☆ バイオエネルギー需要に対応する植物生産の拡大技術
コスモ石油はエネルギー転換への研究として植物の葉緑素を増やし光合成を促進する液体肥料を開発した。
原料となるのは植物の成長力生命力を高める効果があるアミノ酸「ALA(アラ)」。
コスモ石油では微生物を使った特殊な発酵法を開発、世界で初めてALAの量産に成功した。
ALAを与えた花は冷蔵庫の中でも元気なままだ。
この効果を世界的にも寒暖差の激しい地域や荒れた塩害の土地、アルカリの土地で植物生産をアップさせることができると期待をかける。目指すのは砂漠の緑地化だ。
既に3年前から中国でALAを使った緑化実験を実施、さらに農業用肥料として世界13ヵ国で販売している。
農業生産を拡大し食料として十分供給されれば、余った植物をバイオエネルギーに使えばいという。
こうした環境技術を国際競争力アップに繋げるため、国も世界へアピールをしている。3月開催された、環境問題を話し合う国際会議でも、2050年までにCO2排出量を半減する技術計画を提唱した。
環境立国を目指す日本だが、分野ごとの技術はトップレベルだとしても範囲が広いため総合的に推進する力が不足している。東大が始める分野を横断した研究は日本の環境技術を総合的に強めることになるかもしれない。