東京 DOWNTOWN STREET 1980's

東京ダウンタウンストリート1980's
1980年代初頭に撮影した東京の町並み、そして消え去った過去へと思いを馳せる。

旧平櫛田中邸公開

2013-10-12 21:20:47 | イベント
谷中界隈で開かれている芸工展というイベントの一環で、NPOたいとう歴史都市研究会が維持管理に尽力されている旧平櫛田中邸が公開されている。今回は、アトリエから二階までたっぷりと見ることが出来る珍しい機会ということで、本日訪問してみた。真夏を思わせる暑さの中だったが、谷中墓地から吹き渡る風が抜けると日本家屋の心地良さを感じることの出来る経験になった。


谷中墓地に連接した場所で、今ならパティスリー・イナムラショウゾウのすぐ近くといった方が分かりやすいのだろうか。敷地内に母屋とアトリエがそれぞれ角度を変えて建てられていて、その織り成す空間が面白い感じになっている。


大正8年にアトリエが建てられ、その後の大正11年に住まいが建てられたという。昭和45年に小平に転居されるまで、創作と生活の場として使われてきた。


アトリエと住まいは平櫛氏の故郷岡山県井原市に昭和48年に寄贈され、井原市の協力の下、維持管理が為されているという。平成11年までは管理人お方が住まわれていた。


NPOたいとう歴史都市研究会は、この旧平櫛田中邸の他、市田邸、カヤバ珈琲、間間間を維持管理されていて、谷中の町並みを守る活動としては、大きな成果を上げられていることを知った。谷中という町は、大事に思う人が多く、こうして具体的な活動として成果を上げられていたりと、幸せな町だという気がする。私が30年前に撮影して歩いた町の多くは、バブルの激しい荒波に襲われ、顧みられることなく消え去ってしまったところが多い。中には町がずたずたにされて、暮らしていた人たちの心に大きな傷を残しているところもある。様々な町を見ている中で、これ程愛され、大切にされているところは他にないように思える。

こちらはアトリエ。明日からの展示に備えて準備の真っ最中だった。邪魔にならないように覗き込ませて頂いたが、アトリエは見ていても面白い。採光の具合など、もっと見てみたいと思った。


アトリエの二階部分。


パンフレットの表紙。


裏面では、平櫛田中氏の紹介や田中邸についての解説が出ている。


こちらは、谷中地区町界連合会の発行になるパンフレット。地元ぐるみの活動になっている点が素晴らしい。


「谷中のまち団体&伝統木造住宅展」
日時:10月5日(土)~20日(日)11:00~17:00
場所:旧平櫛田中邸
内容:母屋一階:谷中の伝統的な木造家屋の調査紹介
   母屋二階:谷中のまち団体パネル約50枚紹介
入場無料

「修復のお仕事展V~伝えるもの・想い」 芸工展2013特別参加
日時:10月13日(日)~20日(日) 11:00~17:00(最終日は16:00まで)
場所:旧平櫛田中邸アトリエ

通常は非公開の邸内、アトリエが全て見学できるという良い機会だと思います。


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2 コメント

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Unknown (PSSM和歌山)
2013-10-12 22:37:54
ども、ご無沙汰してます。
ご紹介に預かり参上いたしました。
昔と今のコントラストがいいですね。
懐かしい街並みも今見ると良いもんですね。

また、お邪魔します。
まずはご挨拶まで。
<(_ _)>
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どうもありがとうございます。 (kenmatsu)
2013-10-14 22:44:56
見て頂いて、コメントも残して頂けて、嬉しいです。どうもありがとうございます。
お江戸の昔の町並みを追い掛け、忘れた頃にまた出掛けて、なんてことをしてみています。
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