きもブログ

 「いやどみ☆こ~せい」のブログ。
後悔と、
希望。
これまでも、これからも、今を刻むブログです。

いつか僕らも屍となり

2009年12月15日 01時37分25秒 | Weblog
「なんとかなりませんか。」

部室の大移動。
演劇部室を見れば、まさしく「ゴミ屋敷」。

演劇部のゴミばかりではない。
窓が割られ、外部から中に放りこまれたゴミもいっぱい。


「うわー。もう勘弁してよ。」

振り返ると、得体の知れない汁が、得体の知れないプラスチック容器から流れでている。


こっぴどく叱られた彼女たちにとっては、全てが憎きゴミ。

「大会前なのに……」

と、それは一言も言わない。

偉い。

いや、そもそも大会前という意識がなかったりして(笑えない)。

古いランドセル。
「捨てよう」

「いや、使うかも」
と僕。冷たい視線の部員たち。

いや、ほら、ラストでコレに照明当たるだけでも、場合によっては泣けるべ?

即興で「分校の最後の卒業生が同窓会ひらく話」のシナリオつくろうとしたが、皆すでに次の作業に入っていた。


新しい部室。
そこに足を踏み入れると、
皆、楽しそうだ。


「ここ、何置く?」
「部室って何飾るんだっけ。」
「写真とか?」

さっきの部屋で見付けた、サザエさんみたいな髪型の女性たちの写真。
彼女たちもそうやって、思い出を残していったのだろう。


「佐賀東の部員が20人くらいいた時代」

未来から見たら、今の僕らはそんな感じかな。

去年作った「学習塾の窓」。きっと誰かが褒めてくれるかな。

いや、ゴミだよな。


僕らがつくってきた
あれこれ
苦い顔でつまみ出される。
そして灰になる。
まさに名前を失った屍になる。


だけど、今はこれでいい。

「じゃ、何の写真にする?」

この瞬間も、幸せだから。


一期一会の舞台。
はかないけど、きっと何かを残す60分になるだろう。

振り返ることなく、
やるしかない。

いつかここが
笑顔の写真でいっぱいの部室になることを夢見て。