東京 DOWNTOWN STREET 1980's

東京ダウンタウンストリート1980's
1980年代初頭に撮影した東京の町並み、そして消え去った過去へと思いを馳せる。

千代田区立日比谷図書文化館開館

2011-11-06 19:14:43 | 千代田区
平成23年11月4日の金曜日、都心の日比谷公園内に千代田区立日比谷図書文化館が開館した。


ここは元々、東京都立日比谷図書館だったところだが、千代田区へ移管され、この度新装オープンされたわけだ。都立日比谷図書館としては、明治41年の開館以来、東京の中心的な図書館として機能してきた。戦災では空襲で消失したりといった歴史を経てきたものの、昭和32年に現在の三角形が特徴的な建物が出来た。以後、有栖川公園に都立中央図書館が出来て機能面ではそちらに一歩譲る雰囲気の中存続していた。とはいえ、建物の老朽化などで、少々鄙びたイメージになっていたことは否めない。


そんな中での千代田区への移管と言うことで、日比谷公園のシンボルでもあった図書館の行く末は非常に気になっていた。オープン当日に行ってみたところでは、建物の耐震補強なども行われたようだし、薄汚れた感じだった内部もすっかり綺麗にリニューアルされて、まずは良かったのかなと思える仕上がりになっていた。入り口付近も見違える。


また、今回の移管で単なる図書館から図書文化館という名称になったように、内部は図書館のみではない。カフェもあれば、今まで千代田区立四番町歴史民俗資料館として存在してきた千代田区の歴史についての展示などを行う施設も、ここへと移転してきた。千代田区は東京の中で筆頭と言うならここしかないという区である。旧江戸城である皇居を中心として、江戸開府以来の中心地である。その歴史的な存在の大きさに比べると、四番町歴史民俗資料館は何度か訪問したが、いささか規模としては寂しいところがあった。それが一気に、この新しい施設の一階に展示スペースが設けられるようになったことは喜ばしいことだと思う。


勿論、江戸城の詳細については江戸博の展示に張り合うまでもないわけだけど、地元自治体ならではの地元感のある細やかな展示を見てみたいと思うのだ。そういった点では、広く綺麗なスペースで新しく展示がなされたことは素直に良かったと思う。面白いのは、北区の飛鳥山博物館を見てくると豊島氏の時代の有様に触れることが出来たのに対して、ここでは主役が太田道灌になること。その時代背景を含めて、それぞれを見て回る楽しみがある。図書館ももちろんある。また、有料のギャラリーも設けられているので、今後の催しにも注目していきたいと思う。


区立の施設というのは、各区ごとに特色があって、独自に様々な取り組みがなされていて面白いものが多い。それぞれの地域の歴史的な背景は勿論、古地図の復刻を行っているところなどもある。うちの地元の板橋区でも、安価で内容の濃い資料を刊行していたりするので、要チェックなのだ。


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