始めてから分かる起業の体験記

新会社法で、簡単になったとはいえ、やはり起業は面倒なことが多い。体験して始めて分かったことなどの話をします。

WBS 8月29日放送のメモ (「生活防衛」時代の売り方)-2

2008-08-30 23:31:10 | WBS

     売る側の価値ではなく、消費者の価値を活用する

生活防衛意識で大きく変わったのが、うち食の増加だ。

一般の人が料理レシピを投稿・検索するサイト「クックパッド」は、毎月450万人がアクセスする。
その運営会社にはキッチンを併設したオフィスがあり、スタッフ自ら日々投稿されるレシピで料理を作って試し、クオリティーの向上に努めている。

最近、食品メーカーからの販促依頼が増えているという。
例えば、ある食品の調理の仕方を450万人に聞けば、“力のあるメニュー”が出てくる。そのメニューを商品に明示するなど販促に使えるわけだ。

さらにサイトで公募した要望から商品開発にまでいたった納豆“大絶賛 納豆”が、9月「ミツカン」から販売される。

販促依頼は食品メーカーにとどまらず、電機メーカーからも来る。

松下電器は、9月発売予定の新型スチームオーブンレンジ“ビストロ”をクックパッドの会員クチコミ効果を利用する。

上下で別々の調理ができる優れモノを、クックパッドの会員に事前モニターしてもらい、その結果をサイトでレポートする企画。

会員の数も多く、レベルも高いので、いい意見がもらえると期待されている。実際、昨年タイアップした電気圧力鍋は約10倍売上を伸ばした。

売り手側が、価格や商品の価値で消費者にうったえる時代から、消費者にとっての価値を伝えていかなくてはいけない時代になったようだ。

WBS 8月29日放送のメモ (「生活防衛」時代の売り方)-1

2008-08-30 12:31:47 | WBS

     客をあきさせない工夫

相次ぐ値上げ、消費者が生活防衛に向かう中、それでも売上を伸ばす売り方があった。

セブン&アイホールディングスは、29日、東京の西新井に低価格専門のディスカウント店「The PRICE」をオープンした。

食料品、日用品にアイテム数を絞り込み、イトーヨーカドーより価格を1~3割安くしている。このようにスーパー各社では消費者の節約志向のなか、低価格路線への転換が始まっている。

一方で、価格ではない方法で客数を増やし売上の伸ばしているケースもある。

インテリアショップ「フランフラン」を展開する『㈱バルス』は、21ヶ月連続の増収となっている。
29日、“シブヤ
フランフラン”は秋冬商品の展開を開始した。シーズンコンセプトは“ビター&スイート”、店内では新商品の多さに目を引く。

フランフランは、約8割がリピーターのため、来店頻度を上げる工夫が必要となる。
同社は、客の来店頻度が平均1ヶ月に1回程度であること着目し、通常ならシーズンごとの行う店舗レイアウトや新商品投入を月に1,2回とかなり頻度を増やした。

常に楽しく、わくわくさせるためには、売り場や商品を頻繁に変えていく努力が必要という。

さらに、新規顧客獲得のため開発する、セレクトショップや電機メーカーとのコラボ商品は、今まで50アイテム。今後も拡大する予定。


WBS 8月28日放送のメモ (国産回帰で注目される農業)-2

2008-08-30 01:03:56 | WBS

     様々な企業が参入し始めた農業

イトーヨーカ堂は、千葉県で新しい試みをスタート、JA富里市、地元生産者と共同出資で農業生産法人「セブンファーム富里」設立した。

店舗で出た食品残渣も畑の堆肥に利用するなど目指すのは循環型農業で、地元農家で生産している農産物を10月には出荷できる予定。

小売として生産に参入する狙いについて、通常の契約取引は農協や市場が介在しているため、農家の顔が見えない、生産者と小売が直結することで顔が見える農産物を提供するという。
そうすることで客のニーズも反映できるからと説明する。

これまでもイトーヨーカ堂では、7000千の農家と契約、トレーサビリティの明確な野菜を販売してきた実績がある。
新たに直接生産に参入することで安心・安全の追求を高めることになる。

さらに大きなメリットは効率化。形が悪くて売り物になりにくい作物をグループの加工食材に使えるからだ。中間コストも二割ほど削減できるという。

生産・販売・流通のなかで情報共有し無駄をなくせるなら、ひとつのビジネスモデルとしてさらに多くの農家と手を組めるようになる。
結果として自給率は上がるのではないかという。

小売だけでなく、商社も動いている。

大手商社 豊田通商の子会社「豊通食料」は、8月「ベジ・ドリーム栗原」(宮城県栗原市)を設立、実験的に農業に参入した。来年から温室でパプリカの生産を始める。

パプリカは、温室での温度管理が難しく、その設備には大きな費用がかかる。そのため現在9割以上を輸入品に頼っている。

国産志向の高まりを受け、3億円の資金を投入して商社自ら生産に乗り出す。5年後の売上100億円を目指すという。

一方、農業人口拡大を目指す企業もある。

人材派遣の「パソナ」は、既に2003年から農業の就労支援を行っているが、新たな事業として農業ベンチャー独立支援を始める。

3年間契約社員として雇い、独立をサポートするものだ。農地はパソナが用意し実験的にビジネスモデルを作り上げるのが狙い。

自治体を通して農作地を借り受け、居住施設も提供する。

農業への新規参入を増やすことで雇用が生まれ、雇用を生み出すための仕組みを世の中に出していこうという考えだ。

様々な企業が参入を始めた農業、大きく構造を変えていけるだろうか。


WBS 8月28日放送のメモ (国産回帰で注目される農業)-1

2008-08-29 11:39:57 | WBS

     国内初農業に特化したファンド

食の安全や資源高で国産品へ回帰している農産品だが、その日本の農家は高齢化など減少傾向にある。
そんな現状に、これをビジネスチャンスととらえ、様々な企業が動きだした。

長野県軽井沢の“四季彩農園”では農業ベンチャー「アグリ・ヴァンティアン」がNASAの技術を使ってイチゴ栽培を行っている。

パイプに冷水や温水を流して温度調節することで土の温度を一定に保つアヴェニール農法。これによって、1年中イチゴが収穫できる。夏場は流通が少なく供給が追いつかない。

しかし、ビニールハウス増設の資金調達が悩みとなっていた。

そこへ、8月設立した農業に特化した“アグリ・エコファンド”が技術に注目した。「JAICシードキャピタル」が設立した同ファンドは、未公開農業ベンチャーを対象に出資総額21億円、全国規模のファンドとして国内初となる。

JAICシードキャピタルは、ヒートパイプ方式の農法が従来型のハウス農法に比べ経費を3分の1に削減できることに着目、他の作物への展開を期待する。

同社は、投資先の検討を重ね、10年で40件の投資を計画している。市場原理だけで動いていなかった農業が自由化されていくなかで新たなビジネスチャンスを見出すという。

この新たな商機をもとめて、小売であるスーパー、そして中間業者である商社も直接農業参入に踏み出した。そして、農業法人化が日本の農業を変えると期待されている。


WBS 8月27日放送のメモ (患者を断らない救急医療は可能なのか)-2

2008-08-28 22:39:29 | WBS

     救急専門医と各科の連携が重要

京都市山科区にある「洛和会音羽病院」は年間3万人の救急患者を受け入れているが、救急を対応する医師8人のなかに、救急専門医2人を含む。

しかし、日本全国4500の救急病院の中で救急専門医を置く病院はまだごく僅かだ。さらに救急専門医がいても急患を受け入れにくい状況もある。

救急専門医の手に負えなくなった患者を各科の専門医に引き継げるか分からない場合、受け入れ拒否に繋がってしまう。
それを防ぐには各科の連携を密にとることが必要になる。

洛和会音羽病院は救急専門医と各科の合同勉強会を開くことで連携を強化している。

さらに、医師たちは各科に分かれず全員一緒の大部屋に居る。その工夫が各科の垣根を取り払う効果を生んでいるようだ。

同病院では、夜の時間外でも当番制で各科の専門医を呼び出せる“オンコール”といわれるシステムで対応している。

救急部門は多くの病院で赤字となっているが、救急を多く受け入れ、それによって各科への引継ぎが増えれば入院も増え収益に繋がるという。

常識にこだわらないやり方が、断らない救急医療を可能にしているようだ。


いつも病院は混んでいて、何時間も待たされます。でも、そこにも何か病院の常識にとらわれない解決策はあるかもしれませんね。


WBS 8月27日放送のメモ (患者を断らない救急医療は可能なのか)-1

2008-08-28 11:20:35 | WBS

     やり方を変えれば救急医療はできる

病院で進む救急患者の受け入れ拒否。去年救急患者の4%弱1万4000人が3回以上受け入れ拒否をされた。日本医療の不安のひとつとして大きな問題になっている。

千葉県旭市「国保旭中央病院」は、年間6万人1日平均160人の救急患者を受け入れている。救急センターにはICUの4ベッドを含め16のベッドがある。

そのベッドだが、重症の救急患者はそのまま入院となるケースが多く、すぐに満床になってしまう。
病院の多くはこの満床を救急患者受け入れ拒否の理由としている。

しかし、国保旭中央病院は、救急センターのベッドが満床でも、さらに救急患者を受け入れる。実は満床でも急患を入院させる方法があった。

それは、病院全体の空いているベッドを臨機応変に活用することだ。しかも今まで科が違うと使えなかったが、それも可能にした。

同病院では、全ベッドの空きを時間単位で細かく管理し、病院全体でうまくまわす方法をとっている。
各科でそれを把握するだけでも、ベッドがないことを理由に救急患者を断る数は減るという。

ところで救急患者を受け入れる病院の体制だが、今までは、病院各科の医師が交代で診察に当たっているため、専門以外の急患を断るケースも少なくなかった。

そのため、初期治療ならどんな患者でも基本的に対応できる救急専門医を置く病院も登場している。

WBS 8月26日放送のメモ (原材料高にこだわりで勝負)-2

2008-08-27 23:40:46 | WBS

     こだわりのしょうゆが受けている

しょうゆ大手も需要の減少に危機感を感じてか、新しい試みを始めている。

「ヒゲタ醤油」では、用途ごとに開発したしょうゆ関連調味料の種類を増やしていて、その数現在40。

“たまごかけご飯専用しょうゆ”も今年増やした新商品。混ぜたとき卵の色を損なわないよう薄い色にしてある。

江戸時代の製法にこだわった限定生産の“玄蕃蔵”は人気で、既に本年度分は完売。

原材料高が続くなか、こだわりの商品を求める消費者を対象に、高付加価値商品にシフトしていく計画という。

さらにこだわりの世界がある。
“しょうゆプロデューサー”と呼ばれる高橋さんは、全国33の蔵元のしょうゆを100mlのビンという小さいサイズで販売するサイト「職人醤油
.com」を立ち上げた。

高橋さんによれば、今の消費はクルマなど大きなものは控えて節約し、代わりに食のちょっとした豪華を楽しむ傾向が背景にあるという。


しょうゆは付けるだけでなく、隠し味で菓子などにも使われるなど、さらに何かさらに新しい展開が潜んでいそうです。




犬のオリジナル首輪   シニア起業情報

WBS 8月26日放送のメモ (原材料高にこだわりで勝負)-1

2008-08-27 08:19:27 | WBS

     しょうゆ新潮流

800年の歴史を持つ日本伝統の調味料“しょうゆ”、今、様々な場面で活躍が広がっている。

埼玉県日高市にある施設「醤遊(しょうゆ)王国」で売られているのは、醤油ソフトクリーム。しょうゆを使ったロールケーキやプリンまで、しょうゆを使った食べ物の販売をする。

施設を運営するのは、創業から80年以上の蔵元「弓削多醤油」だ。

原材料の大豆が高騰するなか、同社は国産大豆の使用にこだわっている。国産大豆はタンパク質が多く、醤油に向いているからだ。また、製法も昔ながら自然発酵にこだわる。

醤遊王国」では、手作りのしょうゆ作り体験もできる。作ったしょうゆは自分のオリジナルラベルをつけて持ち帰ることも可能。

しょうゆの需要は年々減ってきている。同館で、しょうゆを身近なものにして、いろいろ使えることを知って欲しいという。


そういえば、最近見かけなくなった“カンロ飴”、あれも醤油味でしたし、団子のタレも甘辛だから良かったり、結構しょうゆは甘さとマッチするものですね。

WBS 8月25日放送のメモ (団塊頼みから若者が主役へ)-2

2008-08-26 23:03:25 | WBS

     相次ぐ若者への視線

団塊世代から若者へ視線の変化は、百貨店業界で相次いでいる。

「伊勢丹新宿本店」は、9月、地下2階を若者女性売り場“イセタンガール”に切り替える。
「松坂屋銀座店」も17年ぶりの改装で、若い女性を狙う。

若者が集まる渋谷、東急百貨店も若者ターゲットを強化するため、改装中だ。

人通りの多い入り口付近の売り場を中心に、8年ぶりの大幅改装をし、9月25日グランドオープンする。

ブランド数を現在の10ブランドから、16ブランドに増やし、品数を増やすことで売り上げ増を狙う。更に、雑貨なども取り入れ低価格で若者の集客を見込む。

百貨店業界が、団塊から若者へターゲットをシフトしているように、団塊世代の消費が盛り上がらないのにはいくつかの要因があるようだ。

消費動向の専門家によれば、団塊世代は、年金や医療制度などの不安が多く、お金を使える状況ではないという。
アンケートの結果でも、同世代の51.8%が暮らしに余裕がないと回答している。

さらに、未だに独立せず同居している子供への不安も消費を鈍らせている大きな要因のようだ。

ところで、現在の百貨店の実質的な牽引役は、30代、40代の働く女性と分析されるが、若者を狙うことには現実とのギャップがあるように見られる。

しかしながら、百貨店が若者を狙うのは長期の戦略のようだ。
若いうちから関係を構築し、彼らが30代、40代になって一番いいお客さんになってくれる可能性を期待していると専門家は分析する。


最近の若者は、あまりお金を使わず貯金する傾向が強いとは言われていますが、やはり街のファッションを賑わしているのは、いつの時代も若者であることに変わりはありません。

百貨店もそのことを再認識したわけですね。使うお金は少なくても、無視はできない層ということです。



犬のオリジナル首輪   シニア起業情報

WBS 8月25日放送のメモ (団塊頼みから若者が主役へ)-1

2008-08-26 11:53:54 | WBS

     百貨店の次なるターゲット

消費の牽引役として期待されていた団塊の世代だが、思ったより消費は活発ではなく伸び悩んでいる。

消費の落ち込みに苦戦する百貨店業界でも、その状況を受け変化が始まった。

東京池袋の「西武百貨店」は、今、300億円をかけ30年ぶりとなる大掛かりな改装工事が行われている。
改装の目的は若者層に力を入れることだ。9月12日“ヤングキャラクターズ売り場”をオープン。

今でも、ボリュームの大きなターゲットは団塊世代、団塊ジュニア世代であることに変わりはないが、消費の冷え込みで売上は上がっていない。
そこで、ファッションを動かす牽引役として、若者に焦点をあてたという。

その対策として、新入社員など若手の意見を積極的に取り込み、さらに仕入れ担当を3倍に増やし品揃えを充実させる。
ターゲットは、10代後半から20代前半とし、割安な価格を設定した。

価格を下げても、ヤング層の客を取り込むことで入店客数を伸ばし活気を取り戻したいという。

そのターゲットとなる若者は、今「ユニクロ」などの低価格商品へ流れていて、同社売上も3ヶ月連続前年比プラスとなっている。
安定した品質と低価格に人気が集まっているようだ。同社は、秋から若い女性をターゲットにしたワンピースをこれまでの2倍投入する計画。

使う金額は少ないが、消費意欲は若者にあるようだ。