きもブログ

 「いやどみ☆こ~せい」のブログ。
後悔と、
希望。
これまでも、これからも、今を刻むブログです。

感謝

2009年07月27日 00時13分15秒 | Weblog
西部地区演劇祭、本番。

初舞台と最後の舞台。
出会いと別れの場所。

目に見える涙、見えない涙の結晶を、今年もまた見ることができました。

「はずかしさ」を敵にまわしつつ、時には周囲と衝突しながら自分の殻を破る一年生。
あんなこんなを思い出しながら、自分の成長を実感する三年生。
その二つのドラマの狭間で、もがく二年生。

舞台が終わって帰宅し、今日見た色々な顔を思い出しながら、自分が高校演劇に出会った八年前のこと、八年間見てきたみんなのそれぞれの表情を思い浮かべていました。


今回の作品では、はじめて「家族」を扱いました。

「働く父親」「姉妹の絆」
僕自身、脚本に出てきたような「家族」を、体験したことがありません。小学生の時から両親の離婚調停まで、父とは一言もコトバを交わしたことがなかったですから。だから父と娘の会話は、あれが「想像」の限界でした。

だけど、役者や裏方たちが練習中に交わしていた言葉と議論、舞台後の、いくつかのお客さんの涙を見て、自分の「想像」に嘘はなかったんだなと、……つまり、自分自身が幼少から経験した「家族もどき」は、たとえ体を成していなくても「家族」だったんだな、ということがわかりました。

新たな挑戦でした。
自分を見つめ直す作業でもありました。
またいつか、「父」を描く作品を書きたい。

「見に来たい」とおっしゃってて、雨のため来られなかった方々、ご迷惑をおかけしました。
「交通機関、他にありませんか」「迂回のルートを探してます……」など、たくさんのメールをいただきながら、舞台準備で返信できず、心痛してました。本当にごめんなさい。
でも……、ありがとうございました。

そして、他校も含めて、今回の演劇祭に関わった多くの方々、お疲れ様でした。
佐賀東の部員たち。部長をはじめ、自分たちでよく考えてくれました。部室に近付くと聞こえてくる真剣な声を聞いて、頼もしかった。でも、まだまだこれからだよな。

僕に演劇を教えてくれた「唐西の元一年生」メンバー。言いたくないけど、とりあえず「今までありがとう」。転勤してからも、君たちは「佐賀東の演劇部、応援してます!」「佐賀東の舞台、楽しみ」というメールを送ってくれてましたね。自分達のアレコレを二の次にして、他人を思いやれる君達との出会い、誇りです。


最後に……。
「家族」を描いたこの舞台、34年間一緒に苦難を共にして、元気に振る舞いながらも、今なお難病と闘っている母に見せてあげたかったのですが、車が止まってしまいそれも叶いませんでした。
でも、いつか、「梧郎」と「二人の娘」のように、自分のイマを見せれるような生き方ができたらな、と思っています。

それが、今の僕の夢です。

Scale model

2009年07月17日 01時48分18秒 | Weblog
一週間後の舞台。
音響用のCDを焼く。
完成したが、再生する装置を職場に置き忘れていたことに気付く。
そういえば、と、部屋にのさばっていたPS3の存在に気付く。

CDを入れてみたら、でっかい地球が回転していた。

32型に広がる、一人暮らしには調度いい大きな地球がまわっている。

不思議だけど地球は今日もまわっていて

不思議だけど僕はゴマつぶよりちっちゃな存在のくせに、さぞかしでっかい宇宙を泳ぎまわっているかのような顔して、

それこそのさばっている。

でもみんな、そうなんだよな。

「わかりません」という進路希望が、無限の夢を示しているのと同じように、

小っちゃい存在の僕らの頭の中は、面倒くさいほど騒がしく、だだっ広い。

そんなんが、幾億も、この32型にも満たない青い球体に詰め込まれてそうで、なんだかほっとする。

人生が、夢の中の出来事のようだ。

夢が終われば、この地球も同時に消えそうな気がする。

勝手な発想だけど、誰しもが抱く錯覚なんだよ、きっと。


そう。
錯覚。

目が眩んでくるよ。

振り返れば全てが色褪せて

2009年07月13日 02時16分19秒 | Weblog
「テレビの右上に『アナログ』の文字がある場合、2011年には……」

と、この手の広報(販促?)も増えてきた。もうあなたのテレビは古いのよ、二年後には見えなくなるのよ、と、何だかやけに慌ただしい。

うちはもう、地デジ対応だ。久々に「アナログ」で見てみると感じる。アナログって、画面こんなに汚かったっけか、って。

祖父母の家で新しいテレビを買うと、僕はいつも「接続担当」だった。古いテレビへの未練を残しつつも、新しく居座ったテレビのスイッチを入れるたときは、「きれいかあー」と、感嘆の声があがったものだ。
信じられないけどさ、今見ているよれよれの「アナログ」を美しいと感じていた時代があったんだよな。
思えば、今のテレビを買う前までは、「アナログもデジタルも、画質は大差ないから……」などと思っていた。よりよいものに慣れると、どうやらかつての色々な「拙さ」が鮮明にわかってしまうらしい。

新しい環境に慣れたとき、ふと振り返ってみれば、過去の幼く脆い自分をほろ苦く、切なく思い出す。

成長って、そんなものだ。

物事の多くが、結局は相対的な比較で評価される。

自己と他者。過去と現在。

比較という響きは決して心地よくないけど、かつてを振り返るからこそ人は成長を実感できるってもんだ。

いつもの持論でいくなら、成長は常に右上がりのグラフ。呼吸をするたび、歯を磨くたび、夜が明けるたび、ベクトルはどんどん右上がりに進む。

苦い経験も、貧相な失敗も、すべてベクトルの矢印を加速させる。


成長。成長!成長!!


だだ、ちょっと、ウザいかもね。
そういう人生もさ。

でもさ、わかってるんだ。
みんな。そんなことぐらいさ。

だから、色褪せた過去を本気で否定したりしない。棄てられない昔のおもちゃみたいだ。

きっと、完全に地デジ化する直前、人は「アナログ」のよれよれ映像を懐かしんだりするのだろう。最後の「砂嵐」に涙するテレビ関係者もいたりするのかな。

都合のいい生き物だな。

でも、そうやって、実感するんだよね。

生きてるってこと。

不完全な夜明け

2009年07月02日 03時02分51秒 | Weblog
不完全ながら、西部地区演劇祭の台本が、今、完成しました。
でも、かなり不安。

時間も、このままだと65分くらいか……(60分以内が目標)。
今回は場転も暗転も、多い。何年ぶりだ?こんなの。

過剰に期待されてる今年。
大丈夫かな。

もちろん、書き直す暇はない。
いや、明日の朝読み返したら、素敵だったりするのか?
といっても、「朝」が来るまであと三時間かよ。
まあ、でも、いつもこうやってきたやんか。うん!

今回は、他校の生徒さんとの合同公演。

初参加。初メイク。初舞台。
いろんな皆の期待が渦巻く演劇祭になりそう。
はからずも、ウチは大トリです。

台本は不安ですが、今年もまた、たくさんの笑顔と出会えそうです。