東京 DOWNTOWN STREET 1980's

東京ダウンタウンストリート1980's
1980年代初頭に撮影した東京の町並み、そして消え去った過去へと思いを馳せる。

桐ヶ谷を歩く~その一:氷川神社

2015-01-20 18:13:56 | 品川区
東急目黒線不動前駅を横切っていく道は、桐ヶ谷からTOCの横を抜け尾根伝いを辿って品川へと伸びる道である。その桐ヶ谷辺りにも、寺や神社があって見所がある。


最初にあるのは氷川神社。崖の上の高台に鎮座している。由緒は不明とのこと。この辺りの桐ヶ谷村が開拓されたのが、江戸初期といわれ、その頃の創建だろうと言われている。桐ヶ谷村の鎮守であった神社。


参道には大きな木が茂っていて、都心部であることを一瞬忘れる。この巨木を見て歩くだけでも楽しい。


奥には池があった。氷川の滝の跡で、かつては都内7瀑布の一つと言われたそうだ。この辺りは武蔵野台地の縁で、湧水が豊富な条件が揃っている。かむろ坂の話でも、白井権八と小紫の悲恋物語のサイドストーリーとして、権八の処刑を知った小紫がその墓前で自害し、帰らない小紫を探しにきたかむろがそれを見つける。そして、帰り道に襲われそうになって、桐ヶ谷にあった二つ池に身を投げたというところから、かむろ坂の名が付けられている。二つ池は今では全く痕跡もないのだが、これもこの目黒川に向いた台地の縁の湧き水でできた池であったことが想像できる。


そして、その傍らには鉄砲石という石が置かれている。
「鉄砲石
幕末明治維新の志士等が品川宿御殿山の料亭観桜館の庭内で鉄砲の標的として使われたと言われる石で弾痕が残る一名鉄砲石という」
ちょっと調べてみても、御殿山の料亭観桜館というのは、データなし。残念。


その傍らを山道は石段で登っていく。なかなかの高低差で気持ちが良い。


境内は広々している。地面も舗装されているので、風情には少し欠けるが気持ちが良い。


昭和13年に造営された社殿。凝った造りの素晴らしいもの。


唐破風の部分のアップ。手の込んだ細工に手間を掛けた処理が施されている。木の端の部分には総て銅金具が取り付けられている。


拝殿の表情。面白いのは、扁額が室内に掛けられていること。格子の奥で金色に輝いている。


高台の裏手に抜ける口がある。

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