気ままな旅

マイカーでの気ままな旅で、束縛された予定や時間にとらわれない、自由奔放な行動をとる旅の紹介です。

土佐の山里での蜂との奮戦

2008-08-07 12:20:10 | 気ままな旅
 8月2日(土)私たちは、故郷である高知県佐川町へ法事のために帰省した。
佐川町にある実家は、一昨年の大掛かりな改装工事も終え、近代的な明るい家に生まれ変わっている。
 日常生活をする上での機能面も向上して、大変生活しやすい家にもなっている。
 通常は無人の家であるが、今年の4月よりNPO地域活性化隊員の女性が一年間の予定で住んでいる。
 私どもの法事などで帰省する折には、家を空けてもらっているが、何かと話しや話題もあって、今回は一緒にコーヒなどを飲んで過ごす時間も多かった。
 さすがNPO女性隊員、考え方や気配りなどがすばらしい。
 地元の方々からも、気楽に接して人気の的になっているようだ。
 地元で採れた野菜や果物などの差し入れも多いようである。

 家に帰り、この女性隊員との歓談が終わった後、勝手口や居間の前でもある付近に、やたらと蜂が飛び回っていることに気がついた。
 蜂はスズメバチと言う大きな蜂で、マスコミ等でも蜂の被害で、しばしば話題になっている。
 屋根の軒下に数十匹がたむろしている姿が見える。
 こんな大きな蜂に刺されたら、たまらないと恐怖が湧いてくる。
 幸いにして人を襲ってくる気配はなそうであるが、季節によっては、ちょっとの刺激で集団で襲ってくることも考えられる。
 これは何とかして退治しなければと思った。   

                 
               今回、居間天上の屋根裏に作られていた巣 

           
                      今回退治したスズメバチの巣              

 夕食の準備で近くのスーパーに行った折り、蜂退治のスプレーを販売していた。
 表示内容を見ると、10m先まで30秒間の噴射が可能と書いてある。
 早速、購入して効能を確かめてみる事にした。
 夕食が終わった8時ごろ、懐中電灯をもって外に出てみる。
 周辺は真っ暗である。
 屋根の軒下を懐中電灯で照射してみると、スズメバチが壁や垂木に群がっているのが見える。
 私は頭と顔に白いタオルをほうかぶりしているが、完全武装をしているわけではない。
 蜂の習性から、夜は飛ばないと思っている。
 数匹のスズメバチに襲われたらたまったものではない。
 噴射後には、すぐに逃げることも考えて行動を開始した。
 懐中電灯で蜂のいる所を照らし、そこをめざしてスプレイを噴射する。
 スプレイは勢いよく噴射し、蜂のいる場所全体を包み込むように散布していく。
 驚いた蜂の数匹が飛び立って、私の方を目指して、何匹かが襲ってくる。
 私が顔にかぶっている、白いタオルにあたって来るが手で払う。
 私は10秒間ぐらい噴射して、すぐに家の中に退散、追ってくる蜂はいない。
 15分ほど経過して、外の様子を見ると、無数の蜂が庭や通路に落ちてもがいている。
 屋根の軒下を照射すると、まだ数匹がいる。
 もう一度スプレイを噴射する。
 軒下には一匹のスズメバチも見当たらなくなった。
 「どうやら蜂は退治できたようである」と思った。

            
               以前に玄関上の屋根裏に作られていた巣 

 翌朝、スズメバチが退治できたかどうか、確認するために外に出てみる。
 庭や通路には無数のスズメバチの死体が散らばっている。
 軒下を見ると、そこには、数は少ないものの、相変わらずスズメバチが飛び回っているではないか、 私はがっかりする。
 もっと大きな問題がありそうだ。
 屋根の軒下の蜂をよく観察してみると、垂木と壁の間に隙間があって、そこから蜂が出入りしているように見える。
 まさか、家の中の、屋根裏に巣を造っているのではと、恐怖を感じる。
 念のために、屋根裏を、居間の押入れの中にある、出入れ口の蓋を開け、除いてみると、大きな蜂の巣があり、壁にはスズメバチが群がっているのが見える。
 なんてことだ、無人の家とは言え、付近には家もたくさんあり、こんな大きな蜂が家の中に巣を造るなんて、考えてもみなかった。
 大変な驚きとショックな気持ちであった。
 天上入り口のの蓋を閉じて、思案することにした。
 さて、どうして退治するか! 
 このまま放置しておくと、巣の中の幼虫が巣立って、数も益々増え、住民や近所の方々に恐怖を与え続けることになる。
 いっそ、業者の方に依頼しょうかとも考える。
 私の滞在は明日の昼頃までで、これからは法事が始まる。
 
 近くにあるお寺で法事を済ました後、姉や甥夫婦と夕食を共にしている時に、甥から「バルサン」を使用したらとの話しがあった。
 私はこれだと思い、夕食の終わった後、ドラッグストアーに行って、担当員の説明を聞き、試してみる事にした。
 ご存知のとおり、バルサンはアブラ虫やダニなどを、天上などに置くことによって、無色の気体が家中に流れ殺虫する薬剤である。
 
 夕食後の8時ごろ、昨夜と同じように外から、先ほど買ったスプレイを、蜂のいる屋根の軒下に向かって噴射する。
 その後に家の中に入り、屋根裏に通じる蓋を開け、懐中電灯で照射すると、巣の近辺にはスズメバチが群がっている。
 私はバルサンを仕様書通りに実施して梁の上に置き、スプレイを蜂の巣の方向に向かって10秒ほど噴射して、天上の蓋を閉じる。
 早く閉じないと、蜂が後ろに回って刺されたら大変だ。狭い屋根裏の出入り口では身動きが出来ない。
 蜂退治の全ての作業が終わった後、すぐにせきと、のどの痛みを感じ、妻と家の外に出て待機することにした。
 バルサンの使用を開始して2~3時間は家にいないほうが良さそうだ。
 妻と相談して、近くの公園まで車で行って、車中で待機することにした。
 川の側で、照明もあり、車が待機できる適当な場所であった。
 私どもの旅の基本は、車中泊であるから、車内にはベットも用意してあって、横のなると、すぐに二人とも眠ってしまった。
 ところが、11時ごろ、外から声がするので、目を覚ますと二人の警察官が立っていた。
 県外ナンバーであることから不審に思ったのだろうか!
 免許証を見せ、理由を説明すると、納得してすぐに立ち去って行ったが、故郷で職務尋問されるのは初めてであった。
 警察官が立ち去った後も、車中で4時ごろまで眠りについて帰宅した。
 帰宅した家の中には、ガスの臭いはなく、いつもと変わりはなかった。
 その後も6時半頃まで仮眠して、外の様子を見るとスズメバチの姿はなかった。
どうやら蜂退治に成功したらしい。
 念のため、屋根裏をのぞくと数匹の蜂がいたが、再びスプレイを噴射して退治する。
 しかし、今まで気が付かなかったが、玄関上の屋根裏にもご覧のような大きな蜂の巣があった。
 巣の形態から、スズメバチではないようだが、以前にも蜂がよく出入れしていたようである。 

 昼頃に外に出て様子をみると、飛び回っている蜂の姿はなく、退治できたように思えた。
 
 今回は法事の為に帰省したが、蜂退治でごったがやした毎日であった。
 そして、退治できた安堵な気持ちと、疲れを同時に感じ、土佐の里山を後にした。