東京 DOWNTOWN STREET 1980's

東京ダウンタウンストリート1980's
1980年代初頭に撮影した東京の町並み、そして消え去った過去へと思いを馳せる。

中野区立歴史民俗資料館

2011-11-14 20:54:42 | 中野区
ブラタモリに刺激されて、沼袋にある中野区立歴史民俗資料館へと行ってみた。場所は新青梅街道沿いで、何かそれらしき施設があることは前から薄々知っているところだったのだが、訪問するのは初めてのこと。今までは車やバイクで前を走り抜けていただけだった。



利用案内は以下の通り。アクセスマップもある。哲学堂公園からほど近いところで、近くを妙正寺川が流れている。


川の畔には、豊島氏を太田道灌が打ち破った戦いの古戦場の碑がある。1477年にこの辺りで合戦があったらしい。豊島氏は今の豊島園のところにあった練馬城と北区の平塚神社辺りにあった平塚城を根城にしていたらしい。ここでいう城は、館であって今のイメージされる城とは少し違う。


この辺りに古くから暮らしてきた山崎家から土地の寄附を受け、この歴史民俗資料館が出来た。


なので、山崎記念歴史民俗資料館が正式名称となっている。入館料無料というのも嬉しいところ。


中野というところは、江戸の市中からも離れており、街道の宿場町というわけでもない。長閑な武蔵野の里であったところで、そこに徳川綱吉の命によって犬の収容施設お囲いが作られることになった。綱吉の死後は廃止され、桃園となっていたりしたわけである。そこが、明治維新後に陸軍の中野学校が置かれたりと言うことで陸軍によって中野駅周辺は発展することになった。この辺りは、北区や板橋区でも陸軍の工場や施設で発展した経緯と同様である。そういった全体像から、かつての田舎らしい長閑な中野の情景、そして都市化が進行していったところまで、展示物で見ていけるようになっている。


そして、隣接して山崎家の住まいだった建物が保存されている。最後まで住まわれていたであろう洋館と、1841年天保12年に建てられた茶室、書院の離れが残されている。離れは、将軍の鷹狩りの際に下検分に訪れた役人が立ち寄ったといわれているそうだ。この時には、樹木が生い茂っている上に日が陰ってしまい、写真が撮れなかったので洋館の方だけ。


ここの展示を見てしまうと、NHKのブラタモリ「江戸の動物~中野編」がここでネタを拾って作られたことが丸わかりという印象である。あの回で取り上げていた話のほとんどがここに展示されている。お囲いの時代からの井戸と救助犬のことくらいが番組取材で出て来た部分という感じ。救助犬の話はやや牽強付会気味でもあったから、もう一息深く突っ込んだ内容が欲しい気がする。NHKの取材力を思うと、期待値が上がるのは仕方のないところ。期待すればこそ、注文も付けたくなる。

哲学堂に寄っている時間が無くなってしまったのだが、合わせて訪れると丁度良いだろうと思う。哲学堂は東洋大学の創設者で、妖怪博士としても知られる井上円了が明治39年に作ったもの。非常にユニークな人物であった井上円了を偲んでみるのも面白いと思う。この施設で中野区内の史跡などの案内も貰えるので、参考に丁度良い。江戸市中に比べると地味だけど、身近に感じられるところから攻めてみると楽しめるところだと思う。


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