始めてから分かる起業の体験記

新会社法で、簡単になったとはいえ、やはり起業は面倒なことが多い。体験して始めて分かったことなどの話をします。

WBS 4月8日放送のメモ (どう乗り越える、レアアース懸念)-2

2008-04-09 22:52:19 | WBS

     中国に依存しないでレアアースを求める動き

一方、レアアースの中国依存への不安を解決するため、新たな国へ供給源を求める動きも本格化している。

JOGMEC(石油天然ガス・金属鉱物資源機構)は去年10月ベトナムと共同で手つかずのレアアースが存在すると予測されるベトナム北部ラオカイ省で地質調査を開始した。

採取した土の調査結果でレアアースが含まれていることが判明、今後採掘可能な鉱床の絞り込みを進める。

ただ、同地域は中国との国境も近く、ベトナムとは当然ながら産地の権益競争など課題は多い。

レアアース中国依存の影響は、環境技術の開発でも厳しい状況を生んでいる。

東京工業大学は、今まで難しいとされてきた鉄を使った超電導体を世界で初めて完成させた。この超電導体を作るためにはレアアースが重要な役割を持っていた。

そして、この超電導体の開発論文発表以後、中国から次々と新たな同様の実験論文が発表されている。
中国は使うレアアースの種類を次々変更しながら、より高性能な超電導物質を作り出しているのだ。レアアースを豊富に持つ中国は環境技術開発に有利な立場にたっているといえる。

日本は開発に成功しながらも、厳しい開発競争を迫られているのである。

今後日本はこのレアアースの懸念に対して、持たざる努力として再生技術を駆使、産官民一体となって取り組んでいくことが必要。
このことがうまくいけば、日本独自の循環型社会のモデルを世界に発信できるかもしれない。


WBS 4月8日放送のメモ (どう乗り越える、レアアース懸念)-1

2008-04-09 09:03:59 | WBS

     中国依存の高さが懸念されるレアアース

環境立国を目指す日本だが、その前に立ちはだかるレアアース(希土類)の問題がある。

レアアースはレアメタル即ち希少金属の一種で17種類の元素の総称で、小型モーターや省エネ型エアコンなどの部品の原料となるものだ。

しかし、このレアアースは90%以上が中国から輸入され、中国政府の思惑で価格が決まってしまう。
そして、危惧していたとおり2006年中国政府はレアアース保護政策を打ち出し国内での資源活用に重点を置くことを決めた。その結果価格は3倍まで上昇している。

価格上昇で特に供給不足が懸念されているのが、ハイブリット車のモーターに使われる“ディスプロシウム鉄”だ。

産出量が少ないディスプロシウムは、ハイブリット車のモーターに使う永久磁石の耐熱性を上げることができる。
ハイブリット車のモーターは200度近くまで高温になるため、永久磁石の劣化を防ぐため、ディスプロシウムは不可欠の希少物質となる。

そのため価格は高騰しているもののクルマ各社がハイブリット化を推し進めることを背景に需要は伸び続けている。

レアアースの中でも逼迫が予想されるディスプロシウムの問題を乗り越える答えを京都のベンチャー企業「インターメタリックス(株)」が示した。

同社では、ディスプロシウムなしで耐熱性の高い磁石を作る開発を続けている。

しかし、開発中の磁石の原料は空気中の酸素に触れると発火する厄介な性質を持ち量産過程で扱いが難しい。

そこで、同社は量産化に向けた技術も開発中で、現在特許の詰まった独自の装置で空気のない空間で磁石を製造する実証実験を進めている。
2009年実用化に向け量産体制の採れるパートナーを探しているという。