気の広場

気の世界あれこれ・・・
  日常雑感あれこれ・・・

急ぐ気持ちを制する

2010-11-09 05:38:28 | Weblog
一日に十里の道を行くよりも

  十日に一里行くぞ楽しき ・・・ という古歌があります。


やはり 「急ぐべからず」 ・・・ を説いたものです。


「一日に十里(約40キロ)も歩こう なんて

   そんなスピード狂(!)ではいけませんよ。

 周りの景色などを楽しみ 道草もくいながら

   十日かかって一里行くぐらいのユッタリした気持になりなさい」

 ・・・ というのです。



自動車も鉄道もなく

  乗り物といえば駕籠(かご)と馬ぐらいしかなかった時代にさえ

  ・・・ ユックリ主義をすすめる このような歌があったのです。



亡き父が よく口にした句に

  カタツムリそろそろ登れ富士の山 ・・・ があります。


のろいものの代表ともいうべきカタツムリを

  天下の名峰富士山に登らせ

    しかも 「そろそろ登れ」 ・・・ といいきかせる。


ユックリ精神を極限的に誇張して描いて ・・・ 教訓とした句です。



文明の発達によるスピード化は いたしかたないとしても

これが

人間たちのセッカチな気分や急ぐ心を刺激し 煽っているとするなら

  ・・・ めでたいことではけっしてありません。



スピード時代であるからこそ 急ぐ気持ちをいっそう制するよう

  ひとりひとりが ・・・ 「自衛」の姿勢を確立すべきでしょうね。


群集心理で「理由なく急ぐ」ことから

  よい結果が生じるためしはない ・・・ からです。




    


もっと悠々 ドッシリと生きたい

2010-11-09 05:06:16 | Weblog
「急ぐべからず」を説いた俚諺(りげん)のたぐいは

  世界各国に 非常に多いですね。


これが多いということは

  「急ぐ」人間が 世に多いからこそでしょう。



人間はとかく

「あせる気持」や

  「急(せ)かされる気分」に陥りやすいものです。

そのために ・・・ しなくてもよい失敗をしてしまいます。



だから これを戒める金言のたぐいが

  古今東西にたくさん生まれることになります。


急がば回れ。 ・・・ 日本

あわてる蟹(かに)は穴に入れぬ。 ・・・ 日本

あわて者の半人足(一人前の役に立たない) ・・・ 日本

誤りは急ぎのうちにある。 ・・・ 中国

急ぐなら もっとゆっくりしろ。 ・・・ イギリス

長いあいだ待つ人が ほしいものを手に入れる。 ・・・ エジプト



日本人ほどセッカチでない諸国民のあいだでさえ

  「急ぐ」ことが これほど口やかましく戒められています。


まして いわんや ・・・ ということになるはずです。



われらスベカラク ・・・
 
  もっと悠々 ドッシリと ・・・ 生きたいものですね!






「 待つ楽しみ 」を味わう

2010-11-09 04:33:09 | Weblog
ヨーロッパの自然は

  特別にスケールが大きいわけではなく 日本と大差がない。

しかし そこの住民は 日本人よりはかなり気が長いようだ。

とくに英国人は

  私たちと同じ島国民族でありながら ずいぶん気が長い。


人口の過密ということがまた

  日本人のセカセカ病のひとつの因なのであろうか?



ヨーロッパのレストランに入ると

  日本人は たいていイライラさせられる。

腹が立ってくるかもくるかもしれぬ。

料理の運ばれてくるのがあまりにも遅く

  一時間ぐらい待たされるなど 珍しいことではないからである。



しかし これに慣れてしまうと

いつくるのかもわからぬ料理を ゆうゆうと待つ

  ノンビリした心境を楽しむことができるようになる。



そして 日本に帰って

料理の運ばれる速さに驚き あきれ ・・・

  「これでは 待つ楽しみがないじゃないか!」

         ・・・ と 怒りたくさえなってくるのである。