奈良の石仏を巡る~三郷町・蔵王権現~
蔵王権現と言えば吉野山の金峯山寺を思い浮かべますが、今回は、修験道の聖地とも云われている信貴山の麓に位置する三郷町です。
三郷町は昭和53年度ごろから開発された大阪のベッドタウンとなっている住宅地です。
そんな住宅地のなだらかな坂を上がった立野地区には、山上屋敷跡地が残っています。
樟の大木の下には覆屋が建てられ、地元の人びとにより三体の石仏が祀られています。その内の一体が蔵王権現石仏なのです。
石仏の大きさは、高さ65㎝、幅34.5㎝、厚さ17㎝の花崗岩に半肉彫りされています。
炎髪念怒の顔、右手を高く上げ三鈷杵(さんこしょ)を持ち、左手は腰に当て弥勒印を示しており、右足を高く蹴り上げて左足で立ち、天舞する天衣を纏っています。
かつて山上家の当主はたくさんの石造物を収集したいといい、この像が本来信貴山山麓に存在したものか、当主が収集したものかは不明のままです。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます