「なんとかなりませんか。」
部室の大移動。
演劇部室を見れば、まさしく「ゴミ屋敷」。
演劇部のゴミばかりではない。
窓が割られ、外部から中に放りこまれたゴミもいっぱい。
「うわー。もう勘弁してよ。」
振り返ると、得体の知れない汁が、得体の知れないプラスチック容器から流れでている。
こっぴどく叱られた彼女たちにとっては、全てが憎きゴミ。
「大会前なのに……」
と、それは一言も言わない。
偉い。
いや、そもそも大会前という意識がなかったりして(笑えない)。
古いランドセル。
「捨てよう」
「いや、使うかも」
と僕。冷たい視線の部員たち。
いや、ほら、ラストでコレに照明当たるだけでも、場合によっては泣けるべ?
即興で「分校の最後の卒業生が同窓会ひらく話」のシナリオつくろうとしたが、皆すでに次の作業に入っていた。
新しい部室。
そこに足を踏み入れると、
皆、楽しそうだ。
「ここ、何置く?」
「部室って何飾るんだっけ。」
「写真とか?」
さっきの部屋で見付けた、サザエさんみたいな髪型の女性たちの写真。
彼女たちもそうやって、思い出を残していったのだろう。
「佐賀東の部員が20人くらいいた時代」
未来から見たら、今の僕らはそんな感じかな。
去年作った「学習塾の窓」。きっと誰かが褒めてくれるかな。
いや、ゴミだよな。
僕らがつくってきた
あれこれ
苦い顔でつまみ出される。
そして灰になる。
まさに名前を失った屍になる。
だけど、今はこれでいい。
「じゃ、何の写真にする?」
この瞬間も、幸せだから。
一期一会の舞台。
はかないけど、きっと何かを残す60分になるだろう。
振り返ることなく、
やるしかない。
いつかここが
笑顔の写真でいっぱいの部室になることを夢見て。
部室の大移動。
演劇部室を見れば、まさしく「ゴミ屋敷」。
演劇部のゴミばかりではない。
窓が割られ、外部から中に放りこまれたゴミもいっぱい。
「うわー。もう勘弁してよ。」
振り返ると、得体の知れない汁が、得体の知れないプラスチック容器から流れでている。
こっぴどく叱られた彼女たちにとっては、全てが憎きゴミ。
「大会前なのに……」
と、それは一言も言わない。
偉い。
いや、そもそも大会前という意識がなかったりして(笑えない)。
古いランドセル。
「捨てよう」
「いや、使うかも」
と僕。冷たい視線の部員たち。
いや、ほら、ラストでコレに照明当たるだけでも、場合によっては泣けるべ?
即興で「分校の最後の卒業生が同窓会ひらく話」のシナリオつくろうとしたが、皆すでに次の作業に入っていた。
新しい部室。
そこに足を踏み入れると、
皆、楽しそうだ。
「ここ、何置く?」
「部室って何飾るんだっけ。」
「写真とか?」
さっきの部屋で見付けた、サザエさんみたいな髪型の女性たちの写真。
彼女たちもそうやって、思い出を残していったのだろう。
「佐賀東の部員が20人くらいいた時代」
未来から見たら、今の僕らはそんな感じかな。
去年作った「学習塾の窓」。きっと誰かが褒めてくれるかな。
いや、ゴミだよな。
僕らがつくってきた
あれこれ
苦い顔でつまみ出される。
そして灰になる。
まさに名前を失った屍になる。
だけど、今はこれでいい。
「じゃ、何の写真にする?」
この瞬間も、幸せだから。
一期一会の舞台。
はかないけど、きっと何かを残す60分になるだろう。
振り返ることなく、
やるしかない。
いつかここが
笑顔の写真でいっぱいの部室になることを夢見て。