絵本・絵本・絵本、絵本をつくりたい!

絵本を作ることによってつながる人との縁や新たな経験も自分にとってとても大切な事と実感しています

プラハ国立美術館展へ★

2008年01月22日 | アート・文化

金曜の夕方、仕事帰りに横浜そごう美術館へ行きました。最近特にチェコに惹かれるので‘プラハ’の文字をみて行きたい!と思っていました。

200余年の歴史を誇るプラハ国立美術館の16-17世紀に描かれたフランドル(ベルギー西部及びオランダ西南部とフランス最北部)絵画黄金期の秀作70点の展覧会…チラシより。

気に入った絵の作者をみると、‘ピーテル・ブリューゲル(子)’と書いてあります。同じ画家だったお父さんと同名のため‘(子)’と表記されていたのでした。このピーテル・ブリューゲルは、幼い時に亡くなったお父さんの絵を多く模作して、世に広めていたとか。絵の手ほどきは細密画家だったおばあさんにうけたのではないかとの解説。

お父さんのピーテル・ブリューゲルは、季節の移り変わりに興味をもった初めての画家ともいわれているそうです。

水源・小川・川・河口という連作があり、この絵は「人生」も表していると解説がありました。絵は水源→河口にむかってだんだん、暗くなっていく雰囲気。。。

このころの絵は、比喩や教訓的な意味合いが含まれたものが多いそうで

鳥罠のある冬景色 → 鳥罠はどこにでもいる悪魔の比喩で、人は永遠の生に到達するために常に用心しなければならない

飲酒 → 適度な飲酒は感覚を研ぎ澄ませ心配事を追い払う(当時の教養人たちは飲酒を好意的にとらえていた)とか。

人間の自尊心や愚かさ、努力のはかなさをあらわす‘バベルの塔’もよく描かれていたそうです。

プラハ国立美術館といっても、チェコの風景にふれられた訳ではなく、ちょっと残念でしたが、‘ピーテル・ブリューゲル(子)’の絵はよかったです(^_^)


トコトン!神沢利子展へ☆

2008年01月22日 | アート・文化

先々週、NHKから急に飛びこんできた情報でした。三鷹市美術ギャラリー、絵本作家神沢利子展が13日まで開催と。「子供にめいっぱい子供時代を楽しんでほしいの」というご本人のメッセージも…12日行ってきました。

受付で手がきの案内図をいただきました。見ると1から4のへやにわかれています。

‘1のへや’に入ると、ど~んと真ん中に、絵本に出てくるキャラクターのジオラマがあり、わぁ~っ♪となります。そして、「ぽとんぽとんはなんのおと」平山英三さんのかわいいクマの絵や、「おっとせいおんど」あべ弘士さんの絵をみて楽しくなります。神沢さんの書かれた文章がまた、面白い↓(*^_^*)g

ねれば らくちん なかまたち
あしあと つかんで どーなつ できた
どーなつ ならんで どんぶらせ
あ どんぶらせ

‘2のへや’は懐かしい(自分の弟の絵本の中にあったので)「はけたよはけたよ」西巻茅子さんの絵がありました。教科書にも載っているらしい代表作「くまの子ウーフ」井上洋介さんの絵、そして、神沢さんが子供時代に思っていたことや疑問だったことを書きつくしたという「いないいないばあや」「流れのほとり」という本が紹介されていました。

‘3のへや’は「書くことは生きること」というテーマで年譜が貼られていました。生活費の為に投稿を始め「ちびっこカムのぼうけん」という作品でデビューしながらも、結核にかかり、病気をおして子育てしながら書いていたこと、66歳で乳がんにかかり克服したことを知り(今も現役で、80歳を超えてらっしゃる)、心の底からスゴイなぁーと思いました。

「お月さん舟でおでかけなされ」は神沢さんが展示会でみて気に入られた赤羽末吉さん('スーホの白い馬'を描かれた方)に依頼して、絵とは違う方法でいきますと言われ、出来上がりを楽しみにしていた作品だそうです。典具帖紙といううすい和紙を幾重にも重ねて描かれているとか。

‘4のへや’はシベリアの猟師の絵本「鹿よ おれの兄弟よ」G.D.パヴリーシンさんという方のきれいな細密画が並んでいました。

最後の部屋の前に子供達が絵本を読むことができるスペースがありました。真ん中には段ボールで作られた’家’。窓をのぞくとウーフ家族が食事中。更に、段ボールで作られた大きな「本」やコルクのとっての小さな扉がたくさん付いた大きな「棚」も目をひきました。なぜか扉というのは開けてみたくなります(^_^)。

神沢さんのたくましい生き方に触れられ、たくさんの方の原画もみられて、ジオラマや段ボールで作られたものにワクワク出来て、とても楽しめる展示会でしたヽ(^o^)丿

本年もどうぞ、よろしくお願い致します。良い年となりますように。