべ!!とヤケクソに選び出したのが円山(まるやま)動物園。

博物館や美術館が月曜の為にちょ~~~~~ど休館ばかりだったのですよ。
ホテルで寝ているほど疲れているわけでもないので、普段行かない動物園
くらいが楽しいかも、と皆で地下鉄に乗った。動物園がある駅で降りて
すぐにブー太郎が迷子になりました。地下なんでケータイもかかりません。
なぜ、迷子になったかは、今はこの日記に書く気力が無いので書きません。

しばらくして、地上でブー太郎と出会いました。アホは上へ上へ行くもん
ですな。そして、ほとんどが雪に覆われた円山動物園に着いたのです。

生まれて初めて見た雪景色の動物園。これがなかなかの雰囲気があります。






え~~~っと、動物がいません。












寒いもんな。ってか、開園すんなよ。              ボスヒコ

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北国に来たせいで帰宅出来ず。 9

2008年03月11日 | ボスヒコの「旅の疲れからくる笑い」

「はあ~~い!!ここまでで~~す!!ご協力御願いしま~~す!!」

と、駅員が改札を閉めてアナウンスした。間一髪でキスケ軍団は全員
入れたようだった。もうここまで来れば安心。しかし、電車に乗れる数
だと知っていても、改札内に入れた人間は足早にホームへ向かっている。
そこまでして焦らなくても……と思った時にホームで「札幌行き到着」
のアナウンスが聞こえた。ゲッ!!この距離だとダッシュしないと!!

ピリリりりりりぃ~~~~~!!

キスケ勢はヘトヘトで電車に乗り込んだ。ここから札幌までほとんど
覚えてませんが、ブー太郎が「次は~、白石(しろいし)~」という
車内アナウンスに反応した事だけは覚えている。知っている人は知って
いる北海道の有名ローカルヒーロー「雅楽戦隊 ホワイトストーンズ」。
札幌で「ドラバラ」と言う番組内で「白石区だけを守るスーパー戦隊」
としてテレビ放送された。そのDVDを私が買ってきて、皆で観たのだ。
アナウンスにビクッと反応した後、じぃ~~っとドアの上部に取り付け
られている路線地図を見だした。泳いでいた目が、白石と言う駅名を
見つけたようだ。そして、電車は白石に着いた。白石と書いてある看板
を探すブー太郎。探し出した時のブー太郎の表情は少し満足気だった。



ま、こんだけ疲れてたら、人間、立って寝れるもんですな。3度目に
起きた頃、ようやく札幌に到着した。ほぼ、夜中前。静かなホーム。



ああ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~(安堵)



どうやって、ホテルに着いたか記憶に無い。たぶん、徒歩かタクシーか
ソリか何かだろう。ホテルは「ロイトン札幌」。部屋が広くて快適そう
だった。ベッドになだれ込んで、靴と靴下を脱ぎ捨てた途端に眠りに
堕ちた。あまりにも深い眠りだったのか、すぐに起きてしまった。もう
一回寝ようと試みようと寝返りを打つが、お腹が強烈に空いていたが
為に寝付けなかった。皆も同じだったらしく、近くの店に何かを食いに
出かける事にした。疲れている身体が塩分を欲しがったのか、ラーメンを
食おうということになった。近くて美味いラーメン屋をネットでなんとか
探し出したが、ここは札幌。地図では近そうだが、実際は遠かったのだ。


「ロイトン札幌」
http://www.daiwaresort.co.jp/royton/












また歩きます。                      ボスヒコ


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北国に来たせいで帰宅出来ず。 8

2008年03月10日 | ボスヒコの「旅の疲れからくる笑い」

角を曲がって待っていたのは、まだまだ続く長い列だった。しかし、
遠くの方では人によるダンゴ状態が見える。そこが切符売り場と
改札口に違いない。ふくらはぎと足の裏が例えようがない痛みと
ダルさにやられ出して何時間にも及ぶ。もう少し、後もう少し…


角から並んで中盤辺りまで来た時に、私達が並んでいる列と違う
列があるのが確認出来た。改札に入るための列だった。ここだけは
何十分に一度、電車が来る度にザッと減る。おそらく、混雑を防ぐ
為にも駅員が誘導や改札口を閉めたりしているのだろう。その列の
減り方は、トイレで水を流した時に似ている。正に私達は腸内の
糞づまりと同じだった。ああ!早く!!早く排便してくれい!!


ようやく切符売り場の前まで到着した。もうそこでは列の意味を
成さない状態で、真面目に並んでいたら最後、全然切符なんて買える
事など出来ません。ミワンコフに私達全員の分を買う代表として、
その「おしくらまんじゅう」に参加させておいて、残りの私達は
改札に入る列に並んだ。切符の列の進み具合は小銭を持っていない
人や、行き先を探している人のまごつきが原因で改札の列よりも遅い。


札幌行きの電車が来たのか、ドッと前に進む改札の列。まだ切符を
手にしてない私達は台風時の濁流に飲み込まれた気分で流されて
行く。まだか!?ミワンコフ!!もうすぐ改札だぞっ!!このまま
じゃ改札でンビィ~~って鳴って大注目&大非難に合ってしまう!!
間に合うのか!?南無三!!私達が改札前に近づいた時、ミワンコフ
が切符を握りしめて走って来た。おお~~って、メロスか、お前は。
荒々しい波にダイブするミワンコフ。私達の所まで来た時、改札内の
駅員の様子がおかしいのに気づいた。どうやら、そろそろ満員になり
そうなので改札を閉める準備をしている。これに乗れなければ、また
立ちん坊の何十分間を過ごさなければならない。私の周りの人達も
同じように考えたのか、流れがキツくなった。これは戦いだ。引いて
いては負ける。よぉ~~し!!キスケ軍団もこのまま突っ込むぞ!!


うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!


って!!キトラとかブー太郎とかがついてきてない!!!!!!!!

いや!!みんなバラバラだっ!!!!このまま改札が閉まれば、離れ
ばなれになる可能性大!!か、かかかか、固まれい!!固まって~!!



駅員が動いた。改札を閉める気だ。













まだ、続く。                         ボスヒコ
 押して
 



北国に来たせいで帰宅出来ず。 7

2008年03月09日 | ボスヒコの「旅の疲れからくる笑い」

赤ジャケの男性がミワンコフにレンタカーについて答えていた。

「レンタカーは避けた方が良いと思いますよ。なんせ、お客様達のように
 帰れない人がレンタカー借りてスリップ事故を起こしております。しかも
 その数も多くて、それで大渋滞している道路も多いようですから。」

当たり前にバスもタクシーも乗れたとしても大渋滞に巻き込まれるって事だ。
やはりJRしか無いみたいだ。そこにキトラが帰って来た。ど、どうだった?

「タクシーは鬼のように並んでいて、いつ乗れそうか解りません!!
 バスはここに並んでいる人、全員は乗れないそうです!!」

と、バスに並んでいる人の横で報告してくれた。列に並んでいるスーツの
男性は少し聞こえたみたいで、「マ、マジで?で、で、肝心な、列のどの辺
から乗れないの?」と言う不安げな顔になっている。そんな事はどうでも
良いキトラはとても涼しい顔だ。自分達の方が乗れない確率100%なのにな。


もう、選択肢はひとつしか残ってません。気球です!!いや、JRです!!


結局、私達が今日乗るはずだった新千歳発、伊丹着の振替便は明後日の
夕方しか飛ばないのです。え~~、ここでこの絵日記読者で最も知りたい
事を書きますよ。こういう悪天候で振替便が今日じゃ無かった場合、空港
からの交通費やホテル代はどうなるのか!?と言う大事な問題です。



すぅ~~~べぇ~~~~~てっ!!実費で御座いますっ!!!!!!!!



じゃるだろうが、あなだろうが、新千歳空港だろうが、金出す気なんて
無いです。海外ではこういう時、支払われるケースがあるみたいですが、
たかだか国内便で、たかだか大寒波。飛行機の故障じゃ無いわよって感じ
ですね。じゃあ、なんかのサービスはあるのか!? はい、毛布を貸す
だけです。増便もほぼ無いです。そらね、無理にでも毛布借りて、冷たい
床で寝ますわな。交通費、ホテル代、3食飯代(これを抑えたとしても)
だけで1日1万円は行くでしょう。北海道に軽く滑りに来たのに2日間で
2万円の出費。しかも、滑れない!!!!ちくしょう!!!!とヤケを
起こし、無駄に呑み食いしてしまい、更に1万円出費します。iPodの音楽を
聞く気にもならない位の疲れた私達は、気を取り直して、JRのクソ長い列に
並ぶ事にしました。二度と来るか!北海道!!とは思いませんけどね!!


そこから続く、人間の身体で作られた地獄の蛇。

2歩進んでは1分間立ちっぱなしの地味に進む規則正しい黒い列。


やっと、ターミナルを出て、地下に降りる階段を下りだしました。階段で
牛歩するのはライブハウス開演前だけだと思ってました。事故が起こると
危険なので、エスカレーターは完全停止しています。動いていると思って
乗ったほとんど人は変な動きになってます。緑っぽいライトが白い壁と
床を照らす無機質な地下通路を並ぶ。かなりの時間とかなりの距離を来た
と思うのだが、新千歳から出るJRの駅がどんな風だったなんか覚えていない。
遠くに曲がり角が見える。おそらくそこが駅で、切符売り場なんだろう…。






違いましたわ。おほほ。













足が棒以上ってなんて言うんでしょうな。
 押して
 

北国に来たせいで帰宅出来ず。 6

2008年03月08日 | ボスヒコの「旅の疲れからくる笑い」

ターミナルのすぐ外にある停留所のタクシーとバスは解るが、JRってのは
ここからずぅ~~~~~~~~と、端まで歩いて、それから地下に降りて、
またそこからさっきより倍の距離をずぅ~~~~~~~~~と、歩きます。


バスかタクシーかJRの選択をしないと。果たして帰れるのか?…………ん?
ってか、泊れるのか!?これだけの難民が一斉に千歳近くのホテルや札幌の
ホテルに泊るわけだから、まず宿から予約しないと!!私達は情報を聞きに
サービスカウンターに向かっている途中だったのを思い出した。さぞかし
サービスカウンターもごった返していると思いきや、全然、空いていた。
「何かお困りでしょうか?」とこういう事に慣れた男性が応対してくれた。
オリンピック選手が着るような赤いジャケットが疲れた目には非常に眩しい。


ボ「あの、千歳近くのホテルを教えてほしいのですが?」

サ「申し訳ございません。どこもかしこも満員でして。」

ボ「民宿とかでもどこでも良いんですが、ま、無いですよね?」

サ「あ~、はい。そうですね。こんな状態なんで。」

ボ「じゃ、札幌に戻るしか無いって事ですよね。じゃ、札幌の…」

サ「少々、御待ち下さい。確認します。」


とにかく、札幌のホテルしかない。札幌に戻るしかない。りたーんとぅ
サッポロだ。赤ジャケの男性が眉間にシワをよせてパソコンを見ている。
見ている時間が長過ぎる。う~~~~む、やはり無いのか……。それとも
パソコンが苦手なのか。いや、「この機械……なんだっけ?」くらいに
パソコンを忘れているかもしれない。現実逃避はこれくらいにしておこう。
最悪、ホテルは予約出来なくても、ネットカフェやカラオケと言う擬似
ホテルがある。なんとしてでも帰らないと。JRは並べばなんとかなるかも
しれないが、気が遠くなる程の列の長さ。その上、絶対に席に座れる事は
無い。このへとへと状態で1時間も立つ(しかも揺られる!)のはかなり
の拷問だ。ここはなんとかして、タクシーやバスに乗りたい所。…よし!

「キトラ君!JRはなんとかなるから、君はタクシーとバスの先頭に行って、
 詳しそうな関係者を捕まえて、㊙情報を掴んできたまえ!」

「はいっ!!」返事は勢いと共に凄まじくハッキリ言いながら、キトラが
だら~っと訊きに行った。その背中を見ながら、他に方法を考えてみた。

その時、ミワンコフが言った。「レレレのレンタカーは!?!?」焦り
すぎだぞ、ミワンコフ君。レンタカー……いいかもしんない。丁度、その時、
赤ジャケの男性が明るい顔で私達を呼んだ。「お客様!見つかりましたよ!
駅からはちょっと遠くなりますけど!」ありましたか!遠い?遠いの好き
です、僕たち。後は帰る手段だけだ!!ミワンコフが質問した「すいません、
レンタカーは借りれるのでしょうか?」聞かれると同時に再び表情が曇る
赤ジャケ男性。その間に私は、唯一のドライバー、スタアに運転を要請した。


「スタア君、こういう非常事態だ。君以外の私達は寝にくい割にはぐっすり
 寝るつもりけど、ロボの君は気にしないで、しっかり運転してくれたまえ。」




スタアはインプットされたかのように頷いた。そして無表情に口を開いた。




「免許、持ってきてませんけど。」












まだまだ、出れない。                   ボスヒコ

 押して
 

北国に来たせいで帰宅出来ず。 5

2008年03月07日 | ボスヒコの「旅の疲れからくる笑い」

さあ~~~て!!!!腹も一杯になった事だし!今後の事を考えようか!!

腹が一杯になったとたんに眠くなるのがボスヒコで御座います。しかも
ふとももがつる位に滑りたおした3日間。脳内は完全思考停止。1つ
言える事は「絶対に今日から明日にかけて大阪に帰れない」って事だけ。

それだけで充分だった。ミワンコフとブー太郎だけが出来る限りの努力を
しているが、そんな人がこの空港にはごまんといる。こりゃ、早めに
どっかのホテルに泊った方が良いかもしれないなあ~~と思った瞬間に
こういう考え方の奴もごまんといる事に気づいた。気づいたと言う程では
無いが、しっかり目が覚めました。ぅお~~~いっ!!と、泊るぞっ!!
私と粉(女性)だけがこのターミナルの冷たい床で支給された毛布で
過ごす事に迷っている。だって、こんな経験無いんだもの!!早速、それ
用のワインとか日本酒、スティーブンキングの短編集を買って来てしまい
ました。イエーイ………ダメだ!冷静になれ!!私は冷たい床で寝ると
いう誘惑を振り切り、ホテル案に切り替えた。皆でサービスカウンターに
情報を聞きにぞろぞろと人の合間を歩いて行く。何か大勢、並んでいます。
先ほども言ったように、ミワンコフとブー太郎以外はぼぉ~っとしてます。
粉(女性)だけは違う意味で覚醒しています。スタアはロボなので、燃費
消費を抑えている為、一言も喋りません。私とキトラの会話はこうです。

ボ「これはなんでしょうか?」

キ「なんでしょうな。」

ボ「たくさんの人が並んでおられるようですな。」

キ「たくさんの人が並んでおられるようですね。」

ボ「何に並んでいるんでしょうか?」

キ「解りません。」

ボ「何だか長い列が3本あるのですが、気のせいですかな。」

キ「気のせいでは無いです。長い列が3本あります。」

ボ「なんで3本あるんでしょうかね。」

キ「知りません。」


なんとその3本は、「バス待ち」と「タクシー待ち」と「JR待ち」の
列であったのだっ!!!!えっ!?ターミナルですよ!?ここ!?














 押してくださ~~~~~~~~イイイイイイ
 

北国に来たせいで帰宅出来ず。 4

2008年03月06日 | ボスヒコの「旅の疲れからくる笑い」

ぶつかったカバのおばはんは謝りもせずにガスガスと歩いて行った。
耳に付けていたヘッドホン(音は鳴っていないが)がぶつかった時に
外れたのを首にかけた。人の声と言う騒音が一気に鼓膜を刺激する。


全てのカウンターに並んでいる人達は、何かを諦めた悲しい顔と馬鹿
馬鹿しさで笑う顔がミックスされて、眉毛は下がり、口角は上がって
いるいわゆる「トホホ顔」ばかりだった。足早に歩いている人達は
カバのおばはんのような、何かに取り憑かれたような険しい顔になって
いた。人間観察好きの私は、この軽い感じの地獄絵図をしばらく観察
した。焦りと諦め。希望と失望。怒りと笑い。ここにいる皆が皆、



まさか、自分がこうなるなんて……



と思っている。大概は飛行機も飛ぶだろう。電車も走るだろうと皆が
やんわり思っている。地震避難グッズを買っておいても、買った事も
忘れている。いざ、体験してみると全く用心も心づもりも出来ていない
のを感じた。臨機応変な方は、私のようにこの状態を楽しんでいる。
臨場感バリバリのこんな経験は、しようと思っても出来ない。これを
故意に生み出す人達は「水曜どうでしょう班」だけだ。こんな事を
考えている間にも、焦り顔の人達はどんどん私にぶつかっていく。



腹が立たないのは私が人格者だからでは無く、ぶつかる度に、私が
背負っているリュックのベルトについている金具(ちょうど胸元に
ある)に相手のセーターやシャツを引っ掛けて、びろろろ~~~んと
糸がほぐれるのが楽しいからである。自分からぶつかって来たもん
だから、文句が言えない。憤怒の形相で私の胸元から伸びている
自分の服の糸を強引に引っこ抜いて行きます。人によっては簡単に
抜けずにぐいぐいと引っ張ってます。ワシャ、タコか。もちろん、
ふわっと浮いたりせずにその光景を黙って微笑ましく見てます。


あははは~~~~って、そんな事をしている場合じゃない。


ミワンコフらがキャンセル待ちカウンターに行ってから全然帰って
こない。全ての列も動いたようには見えないどころか、膨れ上がって
来ている。そろそろ何か良い方法を思いつかないと寝る所も無くなる
かもしれない。ここは早急に皆を呼び寄せて、ターミナル2階の寿司屋
に行ってイクラ丼でも食ってから考える事にしよう。海鮮丼でも良いな。









さっぱり進展しません。

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北国に来たせいで帰宅出来ず。 3

2008年03月05日 | ボスヒコの「旅の疲れからくる笑い」

はい、着くよ……はい……着いたか?着いた?…まだ?………はい!着いた!

私達キスケ勢以外の乗客らが、一斉に猛スタートを切った。既にバスの出口が
混み出している。おばさんの大きな荷物がどこかに引っ掛かっているらしい。
舌打ちをする20歳くらいの女性。車内に列が出来る。なんとか割り込もうと
するオヤジ。おばさんの荷物も外れ、下痢の如く噴出される苛立ちがピークの
肉塊ども。私達もやっと腰をあげれて、外に降り立った。ターミナルに入る前
から空港が異様な雰囲気に包まれているのが解った。喧騒に近いザワザワと
した大勢の人達の声が漏れている。これは空港の音では無い。ヘヴィメタル
のライブ前でもこんなにはザワザワしない。ミワンコフとブー太郎がキャン
セル待ちのカウンターに行って来ると言って人込みの中に突っ込んで行った。


残された(というか、何にも出来ない)私とスタア、キトラと粉(女性)は
その辺でぼぉ~~~~っとする事にした……って、ぼぉ~~~~っと出来る
その辺がぬぁいっ!!休憩できるソファやテーブル席は当たり前、柱周り、
階段、角と言う角は全て疲れ切った人達で埋まりきっていたのだ。座れそうな
所はおかまいなしに座っている。それにあぶれた人達は座れそうだけど、若干
通り道かな~~って所に「座れる所が無いんだから仕方が無いだろ!」って
感じで逆切れぎみに座っている。それにもあぶれた私達のような後発組は、
あまり人が通らなそうな通り道に座ろうとする思考になるのだ。こうやって
空港自体が肉団子状態になっている。どうやら、私達の夕方便以前の朝便頃
から寒波による悪天候で欠航する飛行機が多発していたらしい。昨日から
空港に泊まり込んでいる人達は、既に身体になじんだ空港から支給された
毛布を被って寝ている。陽気な外国人グループはまるでバカンスを楽しむ
ように、自分達の大きなトランクを数個並べて、ゆったりと読書をしている。
どう見てもハンモックに見えて仕方が無い。中国人グループはおかずの取り
合いをしているような大声で喧嘩をしている。おそらく、「お前と来ると
いっつもこうなるアルよ!」とか言ってしまったのだろう。こんな状態を
見ていたら、少し思い出した事があった。1995年1月17日火曜日に発生した
大規模災害、阪神・淡路大震災だ。当初、私は兵庫県尼崎の実家にいた。
震災後、実家は全壊し、家屋が倒れ、土煙があがる街や避難所を歩いた時に
見た光景とこのターミナルの光景が似ていたのだ。世界各国で起こって
いる自然災害や戦争、テロ事件などの裏にはこういう光景が必ずある。
大自然の前では人間なんて……最高のテクノロジーですら……と、ひとり
深く考えていた時に、カバみたいなデカいおばはんにドン!と吹っ飛ばされた。












まだまだ空港内。                      ボスヒコ


 押さないと
 

北国に来たせいで帰宅出来ず。 2

2008年03月04日 | ボスヒコの「旅の疲れからくる笑い」

やっと、空港敷地内にバスが入った。ターミナルバスはもうすぐです。
後ろの関東組も隣の女性達も上着を着出し、荷物を棚から下ろし出す。
緊張感が走る車内。ほとんどの乗客が車内の真ん中の通路に半身を
出している状態で、停車後のかけっこ競争の為のスタンバイしている。


しかし。


ぜんっっっっっっっっっぜん、到着しません。外は吹雪の上、豪雪。
ここで降ろしてくれ!などを言う強者はいません。ほぼ止まっている
ぐらいのゆるい走行。苛立を漏らす言葉や天候を呪う言葉が、病原菌の
ように車内を蔓延していく。おそらく、ここにいる皆はスノボやスキー
帰りだろう。スポーツ後の心身ともに心地よい疲れに悪性のストレスが
浸食していっているのが解る。こりゃ、完璧に絵日記ネタですな~~と
私はぼぉ~っとして考えていたのですが、まだまだ到着する様子が無い。


「ああ…あ~~あ…………………あ~~あ………………」

「……………………………………………………ちょ、………………」

「もしもしぃ、あ、中川さん? いや!あのですね~、大変な事に…」

「こんな事ってあるんだね。まさか自分達が経験するとは……」

「マジで、帰れねえんじゃね?ヤッバいよ!」

「なんとか締め切りなりませんかね?………ならない?…あ~~~」

「おいおいおいおいおいおいおいおい……」

「今週、大事な仕事あんのに!!どう考えても徹夜じゃん!!」

「オレ、明日、ガッコ休みだもんね~~~」

「早くバス動いて~。この運転手、初めっから鈍臭かったもんね~。」

「これ、空港内、凄いんじゃない?ダッシュとかの問題じゃナイかも…」

「あ~~~~~~~~~~、会社に怒られる~~~~~~~~~」


皆、ほとんど地声です。ミワンコフはクライアントに電話をしている様子。
ブー太郎はケータイのネットで何か(おそらくキャンセル待ち情報)を
調べている。今回のキスケツアーのゲストは3人。キトラ、粉(女性)は
何をしているのかは確認出来なかった。スタアは見なくても解る。PSPの
「モンスターハンター」で狩りに明け暮れて、肉でも焼いているだろう。











明日、空港に降ります。                   ボスヒコ



 押して