きもブログ

 「いやどみ☆こ~せい」のブログ。
後悔と、
希望。
これまでも、これからも、今を刻むブログです。

2013年05月03日 03時28分02秒 | Weblog
二年前。
うちの部員たちが、どういう理由でか忘れてしまったけど、「円」になって話をし、最後は結局、みんなで泣いた。

解散したそのあとのことである。
当時入ってきたばかりの一年生の1人の女子が、「一年生だけで自己紹介をしよう」と持ちかけ、彼女たちだけの小さな「円」をつくった。

「自己紹介」は彼女たちが入部した日に終えたはずだった。だけど彼女はこう続けた。


「これから三年間やっていく仲間だから、本当の自己紹介をしたい。」


今、三年生になった彼女は、部長をしている。

二年が経ち、彼女が目を見張るほど成長したかといえば、そうではない。「今日は一年生に厳しいことを言わなくちゃ。」と覚悟を決めていたものの、朝から緊張で顔がこわばっていた。不安そうな眉間のカタチは、あの頃と少しも変わっていない。

だけれども、彼女が立派に今日を乗り越えることができたのは、彼女とともに皆が少しずつ成長を遂げてきたからだ。
あの時彼女に促されて自己紹介をした同級生が彼女を助け、その同級生が育てた二年生が彼女を支え、その先輩たちの姿を観て堅い決意をもとに入部してきた一年生が、彼女の震えた言葉を当然のごとく受け止めてくれたからだ。

今日。
彼女たちが二年前に自分たちだけでつくったあの小さな「円」よりも、もっともっと大きな「円」の中で、一年生が自分のことを涙を流しながら語った。


「これから三年間やっていく仲間だから、本当の自己紹介をしたい。」

まだ出会ったばかりの一年生だが、ひとりひとりがそんな想いを胸に秘めて語っていたような気がして、我々も涙を流しながら聞いた。


「『円』って『縁』だよね。すごいよね!」

今年卒業した部員が興奮しながら僕にこう話しかけてきた。
その言葉がずっと心に残っている。


みんな、つながっているんだなと思う。

みんな、つながる運命にあったんだなと思う。