アメコカ マイケル  "Twinkle Twinkle Little Star"

マイケルの日常や庭の草花等色々織り交ぜながら、お届けしま~す。

Hi there!! Sending happy thoughts ur way!

  ☆☆☆☆☆ ☆☆

coffee break -Lisa & RYOMADEN-

2010-08-14 | breaktime
 今日は、先日(8・8「一休みⅡ=gradiator」)、ちょっと話のついでに出てきたリサ・ジェラルドに関して、もう少しお話したいと思います。

彼女は、今やハリウッド映画音楽界を代表する女性コンポーザー(ハンス・ジマーの女性版)であり、ネオ・クラシカルの歌姫でもあり、ちょっと女優でもあります。ミュージシャンとしては、地元オーストラリアのブレンダンと結成した「Dead Can Dance」から、約30年のキャリアがあります。 
彼女の住んでいたメルボルン(豪州)の移民の多い地区には、彼女の両親のようなアイルランド出身者だけでなく、ギリシャや、トルコからの移民もいて、また、ロンドンで活動するための資金集めに皿洗いのバイトをしていた先がレバノン人の経営するレストランだったそうです。そんな環境で、様々な音楽に接する事が、彼女の音楽に独特の深みとユニークさを与えたようです。
ロンドンの4ADと1984年契約し、アルバム「Dead Can Dance」を出しましたが、当時どんなジャンルにもあてはめにくい彼らの音楽はメデイア泣かせだったそうです。 ちょっと、その時代の曲「The Carnival Is Over」(祭りは、終り)をお聴きください。
   
Dead Can Dance - The Carnival Is Over            
   
*Dead Can Danceは、中世のチャントからバロック音楽、アイルランドにトルコ、ギリシャなどの民族音楽等が、ミックスされていて1枚のアルバムにアンビエントもフォークもエレクトロニックも存在、当時なかなか形容しがたく、しかしその独創性豊かな世界を愛するファンも多く、彼女たちの音楽からインスピレーションを得た方々もいたのでは、ないでしょうか? 彼らは、1999年解散しました。


もうご存知かと思いますが、彼女が、2010年の大河ドラマ「龍馬伝」のオープニングテーマ曲を唄っています。オープニングで海外の女性シンガーが唄うのは彼女が初めてだそうです。やはり、この歌も"Now We Are Free"(Gradiator)のように彼女の造語で唄われているのお気づきだったでしょうか? 
彼女は、先日(6・10)の日本来日で、この事について こう述べています。 「子供の頃は親から、どうして英語で歌わないのかと言われた。私は、耳には聞こえない、その場にある言葉を感じ、それを歌っている。そこで感じた周波数のようなものをとらえるんです。」 

龍馬伝 オープニング

*テクニックや、歌詞にのせた感情だけでなく独特な抑揚をつけた歌。テクニックでなく彼女の心で作られた唄(音楽)は、私達人類の始まりの民族・言葉による分けへだてのない原始的なもので、純粋に聴き手は、心でそれを理解し、共感できるのかもしれません。

*激動の幕末にあって、新しい日本をつくると言う大志を抱き脱藩。そして、彼の柔軟かつ強い意思(心)が、巧みな言葉以上に人の心を動かす事が出来る。薩摩と、長州を結びつけると言う大仕事も成し遂げた龍馬に、彼女の唄は、ぴったりな気がします。

*龍馬伝で このドラマのコンポーザー、佐藤直紀さんを知りました。他に「Always 三丁目の夕日」、「はだしのゲン」等日本の映画やドラマの作曲を手掛けていらっしゃいます。オープニングテーマ曲だけでなく、各場面と音楽ぴたりと合っている感じなのと、リサ・ジェラルドの歌声だけでなく、チェロ(奏者・遠藤真理さん)の音色もまた、絶妙に、みている者の感情を更にゆさぶります。

NHK大河ドラマ 龍馬伝 オリジナル・サウンドトラック Vol.1
佐藤直紀,佐藤直紀 feat.リサ・ジェラルド
ワーナーミュージック・ジャパン


*今年の大河ドラマ「龍馬伝」、久しぶりにテレビにくぎ付けです。音楽は、勿論のこと、絵画の印象派のような"光と影"-日の光の使い方と、対照的に家の暗さ、映像の撮る角度、背景の場面等、すべてが、絶妙にミックスされていて、臨場感が増し、どんどん物語に吸い込まれていく感じです。単に、着物だけ豪華絢爛だけど、ただそれだけと言う事がありません。勿論、国民的大作家 司馬遼太郎「坂の上の雲」の龍馬のイメージを再構築しようと試みたストーリーもまたその構成も、毎回興味深く、出演者さん達の演技もまた、上手なのだと思いますが(龍馬と彼を演じる雅治さんのファンです。)。