☆ 外食産業は、今フードコートへ
不振が続く外食産業の中でも、特に少子化や原油価格高騰の影響が大きいファミリーレストランの業績が悪化している。ファミレス企業、現状脱却の対策とは?
約半世紀の長きにわたり親しまれてきた東京上野の聚楽台が閉店を迎えた。
高度成長期には集団就職でやってきた若者や家族連れで賑わい和洋中の豊富なメニューでファミリーレストランの元祖とも言われたこの店も時代の流れには逆らえなかった。
日本の外食を支えてきたファミレスチェーンは売上、店舗数ともに減少、低迷が続いている。
すかいらーくは、07年12月期 最終赤字130億円。セブン&アイHもデニーズを中心に今後3年間で約140店舗の閉店を発表した。
比較的業績の良かったサイゼリアも今期業績を下方修正した。てこ入れには今までのような郊外型路面店ではなく、ショッピングセンターの中へ進出するという。
ファミレス企業が向かう先は、ショッピングセンターなどにある“フードコート”、共有の食事スペースに、複数のセルフ型飲食店が並ぶ。
以前から大型スーパーの地下にあるようなファーストフード的イメージとは変わり、最近では客にとって魅力的な有名店の出店も多くなっている。
昨年オープンした「ららぽーと横浜」のフードコート“フォーシュン”も有名店を取りそろえ、朝から行列ができるほど。
ファミレスは大体の味が分かるので最近では行かないというように、ファミレスは消費者の好みの変化が分からなくなってきたようだ。
長崎チャンポンの「リンガーハット」も郊外型が中心だった店舗展開をフードコートへシフトしている。昨年度フードコートへの出店は21店、今年度も21店舗出店予定。
ファミレス企業にとってフードコートへ出店するメリットは、初期投資の低さだ。リンガーハットでは路面店で6500万円かかるところ、フードコートなら2400万円と3分の1ほどで済む。同程度の売上が見込めれば利益率が高くなることがフードコートのメリットという。
フォーシュンのブログ記事