☆ MSC認証ラベル
大手スーパー「センズベリー」は、イギリス海洋管理協議会(MSC)のエコラベルを導入した。
このラベルは持続可能な漁業が出所である認証となり、このラベルのある商品を扱うことで、売り上げはこの1年で倍増したという。
こうした傾向は食料品販売だけでなく、カフェなどのメニューにも表示が広がっている。
この認証費用や輸送コストで1~4割も価格は高くなることもあるが、消費者の意識は高く、サステナビリティ表示の効果は大きく売り上げ増につながっていて、MSCラベルの販促効果は高い。
MSC本部では、この傾向は消費者が食の安全や環境対策により敏感になってきているためで、サステナビリティが市場で求められていて、MSC認証を受けることで業者も市場へ参入しやすくなっているという。
MSC認証を受けた業者は、年に一度査察審査を受ける義務が発生する。
さらに認証を受けた魚の売り上げの0.5%をMSCへ納める必要があるが、認証ラベルによるPR効果のほうが大きいようだ。
一方、スーパーチェーン「ウェイトローズ」はMSCが認証制度を始める前から独自にサステナビリティを追求していた。
12年前、卸業者に対して漁獲地や漁獲法などを調べた結果、どの業者からも明確な回答が得られなかったことから、サステナブルな魚の確保への追求が始まった。
世界中の健全な業者から広く取引を進め、現在扱う魚全部がサステナブルになっているという。
同社魚専門バイヤーのラングリー氏は、サステナブルな魚の確保に、業者との信頼関係は不可欠と強調する。
魚を保護するというテーマは今後魚市場で重要な存在となりそうだ。
もともと日本の漁業は乱獲を避けてきたというサステナビリティだった。
ヨーロッパ主導ではなく、世界最大の魚の消費国日本が世界に向けたサステナビリティのスタンダードを作ることを期待したい。