始めてから分かる起業の体験記

新会社法で、簡単になったとはいえ、やはり起業は面倒なことが多い。体験して始めて分かったことなどの話をします。

WBS 4月9日放送のメモ (CO2に挑戦)-2

2008-04-10 22:44:21 | WBS

     光合成で空気中のCO2を減らす

さらに、先を見据えCO2を光合成で削減する試みも進められている。

「サカタのタネ」では、扱う園芸植物が自然に持つ光合成によるCO2浄化作用がどれだけ環境対策に役立つか研究をした。
その結果、“サンパチェンス”という植物が通常の園芸植物に比べ約4~6倍のCO2浄化作用があることが分かった。研究結果発表の後は、事業所、学校、公共施設向けの受注が急増しているという。

他にも光合成の働きによる環境技術に注目したのは、サプリメント販売の「()ユーグレナ」。
社名と同名の“ユーグレナ”という藻の仲間から、ビタミンを多く含むサプリメントを作り出した。

沖縄に大規模なユーグレナの培養施設を持ち、食品としてだけではなくユーグレナはCO2浄化作用が高く、固定化に有効であることが分かっている。

動物と植物の中間微生物であるユーグレナの研究は大学で数十年前から進められていて、光合成によるCO2吸収能力は植物の数十倍という。

ユーグレナの研究で使っている装置には、常に大気中の1000倍の濃度のCO2が送られている。このように濃いCO2の中でも光合成を行い培養されていくユーグレナは非常に珍しい生物という。

この性質を使って、工場などから排出されるCO2をユーグレナに吸収させ、育ったユーグレナは食品に加工する循環システムを作り出そうというのが狙い。既に数社から共同研究へのアプローチが来ているようだ。

光合成を利用してCO2を藻類に固定化する技術は研究が始まったばかり。日本のユーグレナの研究が、CO2削減の主役となれるよう、産学一緒に研究を進めたいという。

CO2削減で、世界をリードする技術が、今日本で目を出しつつあるようだ。


WBS 4月9日放送のメモ (CO2に挑戦)-1

2008-04-10 08:37:29 | WBS

     排出されたCO2を減らす試み

日本は、京都議定書において今年から2012年までに温室効果ガスを6%削減することを約束している。

温室効果ガスの中でも温室効果の高いCO2をどう減らすか、最新技術による革新的研究が始まっていた。

京都にある財団法人「地球環境産業技術研究機構」では、排出されたCO2を大量に処理する最新の研究を進めている。
その最も簡単な方法は、地中の安定な場所に入れてしまうことだった。

“CCS”と呼ばれるこの方法は、地中粘土層のさらに下にある地下水層にCO2を注入し地下に固定、閉じこめる技術である。
5年前から国内で実証実験を始めていて、1万トンのCO2を漏れることなく地下に固定することに成功した。

CCS実用化の切り札となるのが筒状の特殊フィルター、CO2を大量に含む気体をこのフィルターに通すことによって、CO2だけを分離できる。

同研究所は、この装置を大型化してCO2回収装置として実用化するのが狙いだ。
そのためには、発電所や製鉄所のように経済性の増す大型事業所と提携していくことが重要という。

東京大学では、排出されたCO2を原料として直接使おうとする試みをしている。
CO2を圧縮してできる抽出物を石油から取り出した液体に混ぜるとプラスティックが出来上がるのだ。

東大では40年も前からこの研究を続けていたが、去年複数の大学、4つの企業(住友化学、住友精化、帝人、三菱商事)が参加したことによって実用化へ本格的に動き出した。

素材メーカーの参加で、工業化の可能性が高まり、将来、塗料・接着剤・フィルムなどの多くの用途の可能性も出てきている。

どれほど削減できるか未知数ながら、CO2が出るのを抑えるのではなく、排出されてしまったCO2を減らすために原料として使うという新たな方向性に関心が高まっている。

参加企業は環境ビジネスとしてかなりの期待をかけているようだ。