始めてから分かる起業の体験記

新会社法で、簡単になったとはいえ、やはり起業は面倒なことが多い。体験して始めて分かったことなどの話をします。

「多分、恐らく」はご法度(ベンチャー企業で出世したならー1)

2006-06-20 20:26:11 | ベンチャー企業
ITに限らずベンチャー企業は大変です。
私も、まったく新しい事業を立ち上げる会社にいましたから、ある意味ベンチャー企業出身といっていいかもしれません。

ベンチャー企業といっても会社の中にもいろいろな人がいまして、誰もがアクティブに仕事をこなしているかといえばそうでない人も、実は多いのです。

会社の同僚で「多分、恐らく」を連発する人が結構いましたが、こういう人はダメですよね。

ベンチャー企業のように、次から次へ事業が変化していく環境にいる場合、時間はお金より大事です。そのような会社に「多分、恐らく」の人が重要なポストにいたら、その人の判断ミスによって、取り返しのつかない時間のロスをする危険性があります。

判断ミスを犯す最大の原因は、不確定情報をもとに感覚や見込みで動いてしまうことだと思います。
歴史や伝統のある優秀な企業には、結果として蓄積された情報のストックが膨大にあり、それは社員にも知らないうちに浸透していきますので、見込みや、感覚で判断した場合でもそれほど大きな的外れは起こさないものです。

ベンチャー企業も、考えて見れば新規に事業を立ち上げているのだから、総て見込みで動くのは当然では?と思われるでしょう。その通りです。

しかしながら結果の蓄積があまりに少ないのです。だからこそ、総てにおいて正確に情報を収集することのみが、見込みを成功に導く鍵になるわけです。
更に、その情報は刻々と変化しているわけですから、常に最新のものでなければ意味がありません。
重要な方針の打ち合わせや、社長、幹部への報告は正確で最新の情報を提供しなければいけないのです。

自分の情報に曖昧な部分があったら時間を惜しまず調べることを心がけ、さらに分からないことを質問されたら、感覚で答えるような手抜きをせず、速やかに調べて後で報告することが大事でしょう。

ベンチャー企業は創業者である社長の判断が総てと言っても過言ではありません。にも関わらず、事業の変化が早いため、総てを把握できないという不安が常について回ります。
ですから、社長は、質問に対して速やかに的確な情報をくれる部下を信用し、また頼りにもします。その頼り方は、何年も存続している会社の社長とは比べ物にならないでしょう。

ベンチャー企業において、「・・・多分、」「・・・恐らく」と答えるのはご法度でしょうね。自分が出世できないばかりか会社の存亡にも関わりかねません。


初めはパフォーマンスでもいいから、持っている正確な情報のみ即答し、曖昧な事は素直に分からないと回答することを習慣付けるべきだと想います。
そうすることによって仕事に対する反射神経を磨いていけば、曖昧な回答がいかに危険なものか自ずと理解できるようになるはずですから。